前回記事の「Metal Forces」のラーズ・ウルリッヒのロングインタビューの続きから。管理人拙訳にて。

2014年に出されたアンスラックスのスコット・イアンの自叙伝『I’m The Man: The Story Of That Guy From Anthrax』によると、1986年の『Master Of Puppets』のヨーロッパツアー中にジェイムズ・ヘットフィールド、カーク・ハメット、クリフ・バートンがラーズ・ウルリッヒをツアーが終わったらバンドから解雇することを計画。結局、ツアー中の9月27日、バス事故によってクリフ・バートンが亡くなったことにより、その計画は二の次になった。

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Metal Forces(2016-06)

しかしこの噂に対してカーク・ハメットが2015年11月に行われたインタビューで次のように回答。
「昔のことさ。ある時だったか、俺たちはラーズに対して腹が立っていたんだ。1985年あたりのことかな。俺たちは不満だったから誰かに何か不平不満を漏らしたのかもしれないね。それからその人がその話を実際よりも大きくしてしまったってことだよ…。本当に正直に言うと、(ラーズは)大きな意欲を持ち合わせている。それこそ俺があの男を愛する理由のひとつなんだ。知っての通り、彼の意欲とモチベーションは本当に強烈だよ。」

BLABBERMOUTH.NETより(2015-11-16)
ラーズ・ウルリッヒは1981年から一緒にバンドを組んだヘットフィールドが自分を追い出すための秘密の計画があったことは思ってもみなかった。

「確かに俺は気付きもしなかった。でも別の頃には、このメンバーやらあのメンバーやらと摩擦があったり、特定の誰かと気まずくなっていたりしながらツアーを廻っていた。」

「メタリカのように35年間も一緒にいる集合体にいる場合、長くこんなねちっこい力学でやってくなかで次に何をやるかっていう考えは、さまざまな潜在的な解決方法の選択肢を持ち出すことがいろいろあったわけだ。カークが浮いていた時もあったし、ヘットフィールドが浮いていた時もあった。別の時には俺が浮いていた時もある。だから可能性はある。スコット・イアンは俺が知らないことを知っているに違いない。それは別にいいんだ。それは俺のレーダーに引っかからなかったってだけだし。」

ラーズはカークの最近のコメントについて何も話していないことを明かした。

「カーク・ハメットのインタビューは何も読んでいないよ(笑)。俺はインタビューは読まないんだ。20年前のことなんて全部はわからないし、ムステインが今週「Kerrang!」誌で言ってたこともブルース・ディッキンソンがこれについてどう考えていたかなんてことも知らない。俺はひとつの記事を追いかけるなんて、もうやってないんだ。つまり、カーク・ハメットや他の誰かがあんなことやこんなことを言っていたという事実に気付くことなく、自分に関するウェブページを開いたり、ニュースの見出しをチェックしたりするなんてことはできないんだよ。間違いなく2016年に自分のレーダーにこういうことが出現することなくやっていくのは難しいことだ。でも俺はそれを読んでないし、追いかけてもいないよ。」

Metal Forces(2016-06)

メタリカ草創期に在籍していたデイヴ・ムステインでさえ、「ジェイムズと俺でラーズを、ラーズと俺でジェイムズをクビにしたことがあるんだ(笑)」ということを語っていますから、バンドのなかの力関係が絶えず動いていたことを感じさせます。

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