メタリカ情報局

メタリカを愛してやまないものの、メタリカへの愛の中途半端さ加減をダメだしされたのでこんなブログ作ってみました。

       

    カテゴリ: エピソード

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    先日(2011年9月14日)行われたBIG4ニューヨーク公演のバックステージで行われた『Rolling Stone』のインタビュー動画をご紹介。


    以下、ラーズが語ったところの概略
    (リスニング苦手なので間違ってたらすみません、訂正お願いします)

    ・2年前から始まったBIG4楽しー
    ・ヨーロッパでBIG4やったとき、こりゃアメリカ本国でもやらなきゃと4月に開催
    ・アメリカでのBIG4はステージ内外、観客、メディアの反応まで最高だった
    ・数週間後、ヤンキース側から「エミネムやJay-Zのコンサート実績あるよ、やらない?」とオファー
    ・4月のコーチェラでの成功を考えたらやらない手はない
    ・ニューヨークのロックの体験といったら大概はジャイアンツ・スタジアム、メドウランズ・スタジアム(※)だ
    ・メタリカは他と違うことをいつもやろうとしてきたから、ヤンキースタジアムでやるってのはユニークだしイケてる


    ※いずれもアメフトのニューヨーク・ジャイアンツの本拠地(実際はニュージャージー州にある)

    さらにBIG4のメンバーがそれぞれのライバル関係について語っています。


    こちらはとりあえずラーズのみ大体の内容を。
    (他の人たち聞き取りにくい。。ヒアリングできる方いらっしゃいましたら補足お願いします。。)

    ラーズ・ウルリッヒ
    砂場から出て、人が成長するとき、他の誰かが何をしているかなんて気にしない。自分が何をするかに時間を費やそうとする。(それと同じように)俺にとって、競争っていうのは内在的なものなんだ。それが20年前から大きく変わったことさ。

    なんかデイヴ、痛々しいですね。。
    これから新譜に伴うツアーもあるでしょうから早く回復してね。

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    メガデスのデイヴ・ムステインが最新のインタビューでBIG4やメタリカとのプロジェクトについていろいろ語っています。インタビュー全訳は物量が多すぎて断念しましたが、ニヤけポイントを抜粋してご紹介。
    ムス大佐、「絶口調」です。

    Q:あなたにとってようやくアメリカに「BIG4」公演がやってくることはどんな意味をもっているでしょうか?

    そうだな。今のところ、歴史書にただの2つのショーということ以上のことがあったと載ることを願うばかりだね。来年の夏ももっと日程を組みたいぐらいさ。でも考慮に入れておいて欲しいのは、そういったデカイ一団があちらこちらに動くってことだね。(※訳注:簡単に身動きできないという意味合いっぽい)

    Q:出演している全てのバンドのあいだは平穏そのものという事実を受け入れられない人がいるのはなぜだと思いますか?

    そういった人たちを気の毒に思うよ。何が彼らを動かすのかと思うだろうね。朝起きて、キッチンに行って、フライパンで自分の顔を殴るのか?どうしてそれほど無知になったのか?俺にはわからない。人々は生きがいを必要としている。俺はバンドについてのゴシップや誰が好きじゃないかなんてことを話すのに躍起になる代わりに人々の生活に幸せをもたらすことができるかどうか確かめる日々を過ごすようにしているよ。

    Q:ブルガリアでのBIG4初公演で膨大な数のオーディエンスを前にして、全てのバンドとステージを共にし、とりわけメタリカと「Am I Evil?」をやったときはどう感じましたか?

    正直言って、この答えは君たちをたぶんガッカリさせるだろうね。ブルガリアで俺たちみんながステージに立って初めて共演した時、俺の頭に浮かんでいたのは「クソッ、ジェイムズ(・ヘットフィールド)のマイクの位置が高けぇよ」ってことだった。だって俺が歌おうとするとき、普通は足を少し広げてキメるのに、まっすぐ立たなきゃならなかったからね(笑)。俺よりあいつの方が背がデカいし、マイクスタンドはあいつの位置に合わせていたんで俺は変えようがなかったんだ。まぁそんなことを考えていたよ!

    演奏は楽しかった。でも何公演か後に「Helpless」をやったときがもっと楽しかったな。俺がメタリカにいた頃にやった曲のひとつだったからね。ステージへ歩いていくと、カーク(・ハメット)が「ソロをやってみないか」って俺に言ったんで、俺は”おまえが俺のトイレを詰まらせた”みたいな顔をしながら彼を見て「もちろん俺がやる!」って言ったんだ(笑)。残念なことに俺たちは音響担当にそのことを告げてなかったから、俺はエア・ギターのソロをして、誰もそれを聴くことはなかった。カークがソロをとると思われていたから、彼は耳をつんざくようなボリュームでリズムギターを弾いていたね。それで俺は学んだんだ。次のときは俺がこう言うべきだとね。「これが俺のファッキン・ソロだ!」って(笑)。いやいや冗談だよ。俺はたくさんの異なるレベルとたくさんの異なる手段をもつメタル音楽はいいなぁって思うんだ。ラーズ(・ウルリッヒ)は今日、あることについて俺の意見を聞きたいと尋ねてきたんだ。それで今日、電話で話したんだけど、俺が電話に出たときあいつは「やぁ。キミの親愛なるドラマーちゃんだよ。」なんて言うんだよ。思わずニヤけちまったな。

    Q:メタリカはルー・リードとアルバムを制作すると発表し、レイ・デイヴィスともスタジオ入りしました。あなた自身が彼らと同じようなプロジェクトをできると思いますか?

    まぁメタリカとは大昔にすでにプロジェクトをしたよ。(訳注:メタリカに在籍していたことを指している)あっキミが言っているのはメタリカとのさらに別のプロジェクトってこと?わからないね・・・。もし彼らが一緒にロックする古株を探しているんなら、それは俺よりちょっと歳のいった人たちだろうね。俺はそんなプロジェクトをするにはAARP(全米退職者協会)のカードを持っていなきゃいけないかもしれないな(笑)。いやいや、もちろん俺はやるつもりだよ。(メタリカは)俺のバンドだったしね。メガデスは俺の音楽キャリアのなかで次の必然的な一歩だったんだ。それは自然な流れだったわけだけど、もしまた俺たちがやる機会が来たら、俺はそれが望ましいと思っているし、ジェイムズにも以前このことについて話してきたんだ。彼と俺とラーズと(メガデスのベーシストの)デイヴィッド・エレフソンが一緒にレコードを作って何が起こるか見るべきだってことにジェイムズは「NO」とは言わなかった。バンドだとか何だとかとしてじゃなくてチャリティーに寄付するような何かかな。俺たちみんな、今こうして歳をとってきた。俺たちがこういうことを話した事実自体が素晴らしい一歩なんだ。一緒にやることでさらに良くなる。俺たちが一緒に何かするというアイデアは俺のちっちゃな脳みそで扱うにはいろいろありすぎて、爆発するかもしれないね。

    The Boston Phoenix(2011-08-26)

    最近、すごい丸くなった感のあるムス大佐ですがこういうキツめの冗談とかみると思わずニヤけてしまう自分がいます(笑)

    Ray Davies 「See My Friends」

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    デイヴ・ムステイン、メタリカのジェイムズとラーズに「スーパーグループ」を組もうと提案

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    メタリカのブラックアルバム発表20周年に関して、メンバー及び関係者のインタビューをBLABBERMOUTH.NETがざっくりまとめてくれていたのでご紹介。
    ※バンドの歴史等について書かれた前書きや後書きはガッツリ省略してます。あしからず。

    1991年の音楽的な変化について「Rolling Stone」誌でラーズ・ウルリッヒはこう語る。

    「俺たちはミュージシャンとしても、ソングライターとしても(キャリアの初期は)まだまだだと感じていた。それで俺たちは大きく変えたんだ。『Master Of Puppets』や『...And Justice For All』から自分たちの能力を証明するという方向にね。俺たちはミュージシャンとしても、ソングライターとしても有能であると証明するためにこんなマジで突飛なことをすべてやってのけたんだよ。」

    さらに8ヶ月間のアルバム制作期間について、こう付け加える。

    「(レコーディングは)早く済ませるべきだったんだ。理論的にはね。俺たちが以前やってきたように全てを完璧に得ようとするよりも。でも、メタリカは通常、そういった理論や普通やるようなことっていうのは、窓の外に追いやってしまうのさ。2倍ルーズなレコードを作るのに2倍時間がかかったんだ。」

    フロントマンであるジェイムズ・ヘットフィールドはこう語る。

    「世界のあらゆるリフを1曲にしていくジャム、そしてそれを曲として機能させるのは俺たちにとっては挑戦だった。今、俺たちはほとんどの場合、それと正反対のことをしている。それもまたさらなる挑戦なんだ。」

    このアルバムはレコーディング中、バンドと衝突したプロデューサー、ボブ・ロックとの初めてのコラボだった。ボブ・ロックは述懐する。

    「はじめの3ヶ月は難しかったね。彼らは私のことを完全に疑いの目で見ていた。楽しい、簡単なんてモンじゃないよ、レコードを作るってのは。これが終わったら、二度と一緒に働かないと彼らに話したくらいだ。彼らも私に同じようなことを感じてたよ。」

    さらにラーズ・ウルリッヒはこう語る。

    「俺たちはそれまで誰かに推し進められるなんてことは本当になかったんだ・・・。俺たちはいつも自分たちのことを『Big Bad Metallica』だって考えていた。でもボブは俺たちにこれまで聴いたこともなかった新しい言葉を教えてくれたんだ。それが『Soulful』さ。」

    BLABBERMOUTH.NETより(2011-08-22)
    最近のアルバム制作と反対のことをやってたというジェイムズの話が非常に興味深いです。

    Metallica
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    「NY Hard Rock Music Examiner」のBIG4に関するインタビューでアンスラックスのドラマー、チャーリー・ベナンテがクリフ・バートンとの心温まるエピソードを語っていたのでかいつまんでピックアップ。

    【BIG4公演までカウントダウン:チャーリー・ベナンテ(アンスラックス)】

    Q.メガデス、スレイヤー、メタリカであなたのお気に入りの曲を挙げることはできますか?

    メタリカは「Master of Puppets」だろうね。俺がステージの近くであの曲を聴き始めようものなら、観にいかなきゃならないよ。なんたってあの曲には何かあるからね。それに俺にとってはもうひとつ重要な意味を持っている。クリフ・バートンさ。1986年に(アンスラックスとメタリカの)両バンドが海外へツアーに出たとき、彼らは『Master of Puppets』を出していた。ツアー中、イングランドで休みが取れたある日に、俺とスコット(・イアン)とカーク(・ハメット)とクリフで朝食を食べに出かけたんだ。それで座って話していた。そのときに俺がこう言ったんだ。「「Master of Puppets」って曲で、さぁこれからギター・ソロってときにジェイムズが何か叫んでるよね、あれ聞き取れないんだけど何て言ってるの?」そしたらクリフがカークの方を見て「俺もわからん。」ってさ。それから俺たちが朝食を注文していると、ちょっと静寂の間があってから、クリフが「ありゃ「pancakes(パンケーキ)」って言ってると思う。」なんて言うんだよ。もうみんな大笑いさ。ありゃおかしかったな。それからはあのツアーのステージで俺がステージ脇で観ているときに、あのパートにさしかかるとクリフはいつも俺の方を見ながら「pancakes」って口パクしてみせたのさ。そこから20数年経って、俺たちはポーランドで初めての「BIG4」のショーを行う前に夕食をとることとなった。俺たちがセッティングしたんだけど、メタリカはフルメンバーが出席。それで俺はジェイムズと話しているうちにあのクリフの話が話題に上ってね。彼にその話をしたんだ。彼はその話を聴いてすごい感謝してくれたよ。彼にとってはあの頃からたくさんのことがおぼろげになっていたから、この話を聴いて楽しい当時のことを思い出すのに一役買ったんだろうね。それで彼ら(メタリカ)はポーランドの(「BIG4」として)初めてのショーで「Master of Puppets」をやったんだけど、俺はそのときステージ脇にはいなかった。次の日、ロバート(・トゥルージロ)が俺のところに来て言ったんだ。「どこ行ってたんだよ?ジェイムズが「pancakes!」って叫んでたんだぜ!」ってね。そう。ジェイムズは今になってそれをやってくれたんだ。

    Q.それは素晴らしい話ですね。あなたは9月の「BIG4」公演は誰もが聴きに行くべきと言っていますが、観に来た人はそのときにジェイムズが「pancakes」と叫ぶのを聴くことになりますね。

    まぁ実際は「fix me」なんだけど、知らなかっただろう。うっかり「pancakes」って言っちまうかもな。まぁそんなこともあって俺はあの曲が大好きなんだよ。

    NY Hard Rock Music Examiner(2011-08-11)
    チャーリーがわからなかった部分は5:40あたりから。



    このパンケーキの話、どこかで読んだ気がするんですが、そんな後日談があったんですねぇ。
    ちなみにチャーリーはその他のバンドのお気に入りの曲として、メガデスから「The Conjuring」、スレイヤーから「At Dawn They Sleep」を挙げています。

    Master_of_Puppets


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    アンスラックスのスコット・イアンがラーズ・ウルリッヒとヤンキー・スタジアムのBIG4公演で何やら企み中。
    REVOLVER「THE BIG FOUR 特集号」(2011年) (THE BIG FOUR)

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    今回はラーズではなく、ムス大佐ことデイヴ・ムステインのリップ・サービス?
    デイヴがメタリカのメンバーとのレコーディングについて言及しました。
    ラジオ(97.1 The Eagle Rocks)でのインタビューから抜粋してどうぞ。

    ギタリスト、マーティ・フリードマンはなぜメガデスに戻らないのか?

    「まず、第一に彼はお呼びではないんだ。つまり、歓迎しないっていうんじゃなくて、ただ(今のメガデスに)彼のポジションがないってことなんだよ。そしてマーティはクリス(・ブロデリック)ほど良くはない。第二にマーティはポップ・ギタリストになろうとしていた。彼は日本の女の子のいるバンド(※)に加入するために去ったのさ。いずれにしろ、最も重要なラインナップってわけじゃなかったんだ。現時点でのラインナップは今までのヤツらがこれまでやってきたことよりも多くのことを成し遂げてきたよ。考えてもみなよ。何もないところからバンドを再びイチから築き上げていくってことをさ・・・。マーティとニック(・メンザ)がバンドに入ったのは、すでにバンドが巨大になってからなんだよ。」

    ※相川七瀬のコンサートツアーへの参加を指していると思われる。

    同じバンドメンバーだったメタリカのラーズ・ウルリッヒとジェイムズ・ヘットフィールドとのよみがえった友情について

    「俺はラーズとジェイムズと俺とデヴィッド(・エレフソン)が一緒にスーパーグループを組んでレコーディングをすることについて話したんだ。まぁジェイムズは「NO」とは決して言わなかったけど、まだそんなんじゃないって感じだったな。俺はしつこくでも説得し続けるよ。生きているうちには成し遂げたいな。」

    BLABBORMOUTH.NETより(2011-08-10)

    これって悪魔の辞典でも取り上げているメガリカ(Megallica)のことじゃないですか!
    ラーズはともかくムス大佐が乗り気だとは思わなかった。。

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    ボブ・ロックによるブラック・アルバムの全曲解説。
    前回の続きから最後の4曲の解説を管理人拙訳にて。

    ■Of Wolf And Man

    正直に言おう。最初はオオカミについて詞を書くなんてバカげたことだと思っていたよ。「へぇ、すごいね。オオカミについての歌か。いったい何が言いたいんだい?ピラミッドか何かについて書いた方がいくらかマシだよ」ってな具合さ。メタルがこんな領域にまで達したとき、私は違う方向に進むこととなった。

    それから、我々がジェイムズの歌詞にのめり込んでからは、この歌がバカげてなんかいないとわかったよ。現実感があったんだ。歌詞を反映するように曲に変化を加えることについて話し合った。時間はかかったよ。完全に行き着くかどうかわからなかったけど、ちゃんとたどり着けたんじゃないかな。

    ■The God That Failed

    これはジェイムズと私のあいだにあった氷を壊してくれた曲だね。我々のあいだには緊張が走っていた。だがたくさん話し彼のことを知るにつれ、この男はなんてたくさんのものを持っているんだって気付かされたね。

    「The God That Failed」は深いよ。宗教へのただの卑劣な言動なんかじゃない。彼は非常に複雑なやり方で主題に取り組んだんだ。気持ち的には「Nothing Else Matters」と同じくらいリアルだね。

    この曲でカークと取り組んだことは面白かったね。このレコード制作のあいだもそうだったんだけどね。彼がレコード制作最後の数週間にギター・ソロをレコーディングするためにやってきたと聞いた。私はすぐにみんなと話した。「これはやろうと思っていたやり方じゃない。彼は他のみんなのように、その場で演奏させるつもりだ。」

    はじめこそ、カークはこのアプローチはやりにくそうだったけど、乗り気になって、彼が考えたガイド・ソロをプレイしたんだ。多くの場合、こういったソロを含め、彼が最初に考えていたのは前のやり方を戻して、多重録音をするときに使うものだったんだ。彼は自然にやり方を学んでいったんだね。

    ■My Friend Of Misery

    この曲はほとんどジェイソンの曲だね。彼のイントロから始まった。この曲を制作していた大部分は曲を飛躍させ、本当に成功させるために素晴らしいリフを発展させることに費やされたんだ。そしてそれは成された。リフがどんどん高まっていく。かなりうまくいったね。

    この曲は雰囲気がすべてなんだ。そして、それはとても映画のような感じだね。メタリカは自分たちの力を、むき出しのパワーを知らしめるやり方を知っている。でもこの曲では、もっと雰囲気・空気感を使っている。不吉な感じっていうのかな。そういう雰囲気が効いているね。

    ■The Struggle Within

    この曲もだよ。最初はまったく理解していなかった何かに本当に没頭してしまう自分ってのに気付かされたね。闇とそれにまつわる感情の全て・・・主題はとても捉えづらくなっているよ。

    メタリカの世界にどっぷり浸かれば浸かるほど、取り扱うにはキツく、恐ろしく、楽しめるほどやさしくはない主題こそ彼らが探求せざるえないことなんだと理解するようになったよ。

    このレコード以後、私が共に仕事したこのバンドはまるで別物だったよ。でもそれは予想できたことさ。彼らは成長したんだ。彼らは大人になったし、父親にも夫にもなった。メタリカであることは彼らにとって今でも極めて重要だ。でもブラック・アルバムを制作していたときは、彼らにとってメタリカが全てだった。私はちょうどいい時期に彼らと仕事できたんだ。

    musicrader.com(2011-08-01)

    最後の方は曲の解説というより、ブラック・アルバムの制作を振り返る感じになっていますが、これもまた興味深い話でした。
    まさにそのとき出会ったからこそできたアルバムだったと思います。

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    ブラック・アルバム発売20周年を記念し、プロデューサーのボブ・ロックが解説。
    プロデューサー、ボブ・ロックによるブラック・アルバム全曲解説(その1)
    プロデューサー、ボブ・ロックによるブラック・アルバム全曲解説(その2)

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    ボブ・ロックによるブラック・アルバムの全曲解説。
    前回の続きから4曲の解説を管理人拙訳にて。
    (今回はかなり和訳苦戦。。。)

    ■Wherever I May Roam

    実際、メタリカのメンバーたちは毎日のようにリフを生み出すことができた。できたリフの半分は信じがたいほど素晴らしかったんだ。彼らと付き合いだせば、まぁ、素晴らしいリフと(ディープ・パープルの)「Smoke On The Water」のような(古典的な)リフの違いを聴き始めることになる。メタリカはこのアルバムでいくつかのリフを持ち込んだ。なかでもこの曲は上位にくるだろうと思うよ。

    我々が素晴らしいリフから始まって、そこから歌全体に通じたテーマを届ける手助けをすることが私の仕事となった。部分部分にまで心血を注がなければならなかった。他の曲でもそうだけど、「Wherever I May Roam」の決定的瞬間は歌詞が完成したときに来たね。そのとき、全てが意味を成して、ひとつとなったんだ。

    (曲のオープニングで使用された楽器)シタールは私の手柄と言いたいところだが、あれはバンドのアイデアさ。あれは曲を美しくさせると思ったね。素晴らしい曲の素晴らしい要素だよ。

    <参考>ディープ・パープル 「Smoke On The Water」


    ■Don't Tread On Me

    私にとってこれは奇妙な曲だよ。ザクザク刻むリズム、行進しているような感じ、それが肝心なところだと私は思う・・・。「Don't Tread On Me」の怒りや政治的な立場っていうものに私は最初折り合うことが難しかったな。

    この曲は、作詞作曲に関して私が学んだ、ボン・ジョヴィやラヴァーボーイと本物との違いを象徴している。メタリカは私がこれまで出くわすことのなかった深みと情熱のレベルに達したんだ。

    それは偉人たちと直接会うことで得られるものだ。たとえその偉人たちが何に関して言っているのかわからなくても、それが意味するところは話すことができる。そして、あのように曲につながっていくんだよ。

    訳注:「Don't Tread On Me」への”政治的な立場”についてはこちらをご参考にどうぞ。

    ■Through The Never

    これらの曲について話して、メタリカについて何たるかを理解することで勉強になったことを思い出すのは、何だかおかしいね。

    彼らができうる限りのベスト・バンドでいられるよう手助けしているあいだ、私は彼らを動かしてきたことに対してたくさん洞察を得ることができた。毎日、彼らと私の両方ともに新たな発見があったんだ。

    「Through The Never」に関しては、私は良い点に気付くのに時間がかかった。しかし、いったん気付けば、こいつはかなりいいぞって思ったね。激しいパンク・ロックのヴァイヴがあるのがいいね。新しい影、新しい色、あれはエキサイティングだよ!

    以前、私は彼らが影響を受けてきたものは全てメタルだと思っていた。しかし彼らと話して彼らが(自分と)別の側面を持っていたとわかって本当にハッとさせられたよ。いったん彼らがどのようなところから来たかを理解すると、曲は全てに意味を成したんだよ。

    ■Nothing Else Matters

    ジェイムズが書いたものについて代弁することはできない。でも私にとっては、彼が「Love」という言葉を使わずにラヴ・ソングを書こうとしてできたのがあの曲だ。

    面白いよ。当時、私が知っていたあの男・・・彼は愛を確かに感じることができた。しかしそんな言葉を決して言うことはできなかった。ことさらメタリカの曲では。

    これが彼の才能だよ。彼に内在する全ての悪魔、全ての怒りにも関わらず、自身のやり方で表現することができ、それ(愛)を本当に意味することができたんだ。私はメタリカのベスト・ソングのひとつだと思うね。

    音楽的に我々は大きくしたかった。だが大げさにしたくはなかった。大きさと重みを望んでいた。しかし、80年代のメタル・バンドたちがやってきた趣味の悪いパワー・バラードはやりたくなかった。我々は大きく劇的にするアレンジが成功したんだ・・・でもそれは真の意味で大きく劇的にね。

    musicrader.com(2011-08-01)

    思い出していくだけで楽しくなっちゃう仕事というのが非常にうらやましい(笑)

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    ブラック・アルバム発売20周年を記念し、プロデューサーのボブ・ロックが解説。
    プロデューサー、ボブ・ロックによるブラック・アルバム全曲解説(その1)

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    プロデューサー、ボブ・ロックによるブラック・アルバム全曲解説。
    前回の記事をご覧になっていない方はまずこちらをどうぞ。

    ブラック・アルバム発売20周年を記念し、プロデューサーのボブ・ロックが解説。

    一気に日本語訳したろ!と思ってましたがあえなく挫折ということで、まずは4曲分を管理人拙訳にてどうぞ。

    ■Enter Sandman

    私はバンドがスタジオでライヴをするよう主張したんだ。彼らはそれまでそんなことはしたことなかった。これまで出したレコードは全て各セクションでそれぞれレコーディングしていたんだ。私は彼らにこう話した。「キミたちは素晴らしいライヴ・バンドだ。そのヴァイヴは今回のアルバムにとって極めて重要だ。」とね。「Enter Sandman」では、私はジェイソンにギタリストではなく、よりベーシストとしてプレイするようお願いした。ラーズのドラムが持つ新しい奥行きを押し出し、我々は曲に強烈なグルーヴを持たせたんだ。

    はじめは、音楽とリフを鑑みてバンドと彼らのマネジメントは、あの曲を1stシングルにしようと考えたんだ。それから彼らはジェイムズの歌詞を聴いて、乳幼児突然死についての歌だと気が付いた。その点はちゃんとチェックされていなかったんだ。

    私はジェイムズと座って、彼に歌詞について話した。「キミの持っているものは素晴らしい。しかしもっと良くなる。それほど文字通りの意味である必要があるかい?」ってね。私はあのシングルについて考えていたわけじゃなかった。

    私は彼に曲を素晴らしくして欲しかっただけさ。それは過程だ。彼が自分の望むことを言いながらも、より詩的な詩を書き、やり方を広げるためのね。彼はいくつかの歌詞を書き直して、それが全て盛り込まれたんだ。それが・・・1stシングルさ。

    ■Sad But True

    彼らは私にデモを聴かせてくれた。そして私は90年代版(レッド・ツェッペリンの)「Kashmir」だと思ったと彼らに告げた。あのリフには度肝抜かれたね。私の知る限り、彼らがあれほどヘヴィで、パンチが効いて、パワフルになったことはなかった。私が言えるのは、律動的にみて、あのリフのポテンシャルは間違いなくすごいってことだね!

    私たちは編集中、落ち着かなかった。なぜなら誰もこういった手の込んだやり方で彼らに自分たちの曲をやらせてしまうなんてことはかつてなかったからね。それまでも、そして「Sad But True」が出てくるまでの6曲のなかでも。それで突然気付いたんだ。この曲を含めて全ての曲でEのキーがあるってことに。

    私はバンドの注意をこの事実に向けさせた。彼らは言ったよ。「で、Eって一番低いキーだっけ?」ってね。だから私は彼らに私がプロデュースして、メタリカも好きだったモトリー・クルーの『ドクター・フィールグッド』を聞かせたんだ。モトリーはキーをDに下げていた。メタリカはそれからキーをDに下げたんだ。そうしたら、あのリフは本当にデカくなったんだ。この力は止めようがないね。なにがあろうとも。

    <参考>レッド・ツェッペリン 「Kashmir」


    <参考>モトリー・クルー 『ドクター・フィールグッド』
    dr_feelgood

    ■Holier Than Thou

    バンドはこの曲でいまだに私をからかってくる。なぜならこの曲がシングルになる見込みのある曲として私が目を引いた最初の曲だったからだ。歌詞なしのレコードの段階から曲を選び出すときに指摘すべきことは、まず最初に、曲そのものが私に語りかける何かなんだ。この曲はとても攻撃的な方向に揺さぶり、「メタリカ」と私に語りかけ感動させたんだ。

    レコード制作に没入していくにつれ、流れが変わって他の曲が開花してきて、「Enter Sandman」みたいに重要になってきたんだ。「Holier Than Thou」って曲がある一方でね・・・。素晴らしい曲だよ。シングルにならなかったけど。

    この曲のもつエネルギーとテンポが好きだね。致命傷をグサリとやられた感じだよ。メタリカと会うたび、いつも同じことを私に言ってくるんだ。「えっ?Holier Than Thou だって?」ってね。彼らはあのこと(はじめに目をつけた曲がシングルにならなかったこと)を拭い去ってはくれないのさ。返す言葉もないよ(笑)

    ■The Unforgiven

    ジェイムズがクリス・アイザックの「Wicked Game」にとても夢中になっていた。彼はヴォーカルの豊かで温かみのある感じが大好きだったんだ。この時点でジェイムズは歌いたかったんだよ。彼はそれまでたくさん叫んできていたわけだが、そういったものとは違う方向へ行きたくなったんだ。

    過去には、ヴォーカルをいつも二重奏にして歌った。(でも)ハーモニーを歌ってはこなかった。言ってみれば、違う曲をただ同じように歌っていたんだよ。でもこの二重奏の過程では個性は生まれない。本当に。実際、個性を失う機会が多いよ。なぜなら第1ヴォーカルが持つべき深みを第2ヴォーカルが与えられることを望まれてしまうからさ。

    私はジェイムズにこう話した。私たちはキミのヴォーカルをレコーディングすべきだ。でも自分の声をヘッドフォンで聴く代わりにスピーカーで聴いて欲しいとね。この違いは驚くべきものだった。彼は(真の意味で)歌を歌った。いつもと違うやり方で自身の声を聴くことで彼の声が全く新しい次元となったんだ。大きくて、深みがあって、温かみがある。そして目を引くものとなった。

    <参考>クリス・アイザック 「Wicked Game」


    musicrader.com(2011-08-01)
    コメントの返信はまた後ほど。。

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