メタリカ情報局

メタリカを愛してやまないものの、メタリカへの愛の中途半端さ加減をダメだしされたのでこんなブログ作ってみました。

       

    タグ:RollingStone

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    更新ご無沙汰しています。

    先日3月3日にリリース30周年を迎えたメタリカの3rdアルバム『Master Of Puppets』。RollingStoneのインタビュー企画で、ラーズ・ウルリッヒ、カーク・ハメット、そしてアルバムの共同プロデュースを行ったフレミング・ラスムッセンが『Master Of Puppets』を振り返っていました。元ネタ記事があまりに長いので前編後編に分けて紹介します。(後編はまだ翻訳中…)

    「『Master Of Puppets』を今聴くと、俺はただじっとして「何だこれは!あれはどうなってんだ?」ってなるね。」ラーズ・ウルリッヒは笑いながらRollingStoneにそう語る。「とてもガッツのある音楽だよ」

    このドラマーとメタリカのバンドメイトたちが気の遠くなるような傑作をリリースしてから30年が経過したが、依然として大胆不敵でありながらパワフルなサウンドだ。『Master of Puppets』は、1986年3月3日に発表され、メタリカだけに留まらずメタルというジャンルにとっても最高水準であり続けている。(収録された)8曲は内側からの深い、あらゆる形態の操作を作り上げているが、ヘドバン仕様のリフとリズムのミックスのおかげで、激しさと引き換えにヘヴィなサウンドを手離してはいない。

    このLPはメタリカとしてわずか5年のキャリアで世に出された。その5年のあいだに彼らはスラッシュメタルを開拓したデビュー作、1983年の『Kill 'Em All』、そして複雑でエレガントなメロディーを加えた翌年の『Ride The Lightning』をすでに出していた。しかしタイトルトラックの「Master Of Puppets」の曲の展開、「Disposable Heroes」の散弾銃で打ったような熾烈なリズム、そして「The Thing That Should Not Be」のヘヴィな引き、その他の曲でも息を吹き返したように集中したサウンドを包含している。当時平均年齢23歳のメタリカが逃げようにも逃げられなかった伝説のレコードだ。

    暗鬱な「Welcome Home (Sanitarium)」、ブルータルな「Battery」は、その後何年もライヴの定番曲となった。一方、(薬物中毒についての致命傷をにおわせた)タイトルトラックは最もライヴで演奏された曲となっている。「数年前にヨーロッパでツアーをしてファンにセットリストを選んでもらったら、そのうちの20から30公演で「Master Of Puppets」が連日最もリクエストされたNo,1の曲だったんだ。クレイジーだね。」ドラマーはそう語る。

    このアルバムは、その半数の曲を共作し、レコードが出た6か月後にツアーバスの事故で亡くなったベーシストのクリフ・バートンと切っても切り離せない。近年、バンドはクリフに敬意を表して『Master Of Puppets』に収録されている8分のインスト曲「Orion」を演奏し始めている。

    アルバム自体がメタルの殿堂におけるメタリカの居場所を確保するに十分なものだった。たとえその後、同じ年に(クリフの死による)バンドの再編成がなく、その後いくつかのリリース、そしてメガセールスを記録したブラックアルバムにより世界最大のバンドのひとつにならなかったとしても。この伝説は今秋、著者マット・テイラーによる新著『Back to the Front』で、アルバム『Master Of Puppets』、その後に続く「Damage Inc.」ツアーについて、これまで公開されていなかった写真やバンドとクルーに対するインタビューによって深く掘り下げられている。今週、アルバムのリリース記念日を迎える。ウルリッヒ、ギタリストのカーク・ハメット、そして共同プロデュースを務めたフレミング・ラスムッセンが『Master Of Puppets』から30年後、彼らにとってどんな意味を持つのかRollingStoneに語った。

    「あれは狂気の時間だった」ウルリッヒは1985年の夏をそう回想する。その年の春、バンドは『Ride The Lightning』の数ヵ月間のツアーを経て、サンフランシスコのベイエリアに戻ってきた。ウルリッヒの1986年のインタビューによると、ハメットはキャンプや釣りに行っていた一方、ヘットフィールドとウルリッヒはディープ・パープルを追いかけてアメリカ中を旅していた。彼らが落ち着き、曲を書く準備が出来たと感じると、エルサリートで同居していたシンガーとドラマーは、ガレージでバートンとハメットのアイデアが収録されたカセットを使って新しい素材を練習し始めた。彼ら全員が集まったり、ジャムったり、ラジカセ上の他のメンバーとレコーディングを行ったりしていた。

    「俺たちは本当に若かった。本当に新顔だったのさ。」
    ドラマーはそう語る。「当時の俺たちの写真を見ると、純真さがある。俺たちはみんな音楽ファンだった。みんな壁にアイアン・メイデン、マイケル・シェンカー、UFO、リッチー・ブラックモアのポスターを貼っていたしね。音楽が全てだった。俺たちはディープ・パープル、AC/DC、モーターヘッドとかその他もろもろを聴いていた。下心なしで四六時中、音楽に生き、呼吸していたんだ。」

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    85年の夏、依然として新鮮さを感じていたウルリッヒには、特に際立ったひとつの思い出がある。「俺たちは座ってライヴエイドを観ていた。俺たちはこのコンサートを録って、ブラック・サバスが朝9時にプレイしたり、起きていたことは何でも観たよ。ステイタス・クォーとかレッド・ツェッペリンもいたな。あれは狂気の時間だったね。」

    このLPのためにメタリカが書いた最初の曲は「Battery」で、その次は「Disposable Heroes」だった。伝えられるところによるとライヴエイドの後、夏にラフバージョンのデモがレコーディングされた。そのデモにはインストとヴォーカルのバージョンの「Battery」「Disposable Heroes」、そして「Welcome Home (Sanitarium)」「Orion」、さらに「Only Thing」として知られるインストバージョンの「Master Of Puppets」が収録されている。この時までにスタジオで完成していなかった曲は、「The Thing That Should Not Be」と「Orion」だけだった。元々彼らはラッシュのシンガー、ゲディー・リーにLPをプロデュースしてもらうことを望んでいたが、彼は時間的制約により都合がつかなかった。そこで彼らは以前『Ride The Lightning』のプロデュースを行ったラスムッセンと再び組むことに決めた。

    Metallica - Master of Puppets (1985 Demo)


    「メタリカはいつも本当に凝った良いデモを作っていたよ。」ラスムッセンはそう回想する。「全てがいつもアレンジされていて、すぐにでもロックできた。」

    「20代の時に発する活気とか自発性とか衝動性があった。」ウルリッヒは言う。「俺たちはあの夏のあいだ、およそ8週間で『Master Of Puppets』の曲を書いた。今じゃスタジオまで運転するだけで8週間はかかっちゃうね。だから「何だって?俺たちは85年の夏に、8週間で最初の曲から最後の曲まで生み出したってのか?」ってなるよ。『Death Magnetic』は曲を書き始めてからレコーディングを始めるまでにおよそ18か月かかってる。今やってるレコードは、(すでに)およそ9か月かかっている。どうやって『Master Of Puppets』みたいなレコードを8週間でレコーディングしたってんだ?」

    ライヴエイドの1か月後、メタリカは 彼らのこれまでで最大のギグ、キャッスル・ドニントンでのモンスターズ・オブ・ロック・フェスティバルのためにイギリスへ飛んだ。「ピッチリした衣装を着込んだり、アイメイクをほどこしたり、どの曲にも“ロックンロール、ベイビー”なんて歌詞を入れたりするヤツらを見たいって言われても、俺たちはそんなんじゃないぜ!」とヘットフィールドは観衆に言い放ったのである。「俺たちはお前らの頭に一撃食らわすために来たんだ。」ZZトップをヘッドライナーにしたこの日のフェスティバルには8万人がやってきたと報告されている。

    メタリカはすぐにカリフォルニアに戻った。気ままにビールを燃料にベイエリアのパンクとメタルの前哨基地であるルーシーズ・イン(Ruthie's Inn)、そして8月31日にサンフランシスコで名高い「Day on the Green」フェスティバルで四騎士(Four Horsemen)たちのライヴを組むために。それからデンマーク人のプロデューサーと再会するためにコペンハーゲンのスウィート・サイレンス・スタジオに向かった。次にサンフランシスコでライヴを行ったのは1985年の大晦日で、真新しいアンセム「Master Of Puppets」を初披露したのである。

    「我々は多かれ少なかれ『Ride The Lightning』をやり直したいと思っていた。もっとずっと良くなるとね。」
    ラスムッセンは言う。「私はいつもメタリカはスタジオに行くたびにレベルを上げていると思っていた。彼らはいつも技術的な能力に挑戦していたし、それこそがもっと良くなることのできる唯一の方法だったからね。」

    メタリカが『Master Of Puppets』のために最初にレコーディングした曲はビニール盤にも他のメディアにも収録されることはなかった。アルバムのためのセッションは1985年9月3日に始まった。ラスムッセンのレコーディング記録によると、バンドは「我々は(ミスフィッツの)「Green Hell」と(ダイアモンド・ヘッドの)「The Prince」をやった」彼は記録を見ながらそう語る。「我々は「Money」と呼ばれる何かもやろうとしていた。私は「Money」って曲が何かわからないけど「Green Hell」の代わりにやったんだ。」

    「少なくとも俺自身は、その2つのカバー曲のレコーディングによって他の曲でどうドラムを演奏すべきか、つまりスタジオのなかでだってもっとアグレッシブに演奏するってことを掴んだんだ。俺は俺たち全員が攻撃的に演奏していたと思う。今、スタジオでとても手ごたえがあるよ。」1986年にウルリッヒはそう語っている。

    1985年のメタリカの「Money」は、サンフランシスコのパンクバンド、ファング(Fang)の「The Money Will Roll Right In」のことだろう。このバンドはルーシーズ・インのショーで演奏しており、1992年のレディング・フェスティバルでニルヴァーナがカバーしたことでも知られている。メタリカは後にその他2曲をベーシスト、ジェイソン・ニューステッドと共にレコーディングしている。「Green Hell」はもうひとつのミスフィッツの曲「Last Caress」と組み合わせて1987年の『$5.98 EP: Garage Days Re-Revisited』の収録曲に、「The Prince」は1988年のシングル「One」のB面曲となった。

    RollingStone(2016-03-02)

    結局、どこにも収録されなかったFangの「The Money Will Roll Right In」のカバー。オリジナルはこちら。


    彼らの2ndアルバムタイトル『Where The Wild Things Are』は、後にメタリカの『Reload』収録曲と同名のため、このバンドから引用したのかもしれません。

    後編は少々お待ちください。

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    メタリカの9thアルバム『Death Magnetic』のプロデュースを務めたリック・ルービンがRollingStoneの「人生の21曲(My Life in 21 Songs)」というインタビューのなかでメタリカの「The Day That Never Comes」を挙げて『Death Magnetic』制作当時のメタリカを振り返っていました。管理人拙訳にてご紹介。
    rick-rubin



    メタリカが映画『Some Kind Of Monster(邦題:メタリカ 真実の瞬間)』を作ったのは、本当に大胆だなと思ったよ。彼らがボロボロだったところを見せたわけだからね。彼らと一緒に仕事をする上で主な目標は、メタリカがまたヘヴィメタルバンドであることにOKと感じられるように、彼らを導くことだった。いくつかの点で、彼らはすでにやっていたが、さまざまなやり方で自己改革しようとしていた。彼らが全員、全てを再びガッチリかみ合わせて、メタリカと恋に落ちた最初の場所まで私は持っていこうとした。彼らが『Master Of Puppets』を作った時に影響を受けた、当時聴いていた音楽を聴かせたんだ。彼らにはそういった影響下で生活し、バンドとしてもっと一緒にプレイする時間を過ごしてもらうように言ったよ。

    彼らは生の演奏の力を届けることよりも、自分たちが探している完成形を得るために、楽器やパートのパンチを効かせようとスタジオを使おうとする罠に陥っていた。彼らには機械で楽曲を編集することでアイデアを試すということをさせずに、彼らがどう感じたかを確認するために違う順序で彼らに(実際に)プレイしてもらおうとしたということだ。そうして彼らは本当にもう一度バンドになっていった。

    ラーズがコンピューターの前に座って何か試したり曲を書こうとしたりしようとすると、いつも私は彼とバンドみんなで一緒に演奏してみるようしつこく言ったもんだよ(笑)それは彼らにとってただの習慣だった。演奏する必要がなければ、たくさんのアイデアを試すのは簡単だからね。でもひとつのパートを演奏して次のパートに入っていこうとしたら、最初のパートか2番目のパートをちょっと変えて演奏するかもしれない。互いに心血を注いだり、互いに対抗し合ったりすることで、音楽的なことが起きえるんだ。そういうことをあの曲で聴くことができる。あれはランダムにクリックしてピースを繋げたのでは起きえない。

    楽曲制作で私が彼らに挑んだ実験はこうだ。「メタリカというバンドがいないことを想像するんだ。キミたちはバンドにいて、このバンドの生存競争に挑もうとしている。みんなを感動させたい。どんなサウンドだ?余計なことを考えるな、キミたちが観客の頭をつんざくように感じるものは何だ?」あれは本当に良い仕事だった。私は『Death Magnetic』の全部が大好きだよ。

    RollingStone(2016-02-11)

    ラーズがプロツールにハマって、リック・ルービンにたしなめられている姿が目に浮かぶようです(笑)

    2011年には次作のプロデュースを務めるようなインタビューを受けていましたが(関連記事参照)、現在はスター・ウォーズ公認EDMアルバムを作っていたり、別の仕事で忙しいようです。

    リック・ルービン、スター・ウォーズ公認EDMアルバムを制作

    果たしてメタリカが現在制作中のアルバムは、どんな楽曲制作プロセスが踏まれるのでしょうか。

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    カーク・ハメットが共同で立ち上げたギターエフェクターメーカーのKHDKエレクトロニクス。この会社で制作したエフェクター「Ghoul Screamer」をメタリカの新譜制作の場でも試しているようです。RollingStoneのインタビューを管理人拙訳にてご紹介。

    kirk_2016

    過去5年に渡り、メタリカのカーク・ハメットは自らの活動の幅を広げてきた。世界最大のヘヴィメタルバンドのリードギターを弾くことに加え、53歳のギタリストは著者として自身のホラー映画のメモラビリアを『Too Much Horror Business』という本にまとめたり、企業家としてホラーコンベンションやおもちゃ会社、最近ではギター機材会社を立ち上げたりしている。

    「最近は何でも手軽になっているね。」バンドメンバーとレコーディング・スタジオに入る数分前に、RollingStoneに彼は自身の活動について語った。「いつもやりたいと思っているのはこういうことだったんだけど、時間がなかったよ。いつもツアーかその他のことで手一杯だった。こういうことは10年、15年前より時間がかかったり、人手を要したりしなくなった。会社を始めることもかなり容易になった。今やインターネットもあるし、ソーシャルメディアもあるし、テクノロジーもある。」

    彼が最近取り組んだのはKHDKエレクトロニクスだ。自身でギタリストのためにビジネスを概念化しギターエフェクターを作り上げた。ジミ・ヘンドリックスのファジーでザラついたリフ無しの「Purple Haze」、ピーター・フランプトンのロボット・ギターの音色無しの「Do You Feel Like We Do」、トム・モレロのキーキーと高音を舞うようなリフを無くしたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「Killing in the Name」を想像できるだろうか。(KHDKエレクトロニクスの)共同創業者のデイヴ・カロンと共にハメットは次の象徴的かつ特徴的なサウンドの実現を夢見ているのだ。

    (中略)

    ハメットがこの会社で達成したい目標は、自身の創造性を自由きままに発揮することだ。「ほとんどの人たちは、もっと時間と金があれば、レコード・レーベルか何かを始めるだろうね。エフェクターの会社を始めるなんてちょっと他と違うしユニークでしょ。俺は金を稼ぐために会社を作ったんじゃない。ハッキリ言ってね。でも自分がこれまでにない創造的な方向に向かって行って、俺の仲間たちの多くがこれまでやってこなかったようなものを感じている。何かコンセプトとか思いつきを取り入れることができるんだ。それが予想よりもはるかにクールだってことを発見してきた。自分の想像力にメチャクチャ力を与えてくれるんだ。誰もこれまでやってこなかったことを俺たちが出来るのかってところにいられるのが大いに気に入っているよ。」

    広い意味においては、自身の創造物によって他のミュージシャンをインスパイアするところを観たいとも彼は思っている。「このイカれたエフェクターペダルを通じて、みんなが自分たちのサウンドを微調整したり、ユニークで新しい何かを見つけたり、クールなサウンドを思いついたり、ここから生み出された曲が書かれたりして、その人たちにとってのスタンダードになったらいいなあって思うよ。」彼はそう語る。

    2008年の『Death Magnetic』に続くメタリカのレコードについて、ハメットは彼のコンセプトを試運転中だ。「「Ghoul Screamer」を今、自分のアンプにつなげているんだ。今日はリードギターを弾く予定なんだ。「Ghoul Screamer」が念頭にある。実際、6種類か7種類のペダルデザインのあるフルペダルボードを持っていて、これについてももっと話したいね。でもまだリリースしていないものなんだ。」

    まだ無題のレコード自体について、ハメットは「自分たちのライフスタイルをあまり変えずに生活できるペースで取り組んでいる。」と語る。「たくさんの曲、曲として十二分なものがある」がどれも完成はしていない。「俺たちはせっせと取り組んでいるよ。でも知っての通り、メタルだからね。ヘヴィ(訳注:キツいの意とのダブルミーニング)なんだ。」

    ハメットは少し話をやめて、彼がやってきた全ての仕事について考えた。そしてバンド活動に加えて新しいことをする新たな関心を持ち続けている理由について考察する。「こういったこと全てによって、俺は他のタイプの音楽を書いたり、他のことを作り上げるような刺激をもらえる。でも俺が本当にやろうとしていることは創造性のループを創り出すことなんだ。」そう彼は説明する。「このループのなかで他の人たちが俺がやっていることを見ることで刺激をもらったり、創造的好奇心が刺激されるかもしれない。俺はみんなにこれに飛び乗ってほしいね。」

    RollingStone(2016-02-09)

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    xgames_james

    まずはMetallica.comの発表を管理人拙訳にて。
    俺たちはESPNでまた友人たちと一緒にチームを組むことになって興奮している。テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで6月6日、Xゲームズの新たなスーパーステージにヘッドライナーを務めることになった。BMX、スケートボード、MotoX、ラリーカー・レースなどを含むエクストリーム・スポーツの世界のリーダーが出場する最初のアクション・スポーツの20周年を迎えるイベント、「X Games」に参加するのは俺たちにとって初めてのことだ。このような素晴らしいアスリートたちが何をやってくれるのか、観るのが待ち切れない!

    チケットと全ての詳細についてはこちらから。

    夏のツアーにもうひとつ加わったショーを行うオースティンで会おう!



    Metallica.com(2015-05-11)

    「X Games」コラボ参加と連動してRollingStoneで、このMetallicaHQで行われた世界的スケートボーダー、トニー・ホークとメタリカの対談記事が掲載されていたので一部を管理人拙訳にてご紹介。

    ジェイムズ・ヘットフィールド
    「メタリカで育った人たちがスケートを続けたいと思ったり、彼らのやってるクールなことをやりたいと思ったりするってことだよ。」

    「最高だね!俺たちの音楽が世界中でみんなをインスパイアするのを目の当たりにできる。願わくば、これからも自分たちの音楽がみんなをインスパイアするのをみたい。」

    「かなり盛り上がっているよ。こういうことになって興奮しているし、「X Games」はしばらく続いてきたんだから、そろそろいいよな!音楽がキミたちに何かする時がきたんだ。アスリートたちは言うまでなく素晴らしいし、音楽が説明のつかない別の場所まで連れて行くんだ。」

    ロバート・トゥルージロ
    「スケーターやサーファーたちはメタリカの音楽と本当に常に繋がっていると思う。俺のスタイル・演奏の仕方、つまり重心を低くするのは、スケートでもサーフィン、スノーボードでだってやることだし。俺にとってそれは自然なことなんだ。ファンはどこにいても素晴らしいよ。」

    「こういう人たちとは繋がりがある。同じようなエネルギーがあるね。こういうイベントでハードロック、メタル、パンクロックがよく流れているのを目にするし。そういう音楽のスタイルを追いかけている仲間っていうのはスポーツでまだいるんだ。彼らはそういう音楽を聴いている。彼らにとっては重要なものなんだ。彼らの血脈の一部になっている。俺は興奮するよ。俺が楽しんでいることのひとつが音楽を聴くことであり、スケートを観ることだから。この2つの世界が同時に一緒になるのを観るなんてね。」

    RollingStone(2015-05-11)

    トニー・ホークとメタリカは以前から交流があり(関連記事参照)、この「X games」参加につながったのでしょうか。着々とスポーツイベントを制覇しつつありますね・・・。

    【追記】
    X Gamesの公式サイトではメタリカをザックリ振り返る画像が拝めます。
    http://xgames.espn.go.com/xgames/

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    『No Life 'til Leather』復刻に対して、新譜制作は果たして進んでいるのかという疑問が生まれるのを見透かしたかのように、復刻を独占で報じたRollingStoneがラーズ・ウルリッヒのインタビューでこの疑問をぶつけていました。管理人拙訳にてご紹介。

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    メタリカはバンドのバックカタログを再発し、この夏に一握りのコンサートを行うが、そういったことはニューアルバム制作の邪魔にはなっていない。「俺たちは(アルバム制作を)やってる真っ最中だ。」ドラマーのラーズ・ウルリッヒはきっぱりとRollingStoneに語った。「たくさんの楽曲を作ってきたし、そういう楽曲に磨きをかけて微調整をしている最中なんだ。かなり近づいている。」

    メタリカは2008年の『Death Magnetic』に続く今度のアルバムのために20曲近い新曲を書いてきた。近い将来、プリプロダクションのレコーディングを行う段階におそらく入るだろう。来たる春と夏のコンサート−アメリカの予定はラスベガスで行われる5月9日のロック・イン・リオのみだ−でファンが新曲の披露をバンドに期待することができるか尋ねられると、ドラマーはこう語った。「そうだといいね。おっしゃるとおり。」

    少なくともこの時点で保証できることのひとつは、メタリカはビヨンセやU2が行ったようなサプライズのリリースを行う予定はないということだ。「今のところ、誰にも内緒で木曜日にiTunesにアップするなんてことはやろうとはしていないよ。それは手持ちのカードには入ってないね。」

    ラーズが「寄せ集めの切れ端」と呼ぶところの楽曲における音楽的変遷のようなものを選り分けて、彼らはアルバムとともにいくつか新しいことをしようと計画している。「俺たちの世界では、創造的な段階とレコーディング段階との間には、はっきりした違いがあった。」と彼は言う。「このプロジェクトで、俺たちはその2つの間をもっと有機的に橋渡ししようとしている。プロセス間のそんなすごい分裂をなくそうとしているんだ。ある種の創造的好奇心、最初にスタジオで演奏した時に起きた衝動的なものが何をもたらすのか俺たちは観てみたいんだ。」

    「微調整したりいいものを得ようとしたりしたいけど、苦心の跡とか考えすぎたりとかしないやり方でレコーディングしたいとも思っている。どこに線を引けばいいかを見つけ出そうとしているんだ。」

    メタリカは誰がアルバムをプロデュースするのか、まだ確定させていない。

    最近、ラーズが勇気付けられたことのひとつが、メタリカの直近のシングルで昨年のツアーで披露した「Lords of Summer」だ。「俺はiTunes上でさまよって、どうしたものか結局メタリカを検索していた。「Lords of Summer」のプレビュー30秒を聴いたら、俺はもう「わぉ!こいつはかなりイイな」って感じだった。俺たちが最後に演奏してから覚えていなかったんで「悪くないな」と思ったね。」

    最後にラーズからファンへのメッセージは辛抱強くあれということだった。「創造的な要素は終わりに近づきつつある。」とドラマーは語る。「ただ覚えておいてくれ。これはまだ『メタリカ時間』なんだ。俺が終わりに近づいていると言った時、それは来月とかそこらを意味しているんだ。人生を続けていると家族や個人的なイベントがたくさん起こるものだ・・・。でも俺たちは確かに毎日のように(楽曲制作を)やっているよ。」

    RollingStone(2015-03-04)

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    メタリカ、デビュー前のデモ・テープ『No Life 'Til Leather』の復刻版をリリース
    『Kill 'Em All』『Ride The Lightning』のリマスター盤2015年発売決定

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    管理人多忙につき、更新が遅れてしまいました。
    まずはYahooニュースにもなったメタリカのデビュー前のデモ・テープ『No Life 'til Leather』の復刻版リリースの報から。

    Metallica.comの公式発表をRO69さんから一部引用してご紹介。

    「1982年に俺たちは7曲のレコーディングを行い、これが俺たちにとって『No Life 'til Leather』という最初の名刺代わりの挨拶状となって、俺たちにとって初のレコード契約を引っ張ってきてくれたんだ。その後は、みんなの一部は知っているだろうけど、歴史の通りさ!」

    「4月18日のレコード・ストア・デイにはこのデモ・テープが限定カセット・テープとして(そう、カセットだよー!!)お近くのレコード店かMetallica.comでリリースされるよ」

    「ちなみに俺たちは昔の音源を漁ってオリジナルの音源を探し出して2015年に向けて音を最大限にまでリマスタリングしたけど、ミックスはオリジナルと少しも変わってないから」

    「当時ライヴではメタリカとして知られていたオリジナル・ラインナップでレコーディングされたこの『No Life 'til Leather』はこれまで公式に発売されたことはないんだ。今年の夏にはさらに拡大盤をCD、アナログ、そしてコレクターズ・エディションとしてリリースする予定だから」

    「この思い出旅行をみんなにも一緒に楽しんでもらって、世界中の自営レコード店を支援する活動に参加していただければとっても嬉しいです」

    NoLife

    Ro69(2015-03-05)
    Metallica.com(2015-03-02)

    今年(2015年)は『Kill 'Em All』と『Ride The Lightning』のリマスターのリリース、そして来年(2016年)にはリリース30周年を迎える3rdアルバム『Master of Puppets』に関する特別本を出すことをすでに発表しているので、その先陣を切るリリースということになりそうです。

    『No Life 'til Leather』といえばご存知の通り、メガデスとして活躍するデイヴ・ムステインを含む以下のバンド編成時の音源。

    ジェイムズ・ヘットフィールド(vo, g)
    ラーズ・ウルリッヒ(dr)
    デイヴ・ムステイン(g)
    ロン・マクガヴニー(b)

    トラックリストは以下の通り。

    Hit The Lights
    The Mechanix
    Motorbreath
    Seek & Destroy
    Metal Militia
    Jump In The Fire
    Phantom Lord

    今回の復刻版もメタリカ自身のレーベル「Blackened Recordings」からのリリース。この発表にあわせてRollingStoneでラーズ・ウルリッヒがインタビューに答えています。本文長すぎのため、カットしても長いラーズのコメント中心に抜粋して管理人拙訳にてご紹介。

    ラーズ・ウルリッヒによると、バンドはリイシューのためにオリジナル・テープのミックスそのままに「昔のままの無垢な状態、そして思春期をほとんど抜け切れていない4人のガキがロックして、自分たちのやりたいようにやった、境界線なんて知らない」ものを示すということだ。アートワークはラーズ所有のテープからコピーされ、このデンマーク人ドラマーの手書きを特徴とするものになる。

    「次のレベルのリイシューを行って、バンドのカタログでどんちゃん騒ぎする時が俺たちにも来たんだ。他のみんな、U2やレッド・ツェッペリン、オアシスがやってきたようにね。ただ俺たちは1983年の『Kill 'Em All』から始めるんじゃなくて、さらに2年前、バンドが結成された1981年まで遡ってみようと思ったんだ。」

    このカセットをCDやLPバージョンまで広げることについて、ラーズは「『No Life 'Til Leather』時代には(カセットだったけど)ね。でもカセットに限定する必要性はなかったんだ。」と答えている。バンドがこの時代に出した4曲から成る『Power Metal』(訳注:メタリカ初のデモ・テープ)のような他のデモ・テープは含まれるのかと尋ねられると、ラーズは辛抱強く待つことをお願いし、「段ボール箱とテープ保管庫にたくさんあるイイもの」からふるいにかけていると語った。

    数ヶ月以内には「俺たちがどれだけすばやくまわせるかによるけど」グループはリイシューの「大きなパッケージ」を発表する予定とのこと。「昨日は、別のテープをみつけて(エンジニアの)グレッグ・フィデルマンに手渡したんだ。そのB面にはまだあるとは思ってなかったクレイジーなものが入っていたよ。」ラーズはさらに「全てがやってくる。最善を尽くすよ。」と言う。

    しかし最も自然なスタート地点はカセットの『No Life 'Til Leather』だった。「これ(『No Life 'Til Leather』)は俺たちが制作して配布された2番目のデモ・テープだった。俺は自分の寝室でカセットのラベルに内容を書いて、郵便局まで行っては、世界中の全テープ・コレクターに発送したんだ。あれから20、30年経って、このテープは今や『Kill 'Em All』以前のメタリカの代名詞となっているんだよ。」

    必要に応じて学業を行い、朝の4時から6時の間は2つのルートでロサンゼルスタイムズ紙を配達し、バンドに身を捧げた。「残りの時間はハンティントンビーチまで車を運転してムステインをひろって、ヘットフィールドがいたノーウォークのロンの家まで行って、それからそこでただ演奏したり、曲を書いたり、ダラダラしたり、ビールを飲んだり、そしてメタルのレコードを聴いたりしていたんだ。ガレージの隣にはデンマーク育ちの俺は使ったこともないような、アメリカン・スタイルのTVを観るための本当に大きな椅子が一組置いてある私室があったんだよ。」

    「くだらないビールや最高のピーチ・シュナップスとか変わったシュナップス(訳注:アルコール度40度以上の飲みすぎ危険なジャガイモ・穀類・果物から作られる蒸留酒)とかリキュールをたくさん飲んでいたんだ。ギグをやって、LAあたりのバンドを観て、俺たちはああいったものには属さない、アイアン・メイデンのTシャツを着た、のけ者やはみ出し者のように感じた。ほとんど第2級市民みたいなものさ。でも俺たちがやっていることに結束があったし、楽しかったんだ。俺たち全員同じように、はみ出し者で一匹狼でメタルファンだったのさ。そういったものの中に力があったんだ。」

    −(後にメタリカの「The Four Horsemen」となった)「The Mechanix」を書き、「Jump In The Fire」のアイデアを持ち寄ったデイヴ・ムステインについて

    「デイヴはエネルギーの塊だった。」とラーズは語る。「ハリケーンのように魅力と美貌を俺たちの世界に渦巻いてやってきた。ステージのバックラインのごとく素晴らしい装置一式を持っていたし、ローディーもいたんだ。あいつは全てを持っていた。何曲かの骨組みや設計図も持っていた。俺たちはそれらを微調整した。そういったものを『メタリカ化』したんだ。」

    「「The Mechanix」の歌詞は文字どおり−何の判別もなくこれについて言うなら−ガソリンスタンドでの行きずりセックスについてだった。全てが性的トーンを帯びた婉曲表現になっていた。特別悪い歌詞ではなかったけど、当時アメリカにいたHR/HMのほとんどと同じもの(訳注:セックス・ドラッグ・ロックンロール)に類するものだったんだ。その後の1、2年に渡って、俺たちは少しダークな方向に行きたかったし、イギリスで起きていたこと(訳注:NWOBHM)にロックオンしていたから、歌詞を違う方向にすると決めたんだ。」(ムステインは後に「Mechanix」を自分が書いたようにレコーディングし、メガデスの1985年のデビューアルバム『Killing Is My Business...and Business Is Good!』に収録した。)

    ラーズは『No Life 'Til Leather』を50から100本ほどのコピーを作成し送ったと証言する。その後、テープを受け取った人たちがコピーをその友人に送ったのだ。「特に目標を設定したわけじゃないから覚えてないけど、当時の意志はレコード契約だと思うこととしよう。」ラーズはそう言って笑う。「俺たちはいつも楽しいと思ってきたし、何年にも渡る一匹狼時代の後、何かに属していると感じるようになった。遊び仲間のグループに入って、音楽を演奏し、楽しんで、24時間365日HR/HMに生きて呼吸をしているってね。俺たちはすぐに気づいたよ、当時のハリウッドで起きていたようなことと俺たちは真逆なんだとね。」

    グループがサンフランシスコに移住した正確な日付を引用して、ラーズは当時のバンドの主な目標は「LAからとっとと出ていくこと」だったと語る。結局、そのデモ・テープはジョニーZという名の男がオーナーをつとめる音楽店のある東海岸まで辿りつき、メガフォース・レーベルとサインして『Kill 'Em All』を出すこととなった。

    グループは、拡張版として出すものをみつけるためにメタリカ活動初期の頃の友人数人と連絡を取ってきた。「昔ながらの私立探偵」を雇ってまで無くなったテープの在り処を探している。「1982年のメタリカのものは全部、自分のベッドの下に持っているというヤツを知っている人と昨日話してきた。」

    ラーズはグループが発見したサウンドに最も強い衝撃を受けた。とりわけ次のアルバムに取り組んでいるこんな時には。「そのサウンドはクソ無邪気でとても本能的に聴こえるんだ。ここで新しい曲を書いてプリプロダクションに近づこうとしている今の時点では、ジェイムズ・ヘットフィールドは曲をイイものにする34ものやり方でもって弾くだろう。そして俺はただそこにいて頭をエクソシストに出てくるリンダ・ブレアみたいにぶん回すんだ。なぜなら、それらは全て素晴らしいし、ある時点でひとつに絞るからね。」

    「『No Life 'Til Leather』のものは、ある日の午後に全部一緒に作ったような、努力を要していないサウンドに聴こえる。51年人類として生きてきてから聴いてみるとこうさ。「おいおい俺はこれを取り戻すために(訳注:あの当時のように強いお酒をたくさん)飲まなきゃならないのか?何にも考えずに弾いているただの4人のガキじゃないか。」とね。」

    RollingStone(2015-03-02)

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    順番が前後してしまいましたが、カーク・ハメットがサンディエゴで開催されているComic-Con International(以下、コミコン)に参加した件をまとめて。

    まずはRollingStone誌から、カークがエクソダスの新譜に参加の報。

    今日(2014年7月25日)はメタリカのデビューアルバム『Kill 'Em All』の31周年記念日だ。しかし、ギタリストのカーク・ハメットは今夜、サンディエゴのComic-Con International(以下、コミコン)のFearFestEvilのアフターパーティーで『Kill 'Em All』前の彼の人生を自身初めてのバンド、エクソダスとともにライヴで祝福する。このギグはエクソダスと再び「Piranha」やブルー・オイスター・カルトの「Godzilla」を披露した2月開催のFearFestEvilのカーク・オンステージの拡張版だ。カークによると、今度の再結成ステージはさらに大きなものにつながったと言う。「エクソダスのニューアルバムで俺はギターソロを弾いているよ。」RollingStoneにそう語ったのだ。

    エクソダスのドラマー、トム・ハンティング、ギタリストのゲイリー・ホルトとくつろいでいたら「Salt in the Wound」という曲を弾く好機がやってきたとカークは発表した。「本当に気取らなくてクールだと思った。まるで俺たちがたむろしていた1980年に戻ったかのようだった。俺にとって、あいつらのアルバムでソロをレコーディングするってことは、とても大きなことなんだ。多くの人が聴いたエクソダスのデモテープを除けば、俺がエクソダスとレコーディングした唯一の機会だったんだ。俺にとっては大きなことだったんだよ。」とカークは言う。

    80年代後半から90年代初頭にかけてのバンドのヴォーカリスト、スティーヴ・スーザの復帰作であるレコードに収録されるという、曲そのものについてカークは「スーパー・ヘヴィ」なリフがあると言う。「俺はかなりクールなソロを弾かせてもらった。それからゲイリーも入って別のソロを弾いている。それで何だってんだい?」カークは尋ねた。「俺はその曲を聴いて思ったんだ。「おぉ、1982年を最初からやり直して、俺たちがここにいるようだ。ゲイリーと俺が互いのギターソロを撫で切ろうとしてやがる」とね。この30年でほとんど変わっていなかった。それが最高だったね。あいつらは最高だ。人生のほとんどのあいだ、俺はあいつらをただ知っているにすぎなかったから、こうしてようやく一緒にレコーディングできて本当に嬉しいよ。」

    (中略)

    カークが今年のコミコンに参加した主な理由は、彼が手がける「Kirk Von Hammett Toys」でボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ、そしてもちろんホラー狂信者であるカーク自身の象徴的なホラーポーズをとったフィギュアを出したからだ。今年、自身のゾンビ・フィギュアを発表し、今日と明日(2014年7月25日、26日)に彼がフィギュアにサイン会を行う。

    「俺にとってただただ本当に楽しいことなんだ。人生の大半をおもちゃのコレクターとして過ごした。こういったフィギュアを作ることは自分が大好きなもの、つまりホラーに対する俯瞰した考えを俺に与えてくれる。俺はこれに関してはたくさんの楽しみを持っている。しばらくこのシリーズでやっていこうと思っている。たぶん1年に2、3個出していくかな。」

    カークがホラーに深く傾斜していったのは、自身のホラーに関するメモラビリアの膨大なコレクションの写真を載せた2012年上梓の『Too Much Horror Business』だった。以前にも彼は別の計画があると語っていたが、RollingStoneに現在もっと差し迫った問題について語ってくれた。「バンドはアルバム制作を必要としている。遥か地平に浮かんでいる大冒険だよ。アルバムを作ることはいつだって山に登るようなものだ。でも今回は待てば待つほどその山がでかくなっていくように思える。俺たちは長いあいだ遊んでしまったから、今やその山はヒマラヤ級になっちまった(笑)」

    今年のはじめ、メタリカは新曲「Lords of Summer」を南米とヨーロッパの(8月にモントリオールで行われるHEAVY MONTREALを含む)「Metallica By Request」ツアーで初お目見えした。カークは、バンドがあの曲を新譜のスタート地点として見ていると言う。「あの曲が実際に「Lords of Summer」として聴こえようが聴こえまいが、残っていくだろう。まだ曲は書かなきゃならないからね。でもそれが俺たちが進んでいる全体的な方向性だ。俺はすぐにでもアルバムを作りたいけど、それは現実的ではないだろうことはわかっているよ。」

    RollingStone(2014-07-25)

    だいぶ先になるであろう新譜の話はさておいて、コミコンでは既報のサイン会も無事行われた模様。
    https://www.facebook.com/FearFestEvil/photos/a.585254351537263.1073741826.254491651280203/721832507879446/?type=1

    eBayでさっそくカークのサイン付フィギュアが出品されていましたが・・・(苦笑)

    そして、アフター・パーティー当日。1時間ほどのエクソダスのライヴセットの後、カークと事前に発表のあったロバート・トゥルージロ、マーク・オセグエダ(デス・エンジェル)に加え、リチャード・クリスティ(元デス)、スティーヴン・パーキンス(ジェーンズ・アディクション)がゲスト出演したとのこと。

    kirk-von-hammett-fear-festevil-13

    さらにケリー・キング(スレイヤー)、ジョン・ドルマヤン(システム・オブ・ア・ダウン)らも会場にかけつけ、朝4時までパーティーは続いたようです。

    YouTubeにアップされたカークとエクソダスの共演動画はこちら。


    その他、当日の写真はこちらから。※音出るので注意
    http://www.scionav.com/2014/07/29/photos-from-kirk-von-hammetts-fear-festevil-party/

    セットリストを知りたかったのですが、調べきれず・・・。カークはカバー曲をやると事前に明かしており、「ロブも俺も好きだからやるかも」言っていた曲は以下の2曲ですが実際にやったのかどうかはまだわかってません。(わかり次第追記予定)

    The Real Me / Who
    Jungle Boogie / Kool and the Gang

    【追記】
    公式Facebookにて3曲公開されていました。

    「Mountain Song」(Jane's Addiction)
    https://www.facebook.com/video.php?v=725832407479456&set=vb.254491651280203&type=2&theater

    「Trapped Under Ice」(Metallica)
    https://www.facebook.com/video.php?v=728578413871522&set=vb.254491651280203&type=2&theater

    「Purple Haze」(Jimi Hendrix)
    https://www.facebook.com/video.php?v=728673770528653&set=vb.254491651280203&type=2&theater


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    メタリカが2ヶ月前の2014年5月にコネチカット州ブリストルのESPN本社を訪問。長寿番組「Sports Center」のCMを撮影したとのこと。Metallica.comでは撮影の様子が紹介されています。
    http://www.metallica.com/news/this-is-sports-center.asp

    2014-07jul14-espn_01

    公開されたCMは、メタリカの「Enter Sandman」を入場曲として使っていたニューヨーク・ヤンキースのマリアノ・リベラ投手が引退して、さぁどうしようというところから始まるユーモラスなものとなりました。

    CM動画はこちら。


    誤訳交じりかもしれませんが、管理人が聞き取れた範囲内で拙訳字幕。
    SportsCenter01
    キャスター「マリアノ・リベラが引退して、メタリカはあまりやることがなくなった」

    SportsCenter02
    ラーズ「xxxも俺たちの曲を使うことに興味を示さなかった」

    ジェイムズ「あと誰が残ってる?」

    SportsCenter03
    ラーズ「ジョン・デーリー(プロゴルファー)だ」

    SportsCenter04
    プロデューサー「この曲を“ゴルフ”に使えと?」

    SportsCenter05
    メタリカ「えぇ・・・まぁ・・・」

    SportsCenter06
    キャスター「彼らは他にもやるべきことはある」

    SportsCenter08
    (あ、このギター・レッスン、ここでやってたのね)

    カーク「ありが・・・」

    SportsCenter09
    カーク「初回レッスン無料だよー!」

    RollingStone誌のサイトではこのCMについてのラーズのコメントが掲載されていたので抜粋して管理人拙訳でご紹介。

    ラーズ・ウルリッヒはこのCMについて「ときおり他の人の意のままになることができるんだ。ESPNのCMはおもしろ可笑しいよね。(CM出演オファーを受けて)『楽しそうだな』って俺たちは思った。何から何まで衝動的だったよ。」と語っている。

    CMにはRollingStone誌で行われたラーズのインタビューの不遜な言動も(皮肉として)紛れ込ませていた。メタリカのなかでゴルフ中継を補うCMに最高の曲は何かと尋ねられて、激しく疾走する1988年の『...And Justice For All』を選んだ。そして、自分の選択を皮肉をこめて実演して見せた。真顔で歌詞を暗唱して見せたのだ。「Dear mother, dear father, what is this hell you have put me through?(親愛なる母よ、父よ、なんで俺を地獄へと引き連れるのか?)」(※「Dyers Eve」の歌詞)そう言って笑い「ちょうどこんな感じでね」と答えたのだ。

    ラーズが大好きなシーンは終盤のカーク・ハメットと(ESPNキャスターの)スチュアート・スコットが遭遇するところだ。「カークのギター・レッスンのフライヤーにあったタブをちぎって、ガムの包み紙に使うところはベタだよね(笑)何から何まで本当に面白い。あと20パターン撮ろうよ。本当に可笑しいね。」

    RollingStone(2014-07-14)

    グラストンベリーのオープニング映像といい、皮肉を込めたユーモアはメタリカの十八番のようです(笑)

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