メタリカ情報局

メタリカを愛してやまないものの、メタリカへの愛の中途半端さ加減をダメだしされたのでこんなブログ作ってみました。

       

    タグ:MasterOfPuppets

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    第59回グラミー賞にて、メタリカはベスト・ロック・ソング部門に「Hardwired」がノミネートされていたものの、受賞を逃しました。かたやベスト・メタル・パフォーマンス部門に「Dystopia」がノミネートされていたメガデスがグラミー初受賞。
    megadeth-grammys-red-carpet-2017-billboard-1548

    名前を呼ばれて会場に流れた曲が皮肉にもメタリカの「Master of Puppets」でした。その他の賞でも受賞者とは直接関係のない有名曲を流していましたが、よりにもよって元メンバーのいる曲を何で・・・。デイヴ・ムステインの反応をハラハラしてみていましたが、当の本人はグラミー初受賞にご満悦の様子。受賞スピーチではジョークを交えて次のように語っています。(BLABBERMOUTH.NETの文字起こしを管理人拙訳にて)

    「素晴らしい!こうなるのに12回かかったよ。前回ここ(グラミー賞授賞式)に来たとき、俺たちはケニー・Gと話していた。彼は俺に何回ここにやってきたのか尋ねたんだ。彼は「まぁ11回ならそんなに悪くはないよ」とこうさ。「あなたは何回かかったんですか?」って訊いたら「21回」だって。俺は「マジかよ。21回もかかったら・・・俺はそこまで生きていられるかわからない」と思ったね。」

    「神に感謝したい。カミさん、子供たち、バンドメンバー全員の妻と子供たちに感謝したい。マネジメント、レーベル、エージェント、弁護士、バンドクルー、みんなにそしてメタル・コミュニティーに感謝したい。俺たちが(主要部門が発表され会場の大半がアフターパーティーに出かけてしまった)69番目のカテゴリーになったのはちょっと変な感じだけど、誰かユーモアのセンスがあったんだろうね。」



    メガデスはWOWOWでのグラミー賞授賞式中継にも出演。その場で2017年5月に来日公演を行うことを明かしています。


    【追記】
    デイヴ・ムステインが登壇時に「Master of Puppets」が流れたことに関してツイッターでコメントをしていました。
    mustaine_dontblame
    「まあ、メガデスの曲を演奏できないからって彼らを責めちゃダメだよ」

    【追記2】
    メガデスの来日公演詳細が発表されました!アンスラックスをゲストに連れての来日です。
    megadeth_anthrax

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    エディ・トランクのPodcastにて電話インタビューを受けたラーズ・ウルリッヒが『Master Of Puppets』のリマスターについての質問に答えています。Ultimate-Guitar.comで文字起こしされていたので、管理人拙訳にてご紹介。

    EddieTrunk_Lars2016

    ラーズ・ウルリッヒ
    「『Master Of Puppets』は基本的に(リマスター作業は)終わってる。でもそれから『Hardwired〜』が出ることになった。ニューアルバムだ。いつも邪魔が入るんだよ!(笑)俺たちは9000ページからなるマット・テイラーの『Back to the Front』と一緒に(リマスターの)『Master Of Puppets』を出すつもりだった。本と一緒に出すつもりだったんだけど、本に関しては出版社との軌道上にあった。俺たちにはどうしようもなかったんだ。」

    「だから俺たちは『Master Of Puppets』をいったん取りやめて、今のところ、おそらくは来年には出すつもりだよ。俺たちは今後出すつもりでいるけど、リイシューを出すのを止めているのは『Hardwired〜』があるって理由だけなんだ。でも『Master Of Puppets』は出来ている!クールでクレイジーなものだし、未公開のショーやそういったクールなもの全部が詰まっている。うまくいけば来年には出るはずだよ。」

    Ultimate-Guitar.com(2016-10-25)

    また『...And Justice For All』のリマスターについては次のように答えています。
    ラーズ・ウルリッヒ
    「(抗議するファンのマネをして)『ベースはどこいった?おい頼むよ、ベースをリミックスしてくれよぉぉ!』(笑)」

    エディ・トランク
    「数週間前にそのことについてジェイソン(・ニューステッド)に訊いてみたよ。彼はこう言っていた。『俺はあれをそのままにしておくべきだと思う。あのままで十分クールだ』ってね。」

    ラーズ・ウルリッヒ
    「レコードはタイムカプセルなんだ。創造的な見通し、創造的ビジョン、そしてそのときに自分たちが持っていた資源を最大限発揮したものだよ。」

    「俺は完全に、100万%、あれで支障ないと思っている。そう、俺たちはこうできたんだ、よかったよ。でもそれがああなったってことで・・・レコードが出て数年間はあらゆるベースのジョークを聞くことになった(笑)楽しかったね。」

    エディ・トランク
    「ベースをリミックスした音源を(オンラインに)あげている人もいるよね!(笑)」

    ラーズ・ウルリッヒ
    「(冗談めかして)そういうのは全部見てきたし、彼らがどこに住んでいるのかも、彼らの電話番号も知っているし、俺たちは彼らを見つけることだろうね(笑)。大丈夫だ。より楽しげだね。みんながいまだに気にしてくれているのが嬉しいし、俺たちはアルバム全てをひとつずつ出していくつもりだよ。」

    Ultimate-Guitar.com(2016-10-26)

    インタビューのフル音声はこちらからどうぞ。(インタビューは00:29:38から、Justiceのリマスターのくだりは00:58:00から)
    http://www.podcastone.com/embed?progID=658&pid=1686727

    新譜が出なかった場合は、当初の予定通りに今年の秋には『Master Of Puppets』のリマスター盤が出ていたのかもしれません。
    remaster_keikaku

    いずれにせよ来年には『Master Of Puppets』のリマスターでさらに未公開音源や映像が観られそうでこちらも楽しみです。

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    もしメタリカの新曲「Hardwired」が『Kill 'Em All』からブラックアルバムの初期5作にそれぞれ収録されていたら?
    Hardwired_youtube

    メタリカの初期5枚のアルバム風のミキシングやアレンジを施したカヴァー音源が話題になっています。音源をアップしたのはYouTubeアカウントcreblestar。



    各アルバムの特徴をよく捉えているナイスアレンジ。オリジナルの「Hardwired」と聴き比べるのも一興です。


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    これまでも何回か紹介している、『Master Of Puppets』制作とその後のツアーが描かれたフォトブック『Metallica: Back to the Front』ですが、ここにきて新たな紹介動画がアップされています。

    ひとつは故クリフ・バートンの父親、レイ・バートンによるもの、もうひとつは各メンバーによる感想などをまとめたものです。




    さらにMetallica.comやFacebookページでこれまで未公開だった本の中身の画像が公開されていました。

    backthefront_06

    backthefront_07

    過去記事でも紹介済みですが、Amazonでもこれ以外の画像がいくつか公開されています。

    002
    Metallica: Back to the Front


    発売日は通常版は9月13日、デラックス版は8月30日です。

    8月20日のミネアポリス公演からオフモードだったメタリカも動き出します。そろそろ新譜発売の報も聞こえてきそうな気もしますが果たして。

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    既報通り2016年9月13日に発売予定のメタリカのバイオ本『Metallica: Back to the Front』のMetallica.comでの公式予約が始まっています。
    backthefront_01
    この本は『Master Of Puppets』制作とその後のツアーについて関係者インタビューやたくさんの秘蔵写真とともに書かれているメタリカファンなら持っておくべきマストアイテム(※個人の意見です)。

    ラーズ・ウルリッヒ、ジェイムズ・ヘットフィールドがそれぞれ紹介動画に登場しています。

    ラーズ・ウルリッヒ編


    ジェイムズ・ヘットフィールド編


    デラックス版では特別収納カバー、『Master Of Puppets』ツアーの際に使われていた機材用のハードケースの切れ端や、メンバーのサインをエンボス(浮き彫り)加工したバンドの今とあの頃の写真がつくとのこと(※デラックス版はすでに売り切れ、『Master Of Puppets』Tシャツ付きデラックス版のみ予約可能)。
    backthefront_03
    backthefront_04
    backthefront_02
    backthefront_05

    先行予約者はデラックス版は2016年8月23日から、通常版は同年9月6日から順次発送予定。

    それぞれ予約はこちらから。
    https://metallica.com/blog/news/428409/master-of-puppets-book-finally

    書籍のみであればすでにAmazonでも予約可能です。
    002
    Metallica: Back to the Front


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    『Master Of Puppets』30周年記念豪華本『Metallica: Back to the Front』のAmazon予約開始
    メタリカ、2006年に行った『Master Of Puppets』完全再現公演をCD化発売
    『Master of Puppets』30周年を記念して出版される書籍『Metallica: Back To The Front』の表紙公開

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    メタリカの3rdアルバム『Master Of Puppets』の制作とその後のツアーに書かれた書籍『Metallica: Back to the Front』の発売を控えて、『Master Of Puppets』に関する2つの企画が始まっています。

    1つはLiveMetallicaから2006年に日本を含む各地で行われた『Master Of Puppets』完全再現ライヴのCD発売。日本公演では2006年のサマーソニックにおいて東京・大阪で行われた完全再現ライヴがCD化されています。
    ※「東京じゃない!千葉じゃないか!」というツッコミは黙殺します(^^;

    東京公演(2006年8月12日)
    20160718_summersonic2006_tokyo_cd
    https://metallica.com/store/live-metallica-cds/10367/live-metallica-tokyo-japan-august-12-2006-2cd


    大阪公演(2006年8月13日)
    20160718_summersonic2006_oosaka_cd
    https://metallica.com/store/live-metallica-cds/10368/live-metallica-osaka-japan-august-13-2006-2cd


    その他の公演のCDはこちらから。
    https://metallica.com/store/live-bootlegs/live-met-cds


    もう1つは『Master Of Puppets』のジャケットのアートワークがプリントされたギターをかけた抽選企画。残念ながら日本在住の方はエントリーできません。エントリー資格はアメリカ在住の18歳以上の成人のみです。該当する方はこちらからエントリーを。
    https://metallica.com/contests

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    先日、メタリカの3rdアルバム『Master Of Puppets』がアメリカ議会図書館による国家保存重要録音作品に選ばれたことをお伝えしました。これを受けて、ラーズ・ウルリッヒがアメリカ議会図書館によるインタビューで『Master Of Puppets』のことを語っていたので管理人拙訳にてご紹介。

    larsulrich2016

    −アルバム『Master Of Puppets』を制作するにあたって、その前に出していた『Ride The Lightning』とは違ったものにしたいという具体的な何かはありましたか?

    俺が思うに、それらのレコードとあの頃を振り返ってみると、全てがとても本能的だったね。俺たちは本能に従い続けた。とても若くして始められたのは幸運だったと思う。最初のレコードを制作したのが俺が19歳の時で、2ndは20歳の時だからね。そして21歳の時に『Master Of Puppets』を制作したわけだ。とても衝動的だった。考えすぎたり、知的に見せようとしたりしようとは思わなかった。

    1stアルバム『Kill 'Em All』との最大の違いは何かと考えると、『Master Of Puppets』を制作した時は、俺たちにはとても才能に恵まれた2人の作曲家であり演奏家(訳注:カーク・ハメット、クリフ・バートン)がバンドに加わっていたということだ。彼らは俺たちに異なる(音楽の)教育的背景や視点をもたらしてくれた。それは俺たちの幅を大きく広げた。言ってみれば、創造的な網をさらに広く投げられるようになったんだ。ちょっと違う視点で全てを見て、さらに実験的なことを試すことができた。

    『Master Of Puppets』で推進していたダイナミクスとバランスをそれ以前のレコードですでに見出していたんだ。思うに、『Master Of Puppets』で、これまでと異なるメロディーをやったり、アコースティックを試したり、バラードさえも挑戦したりするのに十分なほど俺たちは心地よく感じられたんだよ。はるかに広い幅を受け入れられたんだと思う。それがあのアルバムが俺たちに与えてくれたものなんだ。


    −それまでリリースされてきたアルバムよりもこのアルバムには費やす時間があったんでしょうか?

    もう少し時間はあったかな。『Master Of Puppets』は俺たちが大きな大きなレーベルの支援で作った初めてのアルバムだった。でも俺たちはメチャクチャ独立心を持って自主性を持ったままだった。マネージャーたちはレコード会社にスタジオや作曲に関与しないようにしてくれた。

    実際、俺たちがエレクトラを最初の場所として選んだのは、その素晴らしい自治権のためだったのさ。1980年代半ばという時代には、レコード会社がメチャクチャ保護的で口を挟んでくるものだった。俺たちはそんなことは望んでいなかったんだ。

    そんなわけで、もちろんメジャーレーベルは俺たちにスタジオにいる時間を追加することを許してくれた。これが1985年の夏のことで、サンフランシスコのイースト・ベイのエリアにいたんだけど、俺たちはLAでレコーディングすることに興味を持っていたんだ。そこでエンジニアのフレミング・ラスムッセンを招待してLAに行ってスタジオを見て廻った。

    でも当時、俺たちは感じたんだ・・・つまりその・・・LAはまだ音楽に関しては、工場の組立ラインみたいな考え方を持っていたってことをね。それに俺たちはLAでは、活動の中心にするには近すぎると感じていた。

    それと気づいたんだ。(レーベルから)与えられた同じだけの金なら、LA以外のスタジオでもっと時間をかけられるとね。今時じゃ音楽でそんなことはあまり聴いたことないかもしれないけど、俺たちは為替レートの恩恵を受けたのさ!(笑)


    −そうですね。あなた方はデンマークでレコーディングしたんですよね?

    そう。アメリカとヨーロッパの間の為替レートはアルバム制作のためのスタジオでより多くの時間をかけることを可能にした。だから『Ride The Lightning』みたいに6週間でレコーディングをする代わりに、3か月か3か月半ほどのスタジオの時間を得ることができた。できたものやレコードのダイナミクスを探求する時間と自由とチャンスが与えられたんだ。


    −これは純粋に訊いてみたい質問なんですが、バンドとしてどうやってスタジオにやってきたのですか?すでに曲を書き上げておくのか、それともスタジオで創り出す方がいいですか?

    一般的には前者だろうね。もちろん、俺たちはこれまで35年間レコードを制作してきたわけだから、どっちも避けたりやってきたりしてきた。だいたいは曲を書いて、それからスタジオに入ってレコーディングしていた。他にもっといい言葉がないけど、そういうことをスタジオのなかで実行していた。でも時には、曲を書くのに時間がかかって、楽曲を知ろうと時間を使ったりもする。例えば『Master Of Puppets』の場合、7曲を仕上げて、それからもう1曲必要になった。そこで「The Thing That Should Not Be」を完成させたんだ。主にスタジオでね。

    あの頃は、「余ってる」曲なんて俺たちにはなかった。「12曲あるから、レコードのためにベストな8曲を選ぼう」なんてことにはならなかった。俺たちは(当時あるだけの)8曲をレコーディングした。不遜な考え方があったんだと思う(笑)。俺たちは「淘汰」のプロセスを、曲の生まれるサイクルのもっと前でやっていたから、もし充分な価値がないとなれば、それはやらなかったんだよ。具体的には、『Master Of Puppets』で7つの完成した曲と「Thing That Should Not Be」を俺が言ったみたいに、スタジオで仕上げたようなことさ。


    −メタリカは素晴らしいコンサートで知られています。レコーディングを行う際に「このサウンドをライヴのようにするにはどうするか?」と考えたことはありますか?

    時々はやってみるよ。いざやってみると、普通はダメになっちゃうけどね!それらは2つの違った要素だし、2つの違ったプロセスなんだ。(スタジオでの)俺たちの目標はいつもベストなレコードを作るということだ。当時は特にそうだった。今よりもずっとそうだったかもしれない。

    当時の『Master Of Puppets』で、俺たちはオーバーダビングをする機会を得て、スタジオでその全てができることに夢中になっていたんだ。俺たちにとって全てが新しかった。テクノロジーやスタジオで設定された全てが、とても好奇心をかきたてるものだったんだよ・・・スタジオでは絶えず新しいことが起きていた。それはあれからロックのレコードのお決まりのやり口になった。どう聴こえるのか、どういうプロダクションにするのか、楽器ごとに鮮明に音が分かれているかとかね・・・

    知っての通り、イデオロギーは変わり、こういうことは弧を描いていく。今じゃそういうことは全て「ガレージバンド」がやってるし、全体のパズルのなかの小さな1ピースにすぎない。でも当時は、進化が起きていると感じて、みんながとても真剣にそれを受け取ったんだ。

    今取り組んでいるレコードは、よりムードを捉えて、過剰に弄らず生身のサウンドにしようとしている。でも、(当時は)違った雰囲気だったし、心地よく感じていたよ。俺たちは多重録音といろんな装置に興奮していたんだ。


    −フレミング・ラスムッセンとアルバムをプロデュースしたことで、彼はアルバム制作の過程で何をもたらしましたか?

    まず第一に彼は信じられないほど素晴らしい耳を持っていた。彼は時間、チューニング、音のタイトさ、そういったもの全てのためにもたらされたような、当時の俺たちにとって前例のないほどの耳をしていたんだ。俺たちの身近な誰かでそこまで細部を聴き分けるような耳を持ったヤツなんていなかったよ!

    ルーズさと楽しさと励ましだけじゃなく、細目や結果に対しての厳格さという素晴らしいバランスを俺たちにもたらしてくれたんだ。彼は俺たちがやりたいようにやらせ、プレイさせたけど、可能な限り最も強いレベルで物事を成し遂げるために俺たちを押し上げてもくれた。

    プロデューサーとスタジオで起きる最大級の素晴らしいことは、信頼を持つということだ。信頼がなくちゃならない。信頼が築かれた時、アーティストとして気兼ねなくいられる。安心してその種のことを実行することができるし、心配する必要がなくなるんだ。俺たちはフレミングと一緒なら安心だとわかっていたよ。


    −あなた方はまだ『Master Of Puppets』の全ての楽曲をライヴでやっていますか?

    ライヴで全ての曲をやってきているよ。「Battery」は何年もオープニング曲だったし、いまだにオープニングに落ち着く時もある。頻繁にやってるね。「Master Of Puppets」は俺たちがいつもやってる4曲か5曲のうちのひとつだ。「That Thing That Should Not Be」はやるのを楽しんでいる。あれはムードを変える良い曲だね。スローテンポだから。「Sanitarium」は俺たちの素晴らしいバラードのひとつ。ドラムからしても演奏するのにお気に入りの1曲なんだ。あの曲には自由なところがたくさんあって、毎回違ったように叩いている。「Disposable Heroes」は素晴らしい。かなり激しい7分か8分の曲で・・・いつでも動けるようにしとかないと、(曲の)次に来る変化でミスしちゃうんだ。「Leper Messiah」は頻繁にはやってない。「Orion」は俺たちのお気に入りのインスト曲であり、ファンも気に入ってくれている。「Damage, Inc.」は時々はやるけど頻繁ではないかな。

    本当に全8曲が俺たちのショーの一部になっている。12年、13年前に俺たちはセットリストを変えようとして、いろいろ混ぜてみたんだ。でも「Damage, Inc.」を時々入れてみたら、演奏するのが楽しくてね。俺たちの最後のツアーは、俺たちのこれまでの楽曲の中から60曲とこれらの(『Master Of Puppets』の)全8曲から演奏するだろうね。


    −あなた方の全てのアルバムのなかで『Master Of Puppets』が観衆や批評家やファンにいまだに強く共鳴するのはなぜだと思いますか?

    俺はたぶんそれを答えるのに適した人間じゃないよ(笑)俺は他の方向にバイアスがかかっているからね。誰かに「あなたは自分のどの子供がお気に入りですか?」と訊いているようなもんだよ。

    俺は自分たちのレコード全てに密接な関係を持っている。今それらを聴くと、好きなところ、気に入っているところをみつけるし、疑問を持つところ、嫌いなところ、良さがわかってきたところをみつける・・・。俺にとって全てのレコードはタイムカプセルであり、俺たちの能力、その特定の状況、アルバムを作っていた時の役割の果たし方を写した写真でもあるんだ。

    2014年に「Metallica by Request」と銘打ったツアーをやって、30日から40日の日程で世界のいろんなところを廻った。俺たちの楽曲の中から演奏する曲をファンが投票できる、そして基本的にそれがセットリストになると言ったんだ。俺たちのウェブサイトで行われて、完全に透明性を持っていた。それからトップの票数を得た楽曲を演奏した。「Master Of Puppets」はいつでもどの国でもNo.1だった。ぶっちぎりでね!何でかなんて言えないよ!

    明らかにあのアルバムはアメリカ議会図書館だけでなくファンや批評家にも共鳴してきた。俺は感動したし、恐縮してしまう。俺は「誰かがこの残響音を拒むんだろうな!」と叫ばずに座ってそれを聴いていられるかわからないね(笑)

    (『Master Of Puppets』には)作曲とプロダクションに惹きつけるものがあると思う。惹きつける景観、音楽的な位置が本当によく機能している。あれが(アメリカ議会図書館による国家保存重要録音作品として)並べられるのは嬉しいよ。


    Library of Congress(2016-05-27)

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    ESPから『Master Of Puppets』リリース30周年を記念して記念モデルギターが発売されます。まずはギター画像とESPからの煽り文句を管理人拙訳にて。

    信じられないかもしれないが、メタリカ随一のアルバムのひとつと考える人々もいる『Master Of Puppets』を彼らがリリースしたのは30年前の1986年春のことだった。実際、今年の初めには、このアルバムはアメリカ議会図書館による国家保存重要録音作品に追加されるに充分なほど「文化的に、歴史的に、芸術的見地からみて重要」であるとみなされた。メタル・アルバムで唯一の栄誉を授けられたのである。『Master Of Puppets』はメタリカが初めてメジャーレーベルで出した3rdアルバムであり、表題曲だけでなく「Battery」「Welcome Home (Sanitarium)」「Damage, Inc」などが収録されていることでよく知られている。

    mop_guitar

    我々ESPはメタリカの最初の2枚のアルバムで行ったように、『Master Of Puppets』の限定版LTDを紹介できることを誇りに思っている。このギターは世界で400本限定で、注目すべき記念のギターを待っている筋金入りのメタリカファンの長蛇の列ができるのは間違いない。アルバムの象徴的なカバーアートを再現した仕上がりとなっている。我々は『Master Of Puppets』LTDギターはファン同様、ギタリストにも相当高い人気を誇る収集価値のあるものになると予想される。

    『Master Of Puppets』LTDギターは、25.5"スケールでボルトオンのメイプルネック、アルダーボディに24 XJフレット付きエボニー指板を備えている。EMG81(ネック、ブリッジ両方)のアクティブ・ピックアップセットは、TOMブリッジにストリング・スルー・ボディとなっている。指板にはメタリカのロゴが象嵌され、それぞれのギターにはメタリカのロゴ付きのESPギターケース、ESPからの証明書が添付される。

    この新限定版ギターは「Summer NAMM Show」で初お目見えとなるが、ひとつ欲しいと興味があれば今日にでもESP販売店にご連絡いただきたい。ひとたび無くなったら、永遠に無くなっているでしょう。

    ESP(2016-06-21)

    ギター用語をよくわかっていないので仕様を紹介する部分の和訳ががだいぶ怪しいですが・・・。ESPの煽り文句にもあるように、『Kill 'Em All』『Ride The Lightning』に続くアルバムジャケットアートのギター。これまでのモデルは300本限定でしたが、人気を見越して今回は400本限定となっています(価格未公表)。
    metallica_guitar_30th
    original

    ちなみに「Summer NAMM Show」は今週(2016年6月23日から25日)行われるので近いうちに紹介動画などがアップされると思われます。

    【追記】
    「Summer NAMM Show」ESPブースでの紹介動画が公開されました。


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