ラーズ・ウルリッヒの伝記本『Lars Ulrich - Forkalet med frihed』第5章4回目。クリフが亡くなった後、バンドの継続を決断するメタリカ。有志英訳を管理人拙訳にて。
ラーズが救いを求めたデビーという存在。下世話ながらデビーとされる写真を2つ(真偽不明)。後にラーズは、このデビーと結婚することになります。
Metal Injectionより
cinemarxより
次の項は後任ベーシスト、ジェイソン・ニューステッドの登場です。続きはしばらくお待ちください。
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ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(2)
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(3)
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(4)
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(5)
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(6)
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(7)
ラーズ・ウルリッヒの原点を巡る(8)
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカへの布石
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカへの布石(2)
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカ結成へ
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカ結成へ(2)
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカ結成へ(3)
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカ結成へ(4)
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカ結成へ(5)
ラーズ・ウルリッヒ、メタリカ結成へ(6)
ラーズ・ウルリッヒ、コペンハーゲンからの快進撃
ラーズ・ウルリッヒ、コペンハーゲンからの快進撃(2)
ラーズ・ウルリッヒ、コペンハーゲンからの快進撃(3)
ラーズ・ウルリッヒ、コペンハーゲンからの快進撃(4)
ラーズ・ウルリッヒ、コペンハーゲンからの快進撃(5)
ラーズ・ウルリッヒ、『Master Of Puppets』の完成とその後の悲劇
ラーズ・ウルリッヒ、『Master Of Puppets』の完成とその後の悲劇(2)
ラーズ・ウルリッヒ、『Master Of Puppets』の完成とその後の悲劇(3)
ジェイムズとカークが酒に酔い、悲しみ、絶望、そして怒りを叫んでいた頃、ラーズは静かにショックと痛み、そして想像を絶する事態に対処しようとしていた。ゆっくりと容赦なく重苦しい時間が9月の日々を暗く覆っていくなか、ラーズは会ったばかりの女性、デビーについて考えていた。
「クリフが死ぬ2週間前に、ロンドンのナイトクラブで彼女に出会った。彼女はいつも一緒にいたんだ。」ラーズはそう語る。「彼女は最悪であり最高だった。俺はそれまで深夜のお出かけに本当についてくるような女の子に出会ったことはなかったんだ。彼女は完全に夜型人間だったし、ルートビアやら何やらよく飲んでいた。だから彼女はえらく調子がよかった。事故の前、イギリスのツアーのあいだ、何回か俺のことを訪ねてきた。あのひどい事故が起きた後、彼女は叔父のヨルゲンと叔母のボーディルと数日間滞在していたコペンハーゲンまでやってきて、一緒にいてくれたんだ。それで俺がアメリカに戻る時、デビーに一緒に来てくれるか尋ねたんだ。なぜなら・・・彼女が必要だったからね。」
暗闇の中の一筋の光だったのだろうか?ラーズは確かにデビーをサンフランシスコに連れて行った。近くのノース・ビーチの雰囲気漂う、サンフランシスコのストックトン・ストリートのアパートにこのカップルは移り住んだのだ。そしてジェイムズも同時期に近くに越してきた。
ラーズ、ジェイムズ、カークが直面したような個人的な難局に、誰もが生まれつき対処できるようにはできていない。彼らは23歳の少年で、(バンドとして)始動したばかりのあいだは厳しく困難な状況ではあったが、このツアーに向けた最初のリハーサルの日から大抵は大いに楽しいものだった。バンドは芸術的に、創造的に、かつ商業的に彼らのやり方でここまでやってきた。バス事故は単純に存在そのものへの問いを投げかけられた。メタリカを続ける価値はあるのだろうか?と。
Qプライムのパートナー、バーンスタインとメンチはそういった悲劇を伴う経験を実際に味わっていた。ピーター・メンチは1980年2月の破滅的な朝、AC/DCと働いていた。それはリード・シンガーのボン・スコットがロンドンで夜に深酒をした後、車のバックシートでアルコール中毒で死んだ時であった。また1984年の大晦日には(デフ・レパードの)ドラマー、リック・アレンが交通事故に遭い、前述の通り片腕を失うという事態も経験していた。AC/DCとデフ・レパードはすぐに再結成をし、大きな成功を収めた。そのうえ、(AC/DCの場合)続いて出したのが『Back in Black』という名盤である。Qプライムのパートナーたちの考えは、メタリカにも至急同じことをしてもらうことだった。
クリフの葬儀の前日、ジェイムズとラーズとカークはサンフランシスコでバーンスタインとメンチに会った。このミーティングは、メタリカを続けていくべきかどうかよりも彼らがどう前に進んでいくのかについて話し合われた。この感情的で苛立たしい期間の真っ只中で、スケジュールとタイムテーブルのプログラミングにあてたラーズの焦点はバンドを助けることになる。こうしてラーズとメタリカは、忠誠心が極めて強いファンがいる、伝統的にヘヴィメタルが愛されている国、日本で初めてのツアーのブッキングを(とりやめずに)継続することにした。未来都市、東京の渋谷公会堂で初めてのコンサートまで半月もなかったが、ツアースケジュールを変えることなく、彼らは新ベーシスト問題に対する明確な期限を持つことにもなった。
クリフ・バートンという傑物が埋葬される前日に彼の代わりについて考えるというのは皮肉に見えるかもしれない。しかし残されたメタリカの3人のメンバーにとって、「メタリカ」の話題は、単にバンドとして生き残ることだけでなく、彼ら自身の精神的健康を保つことでもあったのだ。バンドは彼らの人生そのものであり、クリフの存在も同様だ。そしてこの向こう見ずな男は同じ状況になったら一番にメンバーを励まし元気付けたことだろう。
ラーズが直後にマスコミに説明したように。「俺はクリフのことをわかっている。バンドのメンバーの誰よりもクリフが、まず俺たちに蹴りをいれるだろうし、俺たちが手をつかねて何もしない状態でいることを彼は望まないだろう。それが彼が望んでいることだと思う。」
ラーズは、騒々しいヘヴィメタル・トリビュートであるバンドの1stアルバムについて言及していたのかもしれない。アルバムA面の終わりには、歪んで生々しいにも関わらず、卓越したクリフ・バートンのベースソロ(Anesthesia (Pulling Teeth))が超高速曲「Whiplash」の前に収録されていた。「Whiplash」の最後の節は、初々しい83年の春、そして悲劇的な86年秋当時に、バンドがどうであったかについて説いていた。
The show is through, the metal's gone, it's time to hit the road
Another town, another gig, again we will explode
Hotel rooms and motorways, life out here is raw
But we'll never stop, we'll never quit, 'cause we're Metallica
ショーが終わってメタルは去った 旅立つ時が来たようだ
他の場所 他のギグで また爆発してやる
ホテルとハイウェイの繰り返し 荒れ果てた暮らし
でも止まらねぇ やめやしねぇ だって俺たちはメタリカだから
クリフの葬儀は10月7日に執り行われた。まずフォーマルな葬儀が行われ、数日後に音楽の探求のために使っていた彼の愛した場所、マックスウェル・ランチで非公式な集まりが催された。クリフの遺灰が山盛りに置かれ、出席者がそれぞれ遺灰を一掴み取って、彼に言い残したことを言いながらマックスウェル・ランチに撒いた。
クリフ・バートンの後継者を見つけるのは簡単なことではない。どんなに音楽的能力と人間力が素晴らしくとも、クリフ・バートンの後継者となるのは確かに簡単なことではなかっただろう。
英訳元:http://w11.zetaboards.com/Metallichicks/topic/794989/10/
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自分もByRequestではリクエストしたんですけどねぇ〜
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