音楽サイト「Stick for Stones」のインタビューで元ドリーム・シアターで現在はワイナリー・ドッグスやメタル・アリージェンスで活動しているドラマー、マイク・ポートノイがラーズ・ウルリッヒのドラマーとしての評価について質問されて答えていました。管理人拙訳にてご紹介。

mikeportnoylarsulrich

まぁ俺はラーズのことをめちゃくちゃ尊敬しているよ。たとえドラム・コミュニティで叩かれていたとしてもね。俺にとって彼の価値というのは必ずしもドラミングにはない。だけど、彼は音楽的革命のスタートに大きく関与してきている。それにメタリカにめちゃくちゃ貢献しているじゃないか。それは作曲面だけじゃなく、ビジネスマンとしてもそうだし、彼のマーケッティング能力、音楽のアレンジ力、ステージ上でのパフォーマンスもそうだ。彼はステージ上で活気に満ちたプレイヤーなんだ。そして俺なら、240bpmで4拍子のパラディドルができるテクニカルなドラマーなんかよりもラーズ・ウルリッヒのようなドラマーのステージをみるだろうね。俺にとってはそんな(技術的な)ことは退屈なんだ。誰がそんなこと気にするんだ?

俺はショーに行ってドラマーを見て俺をホントに笑顔にしてくれるのを楽しんでいる。だから俺は技術的な能力ではドラマーを評価しないんだ。全ての要素、担っている音楽に何をもたらしているかで評価する。ラーズがメタリカの音楽にもたらしたことは間違いなく計り知れない。彼のピッチが若干上がろうが下がろうが、あるいはドラム・フィルがずさんだろうが、あまり気にならない。そんなことは気にしちゃいないんだ。俺にとっては、技術や正確さなんかよりも優れたドラマーであることへの道はあるのさ。


Stick for Stones(2015-10-26)

ちなみに2008年にラーズは、DRUM!マガジンのインタビューでドラム技術についてマイク・ポートノイを引き合いに出してこう答えていました(管理人拙訳)。
振り返ってみると、俺は最初期のレコードでは弱点を補うために過度に繕っていた。でもある時目が覚めたんだ。そんなことはどうでもいいと。約15年間、自分のことは気にしなくなった。俺はジョーイ・ジョーディソンでもなければ、マイク・ポートノイでもない。そういう彼らには敬愛と称賛しかないよ。俺が若いヤツらのを聴くと、足やら何やらで彼らがしてのけていることに圧倒されるよ。でもそれで俺が「自分を良くするために彼が足でもってやってることを学ばなきゃ」とはならない。自分は特に完璧なドラマーというわけではないよ。だけど、ジェイムズ・ヘットフィールドのリズムギターに対するドラムの役割を理解することだけは、超得意なんだ。その点では自分は世界一だって言い切れるね。まあ、俺的にはそれで十分だ!

BLABBERMOUTH.NET(2015-10-25)

過去のインタビューを見ても、ラーズはドラム技術の追求という観点では全く興味がなさそうです^^;

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