メタリカ情報局

メタリカを愛してやまないものの、メタリカへの愛の中途半端さ加減をダメだしされたのでこんなブログ作ってみました。

       

    タグ:鶴次郎

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    フロリダ州オーランドのラジオ局WJRRの電話インタビューを受けたロバート・トゥルージロ。新譜や来年のツアーについて語っています。BLABBERMOUTH.NETさんの文字起こしを管理人拙訳にてご紹介します。

    roberttrujillosolometallica2016

    −2008年の『Death Magnetic』から新譜『Hardwired...To Self-Destruct』まで長い時間が空いたことについて

    流れに乗って対処していっている。これが正式には
    (オリジナル・アルバムとして)俺にとってこのバンドで2枚目のレコードだし、それがどれだけ(長い)かってのは俺にはわからないよ・・・前作から8年ぶりかそこらだっけ。

    創造的プロセスは面白いよ、たくさんジャムったからね。ツアーでショーをやる時、俺たちにはジャム・ルームと呼んでいるものがあって、思いついたどんなアイデアも記録できる移動式レコーディング機材があるんだ。ジェイムズ・ヘットフィールドは文字通り、ギターケーブルをプラグに差し込んで、つまみを回したら、一瞬でイカしたリフを思いつく。もしレコーディング機材が何もないと、そのアイデアは永遠に消えてしまうんだ。つまり彼と一緒に座って、レコーディング機材が周りになくても、俺は彼が弾くものを聴けるんだけど、「ちょっとそのままそのまま!」って感じなんだよ。

    俺が初めてバンドに入った時もそんな感じだったのを思い出すよね。当時はカセットだった。自分のカセットレコーダーを手に入れて、「あれをもう一回弾いてくれ」とか何とか言うんだ。

    そんな感じだった。取捨選択していくプロセスでリフやアイデアは自然に生まれてくる。そうじゃない時もあるけど。あるものに取り組んでいて、リハーサルか何かで持ち寄る時もある。そこから曲を書き始めるんだ。問題はあまりにもリフが多いから、本当に素晴らしいものでも(最後まで)残らないものもあるってこと。別のバンドだったら最高のリフになるかもしれないね。まぁ嬉しい悩みだよ。


    −『Hardwired...To Self-Destruct』のツアー計画について

    間違いなくツアーに出るし、ハードになるよ。これは新たな赤子みたいなものだ。アルバムのリリースでセットリストも見えてくるし、それにはとても興奮してもいるし、時間がかかる。ショーも同じように仕込んでいくには、視覚的な演出からサウンドのデザインまで全部だからね。俺たち全員、マネジメントも含めて本当に興奮しているよ。普通、アメリカでは本当にステージに立って実験的なことはない。真正面からガッチリやっていきたいっていうのがある。だから来年のアメリカでのツアーで持ってくための演出をまだ発展させていっている最中なんだ。俺たちはあちこちで何回かショーをやってきた。最近だとミネアポリスでやったし、同じようにサンフランシスコでも最近やった。だからここでまたマシーンに燃料補給している。アルバムの仕上げやミキシング、マスタリングに時間がかかったことはわかっている。リリースはもうすぐ、すぐそこだ。でも同時に俺たちは今、ショーをいいものにしようと奮闘している。全てうまくいくと思うよ。

    BLABBERMOUTH.NETより(2016-09-19)

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    ギター・デュオでメタリカのカバーでも知られるロドリゴ・イ・ガブリエーラが8月14日、ロサンゼルスのHollywood Bowlで行ったライヴにロバート・トゥルージロと元メガデスのマーティ・フリードマンがゲスト参加しました。

    rodgab_marty_rob

    ロブとは「Orion」「For Whom The Bell Tolls」「Battery」とメタリカ楽曲、マーティとタンゴの名曲「Oblivion」で共演を果たしています。映像はこちらから。

    Rodrigo y Gabriela "Battery" w/ Robert Trujillo


    Rodrigo y Gabriela "Oblivion" w/ Marty Friedman


    Rodrigo y Gabriela "Orion" w/ Robert Trujillo

    A video posted by @mxdwn on

    A video posted by @mxdwn on


    Facebook上ではバックステージの様子も。




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    ハフィントンポストでのインタビューにて、ロバート・トゥルージロが新人アーティストへのアドバイスを求められて回答していました。管理人拙訳にて抜粋してご紹介。

    lollapalooza-2015-robert-trujillo-tye-trujillo

    −ロバート、新人アーティストのために何かアドバイスはありますか?

    俺にとって、俺が若い人たちに伝える最も大事なことは、楽しむってことだね。昔の音楽業界では、バンドたちが数百万ドルのレコード契約を獲得していた。それは大きなことだった。「俺たちはレコード契約を獲得したぞ!レコード契約だ!」それはもはや音楽を作り楽しむということではないんだ。息子は11歳で素晴らしいベーシストで本当にすごい作曲家だ。彼の書くベースラインやリフときたら「おぉ、俺もそんなのを書けたらいいのに」って感じさ。自力でそういうものを考え出すんだ。でもジャコ・パストリアスだけでなく、マイルス・デイヴィス、ブラック・サバス、レッド・ツェッペリンといったアーティストにも影響を受けているね。俺たちはクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジやトゥールみたいなバンドも聴いている。彼はファンクが大好きなんだ。ジェイムズ・ブラウンが大好きで、彼は11歳でまだ若いけど、こういう様々な音楽を吸収し、受け入れることは、彼がバンドや書いている曲で創造的になる手助けになっていると言えるね。

    楽しんですべてを吸収することからスタートすると、こういった過去の音楽への旅に出るんだ。そういったものの多くはもはや存在していないからね。みんなそういったものをもう書いていないんだ。ジャズでも同じことさ。今や俺たちは多くの音楽的アイコンを喪っている。彼らはみんなそういう年齢なんだ。考えたくもないけど、時代の経過によって俺たちはあらゆる世代にとって極めて重要で創造的な人を亡くしている。ルー・リードのようにね。俺たちはルー・リードを喪い、BBキングを喪った。そういうことが今起き始めている。こういう創造的でエネルギッシュな多くの人たちにとって健康が課題になってきている。だから俺はいつも、子供たちが音楽を受け入れ、それを自分たちがやるものに取り入れて、創造的であることを祝福しているかを見ているよ。

    だからこそもう一度言うけど、楽しむことは最も大事なことなんだ。お金儲けのために音楽を作らないでほしい。そうすべきでないことだから。楽しんで、創造的でいて、過去を受け入れることだね。それがいいと思う。俺は多くのものを見てきたから。音楽の世界で、何か特定の名前を挙げたくはないけど、多くのバンドが全く異なるレベルの光景を見るようになると、こういう転換期を迎えるのを見てきた。「何でこんなに楽しんでいるんだ?」ってね。だからモーターヘッドのレミーみたいな人が大好きなんだ。彼はジョニ・ミッチェルと同じようにオリジナルな人だと思う。彼らが作る音楽はいまだにすごい純粋だし、真っ正直だ。そういうところに敬意を表するよ。
    今の時代じゃ楽器を手にしていなくても、実際に物理的に演奏したり、弦を指で弾いたりしなくとも、多くの異なる方向に影響を与えられる。この頃じゃ、ボタンを押して、グルーヴやドラムビートを得られるし、それほど演奏をする必要はない。恐ろしいね。若い人たちはモーターヘッドのレミーみたいなアーティストを信奉するだけじゃなく、いろんなスタイルに対してオープンになるべきだね。ジャコも映画の中でそんなこと言っているよ。すべてを愛しなさいとね。彼はカントリーバンドでもプレイしていたし、ファンク、R&B、ロックンロールだ大好きだった。そういったことが俺にとってすべてを物語っているんだ。それこそが俺が今考えていることだからね。

    俺はメタリカでプレイしているし、メタリカを楽しんでいる。俺が言えるのは、俺は地球で最も幸運な男だってことだ。俺たちは楽しい時間を過ごせているし幸せだから。10代の時みたいに自分のギターを手にすると、お楽しみの時間さ。俺たちは本当にやっていることを楽しんでいる。それが一番なんだ。でもそれと同時に、メタリカで何かやっているとき以外は、他の友人たちとファンク・ベースでジャムをしに行くかもしれないね。俺は音楽をプレイするのがただ大好きなんだ。本物の音楽をね。機械じゃなく。最近、ブルックス・ワッカーマンとア−マンド・サバル・レッコとジャムったよ。俺たちはグルーヴを披露しあった。あれはすごかったよ。一緒にプレイできた体験を祝福して、一緒に創造の波に乗るのを楽しむことだ。何物にも代えがたいことからね。


    The Huffington Post(2016-01-05)
    そんなロバートは3月12日・13日の2日間、ロンドンで行われる「London Bass Guitar Show」にMASS MENTALのメンバーとともに出演予定とのこと。
    http://www.londonbassguitarshow.com/news-2/metallicas-robert-trujillo-to-perform-on-both-days-at-lbgs-2016/

    ちなみにインタビュー中にも出てきたロバートの息子、タイ(Tye)君。彼がベースをつとめるバンド、ザ・ヘルメッツ(The Helmets)はチリで行われたロラパルーザのステージも踏むなど積極的な活動をしています。

    helmets_03

    下で紹介している動画ではカバー曲を演っていますが、オリジナルの曲も披露する日も近そうです。

    Mountain Song (Jane's Addiction Cover)


    Seven Nation Army (The White Stripes Cover)


    Enter Sandman (Metallica Cover)


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    ロバート・トゥルージロ「メタリカのオーディションの時、二日酔いだった」
    ジェイムズ・ヘットフィールド、日本テレビ「ZIP!」出演

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    ジェイムズ・ヘットフィールドがEMGtvの最新インタビューのなかでギターサウンドや新譜制作について語りました。
    esp_james

    「実はまさに今、俺たちはレコーディングをしているんだ。1つめのギター、2つめのギター、3つめのギターがある。そしてこの3つのギタートラックのサウンドは全く違うんだ。3つとも全く違う音なんだよ。」

    BLABBERMOUTH.NETより(2015-10-12)

    もうちょっと新譜に関するヒントをちょうだい・・・。インタビュー動画はこちらから。これまでの歩みやNAMMショーの思い出、カスタムカーとギターの関連、ギターデザインの元ネタなどESPの「Truckster」「Iron Cross」「Snakebite」モデルを交えて語ってくれています。


    一方、ロバート・トゥルージロはメンフィス州のラジオ局「ROCK 103」の朝番組「Sunrise Bar & Grill」で近況を尋ねられて次のように答えています。
    「メタリカの世界で時間管理はとても重要だ。俺たちはみな家庭を持っている。もちろんそれはとても大切だ。自分たちの情熱のあるものは何でも・・・ジェイムズは、みんなも知ってるかどうかわからないけど、素晴らしいカスタムカー・ビルダーなんだ。デザインしたり、彼の友だちとか何人かでこういうプロジェクトをやったりしてるよ。彼らはアメリカ中のカスタムカー・ショーにエントリーして、賞を勝ち取った。本当に彼がやっていることは素晴らしいよ。彼はそういうレベルのちょっとしたアーティストだね。そしてカークにはFearFestEvilがある。彼はモンスターのメモラビリアやポスター、原画といった本当に素晴らしいコレクションを持っている。あれは彼にとっての情熱だし、いつだってそうなのさ。そしてついに彼はそのコレクションを持ってツアーに出た。同じテーマの本も出版しているしね。ラーズは、みんな知ってのとおり、長年に渡って断続的にアートコレクターでしょ。みんな(メタリカとは)別のやることがある。俺はと言えば、(ジャコ・パストリアスの)物語が語られることを望んでいる。実際に俺は・・・時おり誰かがジャコを映像で撮ったことがないかと探している。1996年以来、彼の息子とも知り合ったから、もう長いこと彼のことを知っているんだ。俺たちは長年に渡って友だちだし、何というか仲間なんだ。」

    BLABBERMOUTH.NETより(2015-10-08)

    インタビュー音声はこちらから。


    限られた時間のなかで一応、レコーディングは少しずつ行われている模様です。

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    カーク・ハメット「レコーディングでメンバー4人が集まるのは難しい」

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    既報どおり、2015年1月21日にNHLのサンノゼ・シャークスとコラボしたMETALLICA NIGHT(MetalliSharks Night?)が行われました。

    まずはパックドロップ(始球式)の写真。
    Metallica_Sharks01

    選手入場では映画『ジョーズ』のテーマからの「Seek And Destroy」。生演奏ではなさそうですが確認できず。

    ※当日の動画ではありませんでした。失礼しました。

    試合前にはサンノゼ・シャークスのマスコット、シャーキーと戯れる場面も。
    Metallica_Sharks02

    Metallica_Sharks03

    その他の写真やジェイムズがMCで盛り上げる短編動画はメタリカのinstagramアカウントからどうぞ。
    http://instagram.com/metallica/

    この写真では「Nice outfit, Kirk!」とカーク・ハメットが着ぐるみに入っているかのようなコメント付きでしたが、このイベントに、なぜかカークは不在だった模様。どうしたんでしょうね・・・。
    Metallica_Sharks04

    そして、サンノゼ・シャークスのYouTubeチャンネルにてメタリカのインタビュー動画が連続アップされています。プレイリストはこちらから。
    https://www.youtube.com/playlist?list=PL4KQTO6gRJyA2ANGKDujrUFt-y3t6pEpT

    cowboybluesさん、ありがとうございます!

    さらに地元ニュース番組映像。(15秒CM後の再生)


    一部が文字起こしされていたので管理人拙訳にて。

    −水曜の夜、メタリカのメンバーたちは最大のライバル、ロサンゼルス・キングスを迎え撃つサンノゼ・シャークスの本拠地シャーク・タンクに特別ゲストとして出演。キングスは昨年、たしかにスタンレー・カップを勝ち取ったかもしれませんが、シャークスにはヘヴィメタルの味方がいます。メタリカはサンノゼ・シャークスの試合に初めて現れました。

    ジェイムズ
    「地元に居続ける。俺たちがこのエリアの大黒柱だと考えられているっていう事実は嬉しい。そして言うまでもなくシャークスもそうなんだ。だから一緒になることは筋が通っているんだよ。」

    −バンドメンバーはシャーキーから個人の名前をあしらったユニフォームを手渡されました。バンドは1980年代からベイエリアに拠点をおき、(シャークスの)長年のファンだと言うことです。実際、シャークスの試合前に選手が入場する曲はメタリカのヒットソング「Seek and Destroy」が使われています。

    ロバート
    「素晴らしい光栄なことだよ。あの曲にはチーム全体を燃えさせる、そんなエネルギーがある。」

    −メタリカがサンフランシスコ・ジャイアンツのホームゲームでチームを応援した後、ユニークな相互関係が生まれました。サンフランシスコから来たジェフ・タッカーさんはその試合も観に行ったとのこと。「本当にノスタルジックな夜だったよ。彼らのことは見逃せないね。」

    −夕方の早い時間、ファンは午後3時という早い時間から列を成していました。大ファンのマックス・ウィリアムさんはストックトン(カリフォルニア州内陸部)から車でやって来ました。「メタリカをただ観られるのは素晴らしいことだよ。いつだって彼らがライブをするのを観ていたいね。こんな近くで観られるチャンスを逃すわけにはいかないよ。」

    KTVU(2015-01-21)

    今回のイベントで使われているこのデザインで「SF Giants Skull T-Shirt」に続いて「SJ Sharks Skull T-Shirt」も発売されそうです。
    squindo-sharks

    イベント予告で使われた、こちらのデザインのグッズも発売されるのかちょっと気になっています。
    MetalliSharks

    ちなみに試合結果は4-2でシャークスの勝利。めでたしめでたし。
    Sharks_Win

    ※一部、NHLとNFLを混同した表記がありましたので訂正しました。

    【追記】
    シャークスのYouTubeアカウントで舞台裏動画がアップされました。


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    ロバート・トゥルージロがPodcast番組「Groove - The No Treble Podcast」のインタビューでメタリカの楽曲制作について長尺で語ってくれました。BLABBERMOUTH.NETさんが文字起こししてくれたので、管理人拙訳にてご紹介。

    Robert_Trujillo_N

    −2008年の『Death Magnetic』に続くアルバムの制作過程について

    素晴らしい時間を過ごしているよ。本当に素晴らしい時間だ。実際楽しいしね。たくさんの新しいアイデア、いわばフレームワークをジャムっているよ。知っての通り、ジェイムズはメロディーを仕上げて、そのレベルでいろいろ実験している状態なんだ。でも、本当に、なんて言うか(余計なものを)削っている段階で、それから、そいつを演奏している。演奏して、自分のシステムに組み込んで、曲を自分のものにしていくんだ。

    前のアルバム(『Death Magnetic』)のための曲をまとめていた時、(プロデューサーの)リック・ルービンが昔を思い出させてくれたのはクールだったね。つまりこんな感じさ。「この新しい曲を演奏しているところを想像するんだ。人生でこれまで観たことのないような小さなバーやクラブにいるファンに自分たちはこうだと証明するんだ。」それから「立て。みんな立ってくれ。」とこうさ。「おいおい俺たちスタジオにいられるよな!?」って思ったけど、「立ってこれらの曲を演奏するんだ。パートを自分のものにするんだ。」と大体こんな感じだったね。本当に意味をなす、やる気をわき起こすようなスピーチだったと思わないかい!?結局、意味があったんだ。座って自分のパートを繰り返すのは簡単すぎるからね。だからベースを弾いていた時、俺は実際に立ち上がって身体を揺り動かしていたよ(笑)。

    結局、リフにしろ、アレンジにしろ、歌詞にしろ、曲を書くという体験全ては、ことさらメタリカでは、複雑だし、時間もかかるし、あくまで過程なんだ。インフェクシャス・グルーヴスの頃はちょっと違っていた。実際に始めたら、1日4時間、週5日(を費やし)、2つか3つのジャム・セッションや曲の形が出てくる。曲の設計図と言うべきかな。それらをカセットに録音していた。それから次に集まった時には、アルバムのスタジオ・レコーディングさ。当時のボーカル、マイク・ミュアーはそういうカセットを持ち込んで、歌詞やメロディーを仕上げて「スタジオで会おう」って感じさ。次は知っての通り、それらを演奏するんだ。ドラムは通常、2回目のテイクだった。俺たちは1回目か2回目のテイクのマジックを捕らえたいといつも思っていた。それは今、メタリカにいて起きていることとはかなり違う。でもあらゆる状況が違う。捕らえたい別のマジックがあるんだ。

    ちょうど今、俺たちは基本的にアレンジを育んでいる状況なんだ。本当に全てを育んでいる。トランジションみたいなもので・・・試せるものは全部試しているよ。そんな感じだね。思うにそれがメタリカの音楽を素晴らしく特別なものにしているんだよ。ある種の誇りだし、本当に芸術作品に取り組んでいるからね。そして正しくあらなければならない。どういう意味かって?つまり探求ってことさ。ジェイムズは常にひとつの言葉に対して、いくつかの言葉の候補を持っている。もしかしたらこの言葉はしっくりこないかな。じゃあこいつを試してみようってね。それは大量の仕事だし、時間がかかる。でも同時に重要であり、こういう方法は必要なことなんだ。その結果が、みんなが愛する、俺たちがメタリカから聴こえるものなんだ。もしこうでなかったら、それはメタリカじゃない。同じようにもし・・・例としてインフェクシャス・グルーヴスを挙げてみたわけだ。知っての通り、インフェクシャス・グルーヴスはああやってレコードを作るべきなんだよ。この自然発生的なエネルギーと2回目かそこらのテイクのマジックを捕らえるべきなんだ。でもメタリカでは、特別なゴールを達成する異なるスタイルとやり方なのさ。


    −新譜制作や関係する他の創造物制作の原動力について

    俺は幸運だよ。なぜなら、メタリカでプレイすることは本当に特別なことだし、実際にメタリカのメンバーは創造的であること、挑戦することを楽しんでいるからね。ほとんどのバンドが、歳を取り、キャリアが長くなるほど、曲を書きたいという欲求に関しては緩くなっていくのに。つまり、どれだけ多くの既知のバンドが実際に外部のソングライターとかそういう人たちと曲を書き始めているのか、(あるいは)もはや実際には自分たちの曲を書いていないのかってことに驚くよ。俺たちはそういったものとは真逆のようなものだ。たくさんの曲のアイデアやリフやベースラインとかを持っている。何年も前のジャム・セッションから生まれたおびただしい数の音楽的なアイデアがね。最も難しいのは(そういったアイデアを)削っていくことなんだ。俺たちが曲を書く時っていうのは削っていく過程のようなものなんだよ。そういうお年寄りで出来たインスピレーション溢れるグループといるということはただただ素晴らしいってことさ。わかるかい?(笑)

    −メタリカのメンバーはいまだ創造的であることを楽しんでいると言った意味について

    バンドとして、俺がそういうことを言った時、俺たちが制作した3D映画『Through The Never』が念頭にある・・・。あれは(2013年に)公開された。でも、あれは・・・いろんな意味で創造的冒険だったんだ。つまり、俺たちは物語のほとんどの部分、ステージ・プロダクション、その他多くのことについて監修した。ライヴから2年かかった。そして本当に曲を書く必要があった2年があった。つまり、たくさんのファンがニューアルバムを待ち望んでいるってことだ。今や・・・5年かそこらに違いないと思うんだ。もはや思い出すことさえ出来ない。言い換えれば、俺たちが『Death Magnetic』を制作しているあいだ、曲を作り出すことに関しては、そのツアーを終えるまでに、俺たちには5人の子どもが生まれた。(この事実は)クレイジーだし狂気じみていて可笑しいね。でも俺が思うに、俺たちをうろたえさせるようなことが、俺たちを再び創造性に向かわせるんだ。ルー・リードとのアルバム・レコーディングにしても、3D映画にしてもね・・・。創造的プロジェクト、創造的チャレンジ、そういったものは必ずしもやることになっているわけじゃない。ロックンロールの世界で、ルー・リードと共に何かやるみたいなことは、俺たちにとって、本当に特別な瞬間だった。彼はアイコンだった。特にラーズとジェイムズにとっては、本当に自分たちの箱の外に出ることだったんだ。メタリカの持つ創造的な泡のなかで、ソングライターとして、オルタナティヴのアイコン−本当はロックンロールのアイコンと言いたいところだが−と一緒に取り組むのに外に足を踏み出し、俺たち、または(自分以外の)彼らがボスではないという事実によっておそらく謙虚になった。ボスになりうるもう一人(ルー・リード)がいて、俺たちはそんな男と共作したんだ。俺たちの脱線、あるいは道から外れていくようなことは明らかに創造的チャレンジに基づいている。ツアーで・・・「By Request」や『Ride The Lightning』やブラックアルバムの完全再現、フィルモアの・・・メタリカ30周年記念でサンフランシスコのフィルモアで、ダイヤモンド・ヘッドとかダンジグとかブラック・サバスといった俺たちが過去にレコーディングした曲をやっていた他のアーティストのメンバーの何人かまたはフルメンバーを、俺たちが実際に招待して一緒に同じ曲を演った4日間のショーみたいにこれまでと違うことに挑戦したりとかね。今、誰がそんなことやる?つまり、お金は儲けてない、(むしろ)失っているんだ。でも俺たちはそういうことをやる。なぜならメタリカは挑戦を引き受けるのが大好きなのさ。そしてそういったことは通常人々を驚かせる挑戦なんだ。だから俺たちは打撃を被る。多くの人はそれを知らない。「メタリカ?あぁ金持ちロックスターだろ」と思っているのさ。でもそういったことにはお金がかかる。打撃は被るし、失ってもいる・・・俺たちが主催したフェスティバル、Orionだって儲かっちゃいない。赤字だった。でも、まぁ、結局のところ、楽しいんだよ。俺たちができるのは挑戦することだけなんだ。


    BLABBERMOUTH.NET(2015-01-09)

    バンドによる曲の制作過程の違いについての話が出てきましたが、メタリカ自体もいろんな試行錯誤を経てそういう形になったんでしょう。

    インタビュー音声はこちらからどうぞ。


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    ロバート・トゥルージロが「Rock Cellar Magazine」のロング・インタビューのなかで制作中の新譜についてコメントしました。管理人拙訳にて。

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    (前略)

    −どのメタリカの曲がライヴで演るのに最も楽しいですか?

    その時の雰囲気によるよ。いつも演ってて楽しいのは「the Call of Ktulu」と「Orion」だね。両方ともインスト曲なんだけど・・・これらの曲は演っていると、クリフ・バートンの存在をいつも感じている。インスト曲かどうかに関係なく、それはクリフへの特別なオマージュなんだ。「Disposable Heroes」みたいな曲は、いつセットリストに入っても・・・最高潮にノっていく。「Fight Fire with Fire」は大好きだね。アップテンポで演奏するお気に入りの曲のひとつだよ。

    −メタリカはいまだにベスト・ライヴ・バンドのひとつです。お会いできて嬉しいです。そして、2015年も忙しくされているであろうことを楽しみにしています。

    バンドにいて気付いたことのひとつにラーズ、ジェイムズ、そしてカークはプレーヤーとして本当に音楽を作ること、演奏をすることを楽しんでいるってことがある。彼らが楽器を手にすると、いろんな意味で再びティーンエイジャーになるんだ。

    即席のジャム、キング・ダイアモンド、マーシフル・フェイト、ダイアモンド・ヘッドあるいはブラック・サバス。楽器を手にすると、彼らの血管中にいつもこの興奮がたぎる。そしてそこからオリジナルのアイデアも持ち込まれるんだ。


    −あなたたちが取り組んでいる新しい音楽について話すことはできますか?今のところどんな感じなんでしょうか?

    俺たちはちょうど今、全ての青写真を描いているところだよ。たくさんのアイデア、たくさんの曲の集まりがあるから、それなりのプロセスを経なければならないんだ。個人的には俺たちがジャムることができてきたことに本当にエキサイトしている。どうなるか予想するのは好きじゃないけど、こう考えたい。少なくとも俺にとって、楽器で何かしら起きていることは本当にハッピーだってこと。

    この旅路がどう続いていくのか見ようじゃないか。メタリカの曲を書くことは旅路であり、プロセスであり、それは時間がかかることなんだ。でもそれは特別なことなんだよ。メタリカは曲やアレンジを育てていくのが好きなのさ。


    Rock Cellar Magazine(2014-12-08)

    いつアルバムを出せるようになるかはまだまだ本人たちもよくわかっていないようです。

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    フランスのカンヌ映画祭からアニメ部門が独立して出来たアヌシー国際アニメーション映画祭のベスト・テレビ・フィルム部門にこの夏に出品された『'Tallica Parking Lot』。『'Tallica Parking Lot』の制作を手がけたロバート・トゥルージロのインタビューが先日公開されました。BLABBERMOUTH.NETで文字起こしされていたので管理人拙訳にてご紹介。

    tallicaparkinglot

    −『'Tallica Parking Lot』について

    『'Tallica Parking Lot』は基本的に世界のどこともとれるメタリカの駐車場を中心としただいたい4分のショートアニメなんだ。

    何年も前に気づいたことなんだけど、駐車場では信じられないほどいろんなことが起きているんだ。世界のどこにいようとも、いつも面白い人たちがいるし、面白いことが起きている。これはそのことを生命を持たせて世界にシェアする素晴らしい機会だと感じたんだ。とても音楽的だし、あの中にはたくさんのエネルギーがある。ある種のバンドの歴史に関する試みがたくさんあるしね。バンドのフライヤーを中心に全てが展開するんだ。フライヤーは・・・バンドを始めたばかりの時、ショーをやってフライヤーを作っだ。普通は手描きで、それぞれのバンドの名前とショーの日付や場所その他もろもろを書き入れた。この摩訶不思議なフライヤーっていう『'Tallica Parking Lot』の魔法の絨毯を中心に展開するのさ。このフィルムの中で起きているいくつかの話は本当にあったことなんだ。それを組み合わせたんだよ。


    −『'Tallica Parking Lot』の着想について

    実際とても面白いよ。話そのものが俺が見た夢から生まれたんだ。文字通りね。朝の4時頃に目が覚めて、(夢に見た)ストーリーをすぐ書き始めたんだ。1週間は書く手が止まらなかったよ。というか、ナプキンとか書けるものになら何でも書いていた。ほとんど中毒さ。世界にずっと入り込み続けていた。でもこのアイデアは何年も前の(前述した)コンセプトと駐車場で巻き起こる何かをやろうというテーマから始まったんだ。そしてストーリーが夢に現れた。つまりそうやって進化していったんだ。それはとても特別なことだとわかるものだった。実際に何かを想像して、それが本当に夢になって現れる。それからスクリーンで生命を持つ。とってもパワフルだよ。

    俺はいつだってアニメのファンだった。子供の時、土曜の朝のアニメをたくさん観てきた。クレイアニメとそのチャンネルのファンでもあった。俺はUCLAで学期のあるひところ、アニメの勉強さえしていたんだ。そしてそれからスイサイダル・テンデンシーズのスピンオフとしてインフェクシャス・グルーヴスを始めた。インフェクシャス・グルーヴスの音楽は、いつもある種のこういったワイルドで幻想的なキャラクターのイメージを中心に展開していた。それが曲を書くときにもいつも見ていたものなんだ。イメージをね。

    『'Tallica Parking Lot』によってもたらされた、イメージに生命を持たせる機会というのは本当に特別なことだった。たくさんの俺のヒーローや友人たちに映画に出演してもらったことも本当に特別だったよ。モーターヘッドのレミーのような人とかね。レミーがどんな人か知らないかもしれないけど、彼はロックンロール・マスターのアイコン的存在なんだ。ブーツィー・コリンズ、そしてバンドメイトであるメタリカのラーズ、ジェイムズ、カークもね。とてもクールだよ。

    (メタリカの3D映画)『Through The Never』のように何かを創造する一部となる、そしてそれがスクリーンで生命を吹き込まれるのを見ること、特にそれがアニメ化となると本当に特別なことだね。


    BLABBERMOUTH.NET(2014-12-09)

    このインタビュー動画はこちらから。


    『'Tallica Parking Lot』を未見の方はこちらをご覧ください。


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