ロバート・トゥルージロがLoudwireのインタビューでKornのツアーに参加した息子のこと、ライヴ会場の違い、これからのツアー日程、メタリカでの立ち位置について語っています。管理人拙訳にてご紹介。
ちなみにロバート・トゥルージロの息子、タイ(Tye)・トゥルージロが、Kornのツアーに参加した模様を15分にまとめたドキュメンタリー動画がRollingStoneにて公開されています。
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−調子はどうですか?
いい感じだよ。ショーも素晴らしかった。楽しく過ごせているし、ピチピチでいられるよ。
−暑い夏となっていますね。メタリカはスタジアムツアーに出ています。非常にたくさんの人の前で大きなステージに立ってプレイする時、何を意識しなければならないんでしょうか?
そうだなぁ、一番はコンディションを整えなければならないってことだね。夏季はクレイジーだし、砂漠みたいな暑さの時もあるからね。アリゾナとかカリフォルニアの内陸部だけじゃなく、アトランタとかオーランドとかフロリダ、マイアミみたいにさらに南下していくと本当に激しい暑さの場所もあるし。だから陸上競技かスポーツチームか何かみたいに準備しているんだ。
2時間のショーだから(熱中症を避けるため)電解質を摂取しなければならないし、ストレッチもしてコンディションを整えなければならない。巨大なステージなんだ。メタリカがこれまでのツアーでやってきたなかでも間違いなく最大級のステージだよ。驚くべきことだし楽しいね。だから実際ステージに上がっている時はそんなに(暑さで)うんざりってことは感じないよ。その瞬間に包まれているような感じだからね。でも後になって「あぁ、クタクタだ」って感じになるけど。
−最近12歳のあなたの息子さんが南米でKornのツアーでベースを弾いていましたね。12歳の時に同じことをやらせてくれとお願いしていただろうかと親として葛藤しませんでしたか?
まぁ最初は俺個人としては信じられない瞬間だったね。彼が一生懸命やっていること、総じて楽器や音楽に全力を傾けているってことを俺はわかっていた。ギターも弾けるんだよ。ドラムから始まって、5歳でドラムはやめてしまった。初めて本物のドラムセットを手に入れた途端、やめてしまったんだ。そのうち彼が家にあるベースを集め始めていることに気づいた。文字通り家の各部屋にはベースがあったからね。俺が本当に彼に教えたことは、最も基本的かつ最初のステップであるCメジャー・スケールだけだった。
次の日までに彼はそれを自分のものにしたんで、そこからブルース・スケールを教えたんだ。それがジャコ・パストリアスのベースソロとかブラック・サバスの曲とかに変わっていった。その点について彼は特別だけど、彼はとても謙虚でしっかりしているよ。俺はとても緊張しいだったけど。彼らが南米にいた時、俺は1カ月オフだったから同行することができた。でも何が起きるかはわからなかったね。未知の領域だったし。彼はやり遂げた。自信に満ちているのを観られたのは驚くばかりだね。彼は恐れを知らない。ジェイムズ・ヘットフィールドと一緒にメタリカのバックステージでジャムをして育ったような子だ。だから彼にとって、完全に自然なことだし普通なことなんだ。俺なんか5人を前にして演奏するってのも緊張しているからそうはいかないよ。
−あなた方はテレビにも出演していますし、ニューヨークのウェブスターホールのように小さなハコ、そしてもちろん今回のようなスタジアムでもショーを行っています。それぞれの場所でプレイするにあたってのアプローチの違いというのは何でしょう?
小さなところでのギグでクールなところって親密さだよね。観衆と本当に繋がっていると感じるんだ。ウェブスターホールでやったのは信じられないほど素晴らしかったよ。そこには魔法があり、歴史があった。スイサイダル・テンデンシーズで20年前にリッツ・シアターでやった時のことを思い出したよ。真夜中までプレイして、そこからプライマスがコロンビア大学で7:30かそこらまでやっているのを観に行くために地下鉄に乗ったんだ。あれは面白かったな。ウェブスターホールにはたくさんの思い出がある。トロントのオベラハウスもしかり、ロンドンのハウス・オブ・バンズもしかり。ああいうギグは本当に生々しいパンクのエネルギーを持ち合わせている。メタリカはそれを持っているんだ。俺たちがね。そしてそれを楽しんでいる。
それに、お互いの顔を観ながら実際にプレイすることができるよね。クールだよ。演奏するアートってものを俺たちに再び教えてくれるんだ。大きなステージに立つ時というのは、同じように繋がるようにバンドとして観衆と親密さを創り出す必要がある。
俺にとってそれは全部素晴らしいものだよ。間違いなく小さなショーでは何かを感じるけど、大きなショーだって少なくともこういったショーは本当に繋がっていると感じるよ。たくさんの新しいファンがいるってことを感じて見ることができる。メタリカの世界では、今本当に特別なことが起きているんだ。なぜ、どうやってそれが起きるのかわからないけど。
アルバムを作っても人がそれを手にしないと。じゃなければ繋がることも、その時宇宙で何が起きようとも実際にないものと一緒だ。でもどういうわけか、このアルバムはオールドファンだけじゃなく、あらゆる年齢層の新しいファンにも印象を残した。親に肩車された子供たちが音楽に体を揺らしているのが見える。あれは本当に特別だね。今、自分たちの世界でこういうことがあるというのはとても恵まれているよ。
−あなたは約15年ものあいだメタリカのメンバーになっています。バンドと築いてきたなかで一番誇りに思っていることは何ですか?
それについては昨晩考えていたんだ。面白いね。メタリカで、俺の役割は何らかの形で仲立ちするということなんだ。俺はいつも良い仲介者だと思うよ。オジーバンドの一員としても、スタジオでジェリー・カントレルと一緒に仕事をした時でもね。解決策を見つけ、エネルギーと雰囲気をポジティヴに保つようにしている。他のプレイヤーたちや彼らが創り出そうとしている世界観をポジティヴなものにする。何か新しいもの、昔のものを練習している時でもね。ちょくちょく俺はバンドが実際にやる前にバンドカタログから再探索して曲を復習しようとしたり。「The Call Of Ktulu」は実際にやる3年くらい前にジャムっていたと思う。3年くらい前にヨーロッパのツアーで数回だけやった「Frayed Ends of Sanity」なんかは実際にやる前に10年かそれ以上ぶりに立ち返っていたね。
最初の2年間は『St. Anger』の曲だけじゃなく、20年以上のバンドカタログにある曲を覚えなきゃならなかったから、メタリカは俺にとってキツかった。あの時は大変だったよ。技術とスキル、そしてバンドとどううまくやっていくかという点でなんとか追い付こうとしていたんだ。インフェクシャス・グルーヴスみたいにスタイル的に何かを強いるようなことはしなかった。ベースプレイのスタイルが違うからね。それをメタリカに押しはめようとはしなかったよ。それを抑えようとしていた。俺にとって今最も重要なことは、グルーヴなんだ。このアルバム(『Hardwired...To Self-Destruct』)のグルーヴ、ヘヴィなサウンド、そして音色。俺たちが一緒にやってできるグルーヴというのはすごいと思っている。それが俺がもたらすものだといいんだけど。つまり、平和とハーモニーとグルーヴだね。
−『Hardwired… To Self-Destruct』は昨年の終わり頃にリリースされました。そして今、アルバムをサポートするツアーに出て本格的に始動しています。このスタジアムツアーの後、アメリカで追加公演を行う計画はありますか?
俺たちは一歩一歩着実にやっている。(北米で)スタジアムではやっていなかった・・・10年以上のブランクだと思うけど。長く空いてしまったし、どうなっていくのか俺にはわからない。外に出て、水に飛び込んで、泳ぐみたいなものなんだ。結果はどうなるかわからない。幸運なことに俺たちにとって素晴らしいものだった。9月にはヨーロッパに行って、そこでアリーナ・ツアーを始めて、それもエキサイティングだってことはわかっている。アメリカのスタジアムでやるのは最高だよ。しばらくやっていなかったからね。でもそこからヨーロッパに行って、アリーナのラウンドステージでやるんだ。
それもまたエキサイティングだし新鮮だよね。また違った舞台装置だし。そこから間違いなく休暇を取って来年に突入だ。ヨーロッパのツアーは来年の初めまで続いているはずだよ(訳注:記事更新現在、2018年5月11日のフィンランド公演まで日程が決まっている)。正確には定かじゃないけど、アメリカでアリーナ公演をやろうとしているというのもわかっている。いつになるかはわからないけどね。来年後半かもしれない?言いたくないね・・・今はすぐ全て広まってしまうから。それで変更されたら、みんな俺のこと怒るでしょ。
でも俺が言えるのは、全てが未知の領域だと感じるってことだね。大きなスタジアムでやって、今度はアリーナでやろうとしている。どんな気分になるだろう?新しい舞台装置はどんなだろう?どうやって維持していこう?俺たちはナッソー・コロシアムやヨーロッパのショーで何回か行ってきたラウンドステージを経て、成長を続けているんだ。舞台装置はどうなってるだろうね?メタリカとして行ったもののひとつとして、今回のようなスタジアムツアーでメキシコシティで3公演行った。メキシコシティでは誰もがメタリカのショーに行ったことがあるのか俺にはわからないけど、あれは常軌を逸していたね。
舞台装置とか全てのことを8万人もの常軌を逸したファンの前で試しているんだ。でもそれが俺たちのやり方だし、たとえ泳ぎ方を知らなくとも飛び込んで学んでいく。信じられないほど素晴らしいよ。それこそがメタリカの世界なんだ。俺の最初のギグなんてサン・クエンティン州立刑務所だったからね。やぁ歓迎するよ!って。
−メタリカは間違いなく世界最大のメタルバンドと言っていいでしょう。あなたとカークとラーズとジェイムズとのメンバーの間で我々を最も驚かせるものは何でしょうか?
俺たちはみんな全く異なる人間で、間違いなく兄弟でもあり、チームでもあり、家族でもあり、お互いを尊敬し合っている。でも俺たちは異なる出自から集まっている。俺たちみんな、特にラーズ、ジェイムズ、カークといかに違うのかを観れば信じられないほどなんだ。普段食べる食べ物とか全てね。政治、宗教、まるで違う。でも同時にお互いに敬意があるし、創造的な側面で言えることのひとつとして、本当に興味深くて時に珍しく、このバンドで一緒になっている限りは創造的エネルギーに不足は一切ないってことだね。ステージに出る前に、俺たちがジャムルームとかチューニングルームと呼んでいる、ドラムセットからアンプのあるところで弾いている時でさえ、たくさんのアイデアが浮かんでくるんだから。
最近だって、ある種の魔法があった。ベースラインを弾き始めると、ジェイムズがやって来るか、ラーズが来るかして、誰かがリフを思いつく。だから創造的なフローとエネルギーとアイデアで、このたくさんのシリンダーはいまだに熱がある。普通は歳を取れば取るほどそううまくは運ばないものなんだ。たくさんのバンドはそういうものを失っていく。俺たちはまだその炎を燃やし続けている。楽器を手にするたびに、いつも楽しいエネルギーがあり、みんなが笑顔になるもんだから、いつも笑ってしまうんだ。ジョークだったり、アイアン・メイデンのリフとかをジャムったり。ガレージでやってた10代の若者に戻ったかのように立ち返るんだ。それがこのバンドがいまだに持っている魔法のひとつだね。それこそが俺たちが集まる主な理由の一つなんだと思う。やっていることを楽しむ。それが本物なんだ。楽しんで、かつこれに伴ってとても強い労働倫理もあるんだ。
Loudwire(2017-07-31)
ちなみにロバート・トゥルージロの息子、タイ(Tye)・トゥルージロが、Kornのツアーに参加した模様を15分にまとめたドキュメンタリー動画がRollingStoneにて公開されています。
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