メタリカ情報局

メタリカを愛してやまないものの、メタリカへの愛の中途半端さ加減をダメだしされたのでこんなブログ作ってみました。

       

    タグ:カーク・ハメット

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    ボストンのラジオ局「98.5 The Sports Hub」の番組「Toucher & Rich」で行われたカーク・ハメットへの電話インタビュー。

    「Enter Sandman」のリフの触発元を教えてくれたインタビューの後半で、80年代から90年代にかけてメタリカが他バンドに行ったいたずらについて語っていました。UltimateGuitar.comとCBS Bostonの文字起こしを管理人拙訳にてご紹介。

    kirk_plank
    −Alcoholicaと呼ばれていた頃の行状について

    俺たちがアリーナツアーを始めた頃っていうのは、全ての放蕩三昧が極みに達した時だった。オープニングアクトは音楽性で選んではいたけど、終演後の夜に外出した時にどれだけ楽しめるようなバンドかってことでも選んでいた。だからそれが基準の一つでもあったんだ。

    −「しごき」はあった?

    メタリカには、いつも「しごき」があった。(ツアーを共にした)ザ・カルトにもクイーンズライクにもメタル・チャーチにもかなり悪いことをしてしまった。それからオープニングアクトにはもう少しうまくやったんだ。俺たち全員、悪ふざけが大好きな連中だからね。いつも彼らにいたずらをしていたよ。

    −最高のいたずらは?

    1989年かそこらで、クイーンズライクが『...And Justice For All』ツアーでは彼らの最後のショーだった。彼らが大ヒット曲「Silent Lucidity」を演る時に、俺たちは男性ストリッパーたちを彼らの後ろにいるようにセッティングしたよ。

    それで彼らがあの曲を始める時に、俺たちは照明担当に後ろにいる男性ストリッパーを照らすように言っておいたんだ。俺たちがその様子を見ていると、ライトが点灯し、彼らが曲を演奏し始めて観客全員がとてもポジティブな反応だった。

    バンドは後ろで何をやってるかなんてわからなかったから「おぉこの曲はここで本当に人気があるに違いない」って思っただろうね。自分たちの後ろで、6人の男性ストリッパーが腰を振ってたなんて、彼らは知らなかったわけだから。

    あれは大笑いだったね。笑いすぎて顔に涙が流れたのを覚えているよ。


    CBS Boston(2017-09-13)
    UltimateGuitar(2017-10-02)

    Queensryche - Silent Lucidity


    こんなしっとりした曲でストリッパー踊らせる「演出」は酷すぎだよ...(^^;;

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    ESPよりカーク・ハメットの新シグネチャーモデル「KH OUIJA NATURAL」が発売されるとのこと。
    kh_ouija_natunal

    これまで白や黒のOUIJAモデルは発売されていましたが、今回は2010年からカークが使用している最初のOUIJAモデル。
    kh_sep16_2010

    日本でカスタムされたというESPバージョンは限定25本、販売価格は12,000ドル。特注ギターケースにESPからの正規証明書付き。
    ouija_original

    esp_original
    LTDバージョンは限定666本、販売価格は1,399ドル。

    ESPバージョンの仕様はこちらから。
    http://www.espguitars.com/pages/ouija-natural-esp

    LTDバージョンの仕様はこちらから。
    http://www.espguitars.com/pages/ouija-natural-ltd

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    ボストンのラジオ局「98.5 The Sports Hub」の番組「Toucher & Rich」で行われたカーク・ハメットへの電話インタビュー。「Enter Sandman」のリフを思いついた時のエピソードについて語っていました。BLABBERMOUTH.NETの文字起こしを管理人拙訳にてご紹介。

    kirkhammettmetallicabaltimore2017

    −「Enter Sandman」のリフを思いついた時の思い出はある?

    とても詳細にね。すごくハッキリした思い出があるよ。あれは深夜2時か3時くらいだった。俺がサウンドガーデンのアルバム『Louder Than Love』を聴いていたんだ。その頃はまだサウンドガーデンが少しアンダーグラウンドでインディーのレーベルにいた時だったね。俺はあのアルバムが大好きなんだ。サウンドガーデンの素晴らしいアルバムだよ。で、そのアルバムを聴いていたら、触発されて自分のギターを手に取ってあのリフが思いついたってわけ。

    クールなリフだった。リフがクールだってことはわかる。演奏してみてクールなリフだったら、すぐにでもノれるからね。だから、おぉこれはかなりクールだぞ、いいフィーリングでいいサウンドでいい音の組み合わせだって。

    ラーズがリフを聴いたら「最初の部分を4回繰り返してくれ」って言ってね。俺がやってみせたら「そう、それだ」ってラーズが言ったんだ。


    BLABBERMOUTH.NET(2017-09-13)

    インタビュー全編はこちらから。カークがコレクションした映画ポスター展、失くしたiPhone、Alcoholicaと呼ばれていた時期の話などをしています。
    http://boston.cbslocal.com/audio/toucher-rich/kirk-hammett-interview/



    LouderThanLove
    Louder Than Love


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    1960年代、70年代のホラー雑誌「Famous Monsters」の表紙を描いたことで知られ、メタリカファン的にはカーク・ハメットのギター「The Mummy」のアートワークで知られるバジル・ゴゴス氏が78歳で亡くなったと公表されました。
    0811_horror-posters-pem10

    ギターのアートワークのみならず、2014年にカーク自身が主催したホラー・フェスティバル「FearFestEvil」にバジル氏をゲストとして招待しており、交流を持っていました。FearFestEvilの時の写真とともにFacebook上で追悼メッセージを寄せています。(管理人拙訳)

    バジル・ゴゴスの絵はとてもリアルでキャンバスから飛び出して、本当に生きているかのようだった・・・彼の作品はホラー界の傑作だし、彼は天才だった。安らかに。バジル・ゴゴス!
    kirk_basil
    Facebookより

    先日、このFearFestEvilにも参加していたゴジラのスーツアクター、中島春雄さんが亡くなったばかり。隣り合ったブースでいらっしゃいましたが、この短い期間でご両人とも鬼籍に入られるとは・・・

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    世界保健機関 (WHO)が9月10日と制定した世界自殺予防デーに、メタリカらが自殺防止キャンペーン「I’m Listening」に参加し、メッセージを寄せています。

    imlistening_metallica

    ジェイムズ・ヘットフィールド
    やぁ俺たちはメタリカだ。自殺願望は誰にでもいつでも起きうる。そのことについて誰かに話すことが一番大事なんだ。キミは独りじゃない。俺は耳を傾けるよ。

    カーク・ハメット
    落ち込んでいる時に医者に診てもらうことは弱さの証拠なんかじゃない。不幸なことに、うつ病の性質っていうのは家族に話したり専門家の助けを求めたりする欲求やエネルギーを失わせてしまうんだ。もし落ち込んでいたら、キミができる一番勇気ある行動は1-800-273-8255(自殺防止ホットライン)に電話することだよ。

    ロバート・トゥルージロ
    アメリカだけで11.9秒毎に誰かが自殺を遂げている。これは良くないことだ。だからみんな生き続け、心身共に元気になるよう元気づけていこう。

    ラーズ・ウルリッヒ
    キミが感じていることは何も間違っちゃいないってことを覚えておいて。うつ病は最も一般的な精神的な健康障害になっていて、年間2000万人以上のアメリカの成人がうつ病に苦しんでいる。自殺は国際的な問題だし、健康面での大きな懸案事項なんだ。俺は耳を傾ける。1-800-273-8255に電話して。

    Alternative Nation(2017-09-13)



    クリス・コーネル、チェスター・ベニントンと残念な訃報が続き、ジェイムズはインタビューでこの件に触れると繰り返し「誰かに話を聞いてもらうこと」の重要さを説いていました。今回はメンバー全員でこの問題に関するメッセージを発信したようです。

    「I’m Listening」キャンペーンサイト
    http://www.imlistening.org/

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    バンクーバーのラジオ局「CFOX」のインタビューにてカーク・ハメットがジョー・サトリアーニから受けたギターレッスンについて語ってくれました。BLABBERMOUTH.NETの文字起こしを管理人拙訳にてご紹介。
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    −ジョー・サトリアーニのギターレッスンを受けるきっかけについて

    1981年に彼からレッスンを受けた。俺たちは前からお互いに知っていてね。カリフォルニア州のバークレーにある小さな音楽店でレッスンをしていたんだ。俺の友だちみんなが彼からレッスンを受けていて、彼らは文字通り一晩でとてつもないほどのギタリストになっていた。だから俺は彼をみつけて言ったんだよ。「俺も一晩でとてつもないほどのギタリストになりたい」ってね。それでしばらくのあいだ、約1年ほど彼からレッスンを受けたんだ。

    −ジョー・サトリアーニの最初のギターレッスンについて

    実際にはとても厳しいものだった。最初のレッスンではこうだ。「自分の課題を学べ。キミの時間を無駄にするな。俺の時間を無駄にするな。一週間で俺がキミに与えたもの全てがわかるようになる。」俺はもう「この人はマジだ。」って感じだった。でもどうなったか?俺はレッスンを受けてめった打ちだった。でもしばらくすると、俺は彼から週2回のレッスンを受けていたんだ。彼が用意した課題に対して俺は喉から手が出るほど切望するようになっていた。「さぁ来い!なるほどそういうことか!もっと学びたい!」って感じだったよ。

    ジョー・サトリアーニはいつもそういう風にプレーしていたと言わなきゃならないね。俺が初めて会って以来、彼はずっととてつもないプレイをしていたよ。誰もやったことないような、おそらくいまだに演奏されないような全ての音、全ての小節、タッピング、クレイジーなフレーズ。つまり彼はミュージシャンとして、それくらいユニークで個性的な人なんだ。


    BLABBERMOUTH.NET(2017-08-17)

    ちなみに2016年の「Classic Rock」誌のインタビューでジョー・サトリアーニは生徒としてのカーク・ハメットについて次のように語っています(管理人拙訳)。
    才能と熱意でいっぱいの子どもだったよ。カークは素晴らしい生徒だった。とても学習意欲があってね。彼の指は大きく動いていた。マイケル・シェンカーやウリ・ジョン・ロートみたいなギタリストのように素晴らしいセンスを持っていたよ。彼は間違いなく音楽の才能がある。

    BLABBERMOUTH.NET(2017-08-17)

    インタビュー全編はこちら。『Hardwired...To Self-Destruct』でやってて一番エキサイティングな曲は「Halo On Fire」であることやピーボディ・エセックス博物館で行われているカークのホラー映画ポスターコレクション展「It's Alive!」について語っています。


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    カーク・ハメットの映画ポスターコレクション展「It's Alive」プレビュー
    2017年8月、ピーボディ・エセックス博物館にてカーク・ハメット所蔵の映画ポスター展開催

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    既報通り(関連記事参照)、カーク・ハメット所有の映画ポスターコレクション展「It's Alive」が2017年8月12日から開催されます。これに伴い、ボストンの地元FM運営のwburによる同展覧会のプレビュー記事を管理人拙訳にてご紹介。

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    1931年の傑作映画でのフランケンシュタイン博士の有名な喜びの叫びは、今、セイラムのピーボディ・エセックス博物館(以下、PEM)での新しい展覧会にぴったりのタイトルになった。
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    「It's Alive」はメタリカのリードギタリストであり、熟練のコレクターでもあるカーク・ハメットが数十年に渡って情熱をかけて集めてきた珍しいヴィンテージのホラー映画やSF映画のポスターを展示している。

    54歳になるミュージシャンは、気味悪くも素晴らしいポスターコレクションの種は早くにまかれたと語る。「5歳の時からホラー映画というジャンルに夢中になってきた」彼はそう振り返る。それは興味の入り口となった1962年公開の地球外の植物のような生き物が乗っ取りにかかる、背筋を凍らす白黒映画『The Day of the Triffids(邦題:トリフィド時代)』と出会った時のことだった。「あの瞬間から俺は夢中になったんだ」ハメットはそう語った。

    生涯に渡るファンとなった彼は1921年の『The Cabinet of Dr. Caligari(邦題:カリガリ博士)』から1979年の『Alien(邦題:エイリアン)』まで全てを網羅するオリジナルのホラー映画やSF映画のポスターを追いかけ、買い集め、保存することに取りつかれるようになっていった。

    100以上の新品同様の掘り出し物がPEMで展示される。こういった作品はほとんど現存していないため、(その価値を)証明するのだと語る。

    「これは俺の目標なんだ。過去25年くらいはこういった多くのポスター、特に1920年代と30年代のポスターには、どれだけ美しいデザインやグラフィックがあるかを認識を高めるものだった。」彼はそう語る。
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    『Dracula(邦題:魔人ドラキュラ)』『The Mummy(邦題:ミイラ再生)』『Frankenstein(邦題:フランケンシュタイン)』は1931年から1932年の1年半のあいだに公開された。彼らはモンスターの妻子というスピンオフ作品を生み出した。40年代には『The Wolfman(邦題:狼男)』があり、「50年代には『It Conquered The World(邦題:金星人地球を征服)』みたいな不気味なSF映画が全て登場したんだ」とハメットは私に語った。

    彼のリストはまだ続く。

    ハメットは、スタイル、感情、そしてマーケティング手腕に精通しており、ヴィンテージのポスターにそれを詰め込んだ。もしこれらの作品の表現と共に時間を過ごせば、そういったものも発見することになるだろう。

    彼はこれらの作品がロマンス映画が興行収入を支配していた時代に作られたがために意味があり、ただ良質な恐怖以上のロマンチシズムと優雅さを伝えると信じている。ポスターはビジュアルを伝えるタイムカプセルのようなものだ。これらは今日我々がシネコンで観るようなものは一切ない。

    HAM-085博物館のギャラリーに入ると、まず『Frankenstein』と対面することになる。彼の巨大な赤い色の顔は6フィート(約180センチ)ものフレームという境界から半開きの眼で目線を送る。

    PEMのキュレーター、ダン・フィナモアは「It's Alive」をこう説明する。「このポスターは唯一現存するものの一例です」20世紀のハリウッド映画のためにたくさんのポスターが作られたが、ほとんどは破棄されてしまったと彼は語る。

    「これら多くのポスターはユニークなんです。その多くは非常に希少なもので、他のものには利用できないため、ほとんどの人が観たとは思えない代物なのです。」

    この1931年の『Frankenstein』のプロモーション広告は、映写室に封印されたためにたまたま生き延びた。フィナモアが語るところによると、70年代に発見されたのは、労働者たちが壁を突き壊した時だという。キュレーターによると、他のオリジナルの『Frankenstein』のポスターはこれまで発見されていない。

    海洋アートギャラリーで通常働いているフィナモアは、異世界がテーマの展覧会のための面白いキュレーターのリーダーとなっている。

    フィナモアはPEMが情熱的なエネルギーで斬新な展覧会を創り出そうとしていると説明した後、海洋コレクターがフィナモアとハメットを繋いだと言う。「(海洋コレクターの)彼が笑い始めて『あんたが会うべき人を知っているよ』と言ったんです」フィナモアはそう振り返る。

    今、フィナモアは自身が作っている展示に自身を駆り立てている。『Frankenstein』のポスターの横に立ち、モンスターの消すことのできないイメージに驚いている。

    数歩離れると、緑色でしわくちゃの、防腐処理によって乾燥しひび割れた顔の1932年公開『The Mummy』の驚愕のポスターに魅了される。「非常に抽象化された色彩が重ねられています。リトグラフの黄色・オレンジ・赤のクレヨンの色彩が彼の後ろに広がっているけれども、彼は実際には静かにしているように見えるのです。」フィナモアはそう評価する。

    キュレーターにとって、これらの展示されたアートワークは、個人的な反応を呼び起こす力を秘めており、それこそが博物館の目標だ。

    「いくつかのイメージでは、展覧会を歩いてコレクションを見ていくと、以前に観たことがあると気が付きました。しばらく自分の脳に留まっていたんです。何年か前にこれを観た時には自分の記憶には残っていなかったのに。まだ脳の中にあったんですよ。それが魅力的なものだと分かりました。間違いなく効果的な広告ではありますが、大きな影響力のあるアートでもあるのです。」フィナモアはそう語る。
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    Original_Book_Images_-413フィナモアは、展覧会の説明をつけるため、何千ものハメット所有のポスターをくまなく調べ勉強したと語る。彼はホラーやSFファンを超えて、オリジナルの『The Mummy』や『Creature from the Black Lagoon(邦題:大アマゾンの半魚人)』や『The Crawling Eye(邦題:巨大目玉の怪獣/トロレンバーグの恐怖)』を観たことのない人たちにも伝わればと期待している。

    展示は、創造的なマーケティングツールとしてのポスターの進化を追っている。また冷戦時代のあいだにうつ病の不死身のモンスターから宇宙からの侵略者まで、社会的な恐怖がそれぞれの時代の映画のスクリーン上でどう繰り広げられていたのかを探っている。

    1951年の映画『The Day the Earth Stood Still(邦題:地球の静止する日)』で出てくる空飛ぶ円盤の音がギャラリーのある箇所でループ再生されている。ハメット所有の映画小道具や衣装のサンプルが遠くの惑星や汚れた沼地へと観覧者を誘う。また壁には映画のシーンが投影される仕掛けだ。

    しかし、フィナモアはこの展示はあくまでポスターが主役だと語る。メジャーのスタジオはアーティストが描いた作品に署名をすることを許さなかったため、これらのポスターに才能を注いだ彼らはほとんど知られていない。

    キュレーターは博物館のなかで一流のデザイン、油絵、リトグラフ技術に光が差すと考えている。

    「これらの作品たちは、適切に展示され、照明を当てられている。これはポスターが元々展示されていた状況とはまったく異なります。(そのままの展示では)あまりに多くのポスターがあるので、歩いていると人々は当たり前のように受け取っていたと思う。(こういう展示の仕方をすれば)これらの作品に反応して惹き込まれずにはいられないでしょう。」

    訪問者の反応に特に興味を持っているのは、最近PEMで働き出した神経科学者のスタッフ、テディ・アッシャーだ。興味深い?彼女は博物館が脳の研究とアートの共通点について意図的に関与する方法を探るために雇われた。

    「(作品を観て)『彼らの手は汗をかくのか?吐き気を催すか?』vs『実際に怖がっているか?』2つの反応を演技システムの反映として認識している」と彼女は示唆する。「それが私の好奇心の向かうところなんです」

    ハメットは自分のコレクションに反応する独自のやり方がある。

    「映画ポスターは音楽的なインスピレーションの絶え間ない源となっている。俺のギタープレイの多くはとてもダークなんだけど、これらの映画ポスターによってその滋養をもらっているんだ。」
    とメタルギタリストは語る。

    ハメットには『The Mummy』『Frankenstein』のポスターイメージが描かれたカスタムギターのコレクションもある。それらも展覧会で展示されている。しかし、これらがミュージシャンの家にある時、ハメットは弾きながらそれらの魅惑的な顔を眺めるのが好きなのだ。
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    「It's Alive」はPEMにて8月12日から開催される。8月19日にはハメットが出席して、サイン会とパフォーマンスイベントを行う予定だ。

    wbur(2017-08-11)

    PEMと姉妹館提携をしている大田区立郷土博物館によると、常設展には日本美術展示室もある模様。
    http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/manabu/hakubutsukan/kyoudohakubutsukan_pem.html

    今回の展示図録はネット販売されていますが、北米(アメリカ、カナダ)のみ対応とのこと。
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    https://pemshop.com/products/its-alive-classic-horror-and-sci-fi-movie-posters-from-the-kirk-hammett-collection

    【追記】
    会期中、同博物館にて、カークの出したコレクション本「Too Much Horror Business」のサイン付き特別帯添付版や限定のモンスターピンが発売されるとのこと。
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    関連記事
    2017年8月、ピーボディ・エセックス博物館にてカーク・ハメット所蔵の映画ポスター展開催

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    ニューヨークで行われている国際現代美術展に参加しているジェイソン・ニューステッドがLoudwireの「Wikipediaに書いていることは本当か嘘か」を質問する人気企画「Wikipedia: Fact or Fiction?」に登場。

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    メタリカ加入時のオーディションや初来日の際に起きた「ワサビの洗礼」エピソードを語ってくれました。管理人拙訳にてご紹介。

    −メタリカのオーディションで、50人以上のミュージシャンが参加する中、あなたは密かにバンドのセットリストを手に入れて、それを練習してラーズに成果を見せた。あなたが(メタリカの)あらゆる曲を知っていたことにラーズは驚いたとありますが?

    うーん。あの当時、12月にオジーと共にしていたツアーでどんなセットリストを演奏していたかを把握することは難しいことじゃない。本当に(メタリカとして)ギグをしたいと思って彼らの曲を準備しようとするなら、一緒にやろうとする曲は大事な秘密ってわけじゃないし、把握することは難しいことじゃなかった。引き金を引くと決めたなら、自身の力を発揮できるに足るだけのセットリストは準備しておくし、知っておいてしかるべきだよ。

    本当なのは(メタリカ以前に所属していた)フロットサム・アンド・ジェットサムの俺の手描きのロゴが一番上に書かれたノートに、彼らが俺の地元で最後にライヴを行った時にやった曲を順番に書いていたってことだね。ドラム越しにラーズにそのノートを手渡して、ラーズがロゴとリストを見てる時に、俺は書いてある曲なら知ってるって言ったんだよ。そしたら彼が「そりゃすげぇ、クール!」と言って、じゃあ一緒にこれとこれとこれをやろうとなった。そうして一緒に演奏して数日後に電話があったのさ。

    クリフのご両親がいらしたんだ。(ラーズの父)トーベンもいた。まだご両親とも健在で俺に非常によくしてくれた。彼らが全員来る時に俺が戻って来て、二度目にお会いした時にはハグをして欲しいと。ジャン・バートン(クリフの母)はすぐに俺を抱きしめて「あなたという存在は一人しかいない。みんなもそう。どうか無事でいて。」と言ってくれたんだ。


    −メタリカはあなたをだましてワサビの塊を食べさせて洗礼を浴びせたとありますが?

    真実に遠からずってとこかな。バンドに入って11日で日本でツアーを行った。メタリカが日本でツアーをするのがそれが初めてだった。それで俺たちは飲んで飲んで飲みまくり、パーティー、パーティーだ。それでカークがこう言うんだ。ジェイソン、これはミントアイスクリームだとね。俺は泥酔していて、アイスはすぐ溶けるだろうとか言ったんだけど、このミントはすげぇから絶対試した方がいいよって言われてね。それで俺はOKってスプーン一杯頂いたんだ。箸は使えなかったからね。口にしたら「Fuuuuuuuuuuck!!!!」
    jason_mint

    そこで座ってふと気がついて見上げたら、テーブルには知らねぇヤツがいる。みんないなくなってしまったんだ。でもテーブルは満員。ロードクルーのヤツらやその場にいた人たちが俺のいるテーブルへみんなを呼んでいたんだ。終いには気がついたらアジアの女の子や知らない人たちでテーブルが埋まっていた。知っているヤツがいないか見回したよ。支払いは俺だって。あの当時、円相場が強くてね。俺は週500ドルもらえていた。ベースを弾いてサンドイッチを食べてビールを飲むには大金だよね。ハッピーだ。そういう状況だった。彼らは俺に週500ドル渡していたんだ。でも支払い請求を見たらゼロがずーーーーっと並んでいるんだ。
    jason_bill

    俺は支払い請求を見て、こんな最悪な夕食に誰もいないのかと思った。そしたらアイツら上の方から俺の顔を見てやがったんだ(笑)当時のマネージャーのボビーが降りてきて、(大丈夫だと)俺の背中を叩いて支払いを済ませたのさ。参ったね。それがワサビストーリーの全貌だよ。

    インタビュー全編はこちらから。上記のエピソードの他にキッスのジーン・シモンズに影響を受けてギターからベースに転向した話やプロデューサー、ボブ・ロックについて語っています。


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