ジェイムズ・ヘットフィールドとカーク・ハメットがNerdistのPodcastに出演。2017年の予定など語ってくれました。BLABBERMOUTH.NETさんの文字起こしを管理人拙訳にてご紹介。

james_kirk_2017

−2017年のツアースケジュールについて

ジェイムズ・ヘットフィールド
俺たちは今年一年を通じて何か予定が入れられている。俺の身体は年50回のショーならできるって言っておいたから、そのなかでベストを尽くすようにするよ。俺たちはそれに同意すると思う。でも年50回のショーってのはかなり良いね。それなら俺の身体は対処できる。身体と精神と魂全てを家で回復させる必要があるし、声のためには1日のオフが必要だ。そういったことで年50回、それでかなりスムーズに行くと俺は思ってる。俺がみんなに「年50回しかやらない」と言えば「マジかよ!そりゃ多いな」となる。まぁそれは俺たちがこれまでやってきたことに比べたら、そう多くはないな。

カーク・ハメット
あぁ、つまり俺たちは過去に12ヶ月のうち10ヶ月間ツアーをしていた。クレイジーなツアーをやっていたよ。12週、15週、16週連続とか、週5回のショーとか・・・

ジェイムズ・ヘットフィールド
それで家に帰ると、離婚するわ、ガールフレンドは去るわ、何かの中毒になるわ、メンバー同士で争うわ・・・

カーク・ハメット
全部、学習体験だね。俺たちはそういう全てを通じて多くを学んだよ。


−バンドを組む時の着実なツアーの重要性について

カーク・ハメット
最初はそうだね。バンド最初の10年とか15年間は、俺たちはかなりその過程で暮らしてた。

ジェイムズ・ヘットフィールド
俺たちは誰もやらない場所に行ってライヴをやっていた。労働者のバンドだ。C、D、Eとされるマーケットに行って、知っての通り、みんなは凄い感謝してくれた。「すげぇ!アーカンソー州じゃ誰もライヴをやってなかったけど、メタリカはやってくれたぞ」みたいにね。それが多くを物語ってくれる。プロモツアーにしたって、行って姿を見せて・・・誠実さを示せば、そういうものを見せることができるんだ・・・。それに何も、いや今でこそ、そう言えるけど、(将来は)わからないな。新しい(ヴァーチャル・リアリティー的な)新しいゴーグルが出てくるかもしれないけど、ライヴを観に行くのに勝るものは何もない。曲を聴くこともできるし、Podcastできるし、そういった全てのことは(ライヴに行かなくても)できるけど、(ライヴなら)実際にその場所にいて、自分の感覚がぶっ叩かれる。音楽だけじゃない、バンドだけじゃない。雰囲気であったり、隣に入る人たちだったりね。

カーク・ハメット
完全な体験だね。全てなんだ。ショーまでドライブして、また帰る。別の夜にスター・ウォーズを観て、映画が終わった後には興奮した気持ちがある。同じことがロック・ショーでも言える。バンドが成功すると、そういう瞬間がある。「ショーが終わった。最高だったんじゃないか?」とか「これまでで一番すごかったんじゃないか?」とか「すげぇ!彼らはあの曲をやったぞ」とかね。つまりそういうのは体験の全ての部分であって、ボタンをクリックしたり、画面を見ていたりする時には得られないものなんだよ。


−体験を楽しむ代わりに携帯電話でコンサートを撮影する人たちについて

ジェイムズ・ヘットフィールド
ライヴで、誰もが画面を持ってるのを見ちゃうと多少イライラするよ、やっぱり。さながらロボット軍団だ。みんなが自分の持っている画面越しに見ている。誰かがiPadなんて持ってたら本当最悪だよ。「ちょっと待て!こっちも見えやしないじゃないか!」ってね。でもどうしたいんだろう?俺たちは何も強いることはできない。「あれやこれは持ってこないで」なんてね。コンサートに来ているんだ。何を望もうと(まず)そのことを祝いたい。もしその瞬間を覚えていたいなら、それは最高だ。俺よりも電話に向かって歌って(笑)後で誰とも知れない人たちのために再生する。おそらくYouTubeじゃ同じアングルのものが500くらいある。俺たちはそういうことをコントロールはできない。みんな楽しみたいやり方で楽しんでいる。俺は後で「チクショー!俺はここに記憶したはずなのに、こんな感じじゃなかったぞ。俺は完全に味わえなかった。」ってならないのかなと思うよ。まぁそれは彼ら次第だね。


−メタリカは定期的にセットリストを変えるか

カーク・ハメット
俺たちはショーごとにセットリストを変えて、観客だけじゃなく俺たちにとっても面白いものにしようとしているんだ。

ジェイムズ・ヘットフィールド
俺が言えるのは、俺たちには今、たくさんの曲がある。ぜいたくな悩みだよ。どの曲をやればいいんだ?ここなら、あそこなら、どんな曲が一番うまくいくんだ?ラーズには(選曲する)独自のメソッドがある。「前回、○○ツアーで1997年にここに来た時に俺たちは「Hit The Lights」をやってるから〜」ってね。だから「おぉ、OK」オマエとオマエのコンピューター以外、誰がそんなこと覚えているんだ?でもアイツはそういうことにとても興味があるみたいだ。アイツは焼き直し、焼き直しってのをしたくないんだね。今回のアルバムにも良い曲がたくさんある。ライヴでその全てを試そうとしているよ。うまくいけば、複数の街で倍の曲ができるんじゃないかな。もしみんなが複数のショーを見ているなら、別のセットリストを思いつく方が簡単だしね。みんな旅行しているし。俺たちのファンは国を超えて、大陸を超えてさえ追いかけてくるほどクレイジーだからね。信じられないよ。

カーク・ハメット
知っての通り、俺たちはまだまだ新しい組み合わせを、どんな曲の組み合わせなら驚くほどうまくいくのか発見しているところなんだ。セットリストで新しいものをまだ発見できているってのは面白いよ。ロンドンでショーをした時、最初の3曲はこれまでにやったことのなかった組み合わせだった。あの曲を演奏して、ショーが終わった後、俺たちは「すげぇ、あれは本当に効果的でクールだった」「あの3曲をああいう風にセットリストの先頭でやったことはなかったからなぁ」って思ったよ。

BLABBERMOUTH.NETより(2017-01-08)

カークが最後に言っていたロンドンのショーとは、おそらく2016年11月18日の公演でしょう。冒頭3曲は「Breadfan」「The Four Horsemen」「Battery」となっています。
https://metallica.com/tour/27707

2016年11月18日のライヴ映像。序盤からの畳みかけに圧倒されます。


今回のインタビューのフル音声はこちらから。カークの子どものエピソードなど、笑いの絶えないインタビューなのでヒアリングできる方はぜひオリジナル音声でお楽しみください。
http://nerdist.com/nerdist-podcast-metallica-returns/

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