メタリカ情報局

メタリカを愛してやまないものの、メタリカへの愛の中途半端さ加減をダメだしされたのでこんなブログ作ってみました。

       

    カテゴリ: エピソード

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    オンライン版「So What!」で、ジェイムズ・ヘットフィールドが語る『Hardwired...To Self-Destruct』収録曲の歌詞。ようやく最後までたどり着きました(汗)。管理人拙訳にてご紹介します。


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    −「Am I Savage?」

    ステファン・チラジ
    これは熱狂的狼男マニアのボクの琴線に触れたね。さらに背後には何かあるのかもしれないけど、完全に狼男の物語があって、他の曲よりも多少寓意を感じたよ。

    ジェイムズ・ヘットフィールド
    あぁ。見えているかもしれないものよりもはるかに深いことを意味しているんだ。「受け継いだモノ」についての歌詞もある。それはこのアルバムで俺にとってとても強い言葉だった。良かれ悪かれ、何かを受け継いでいる。それは遺伝子だったり、血だったり、銀行口座だったり、外見だったり。いろんなものを受け継いでいるんだ。10代の息子がいると、父親として時おり難しい時がある。息子のことを誇りに思うけど、娘とはまったく別の話でね。娘と母親のあいだにも問題があるし、息子と父親のあいだにも問題がある。なぜなら彼らは成長して親のようになるだろうけど、彼らは親のようにはなりたくない。他の何かになりたいと思っている。自分自身の何かになりたいと思っているんだ。まぁ俺は(息子の)キャスターには俺のようにならないように頑張っているところだけど。じゃなきゃ「親父はそんなことちっとも教えてくれなかったら、こいつを学ばなきゃならないじゃないか!」となるんだと。父親としての俺の意義は「もし息子に物事を教えなかったら、俺自身がダメな親父だったってことになる」と感じていたんだ。最終的には息子は自身の望むことをする。俺が身を引いた時に彼は開花する。自分の望むことをして、自分の人生を登っていくんだ。だから全体としては「良き意思のせいによる怒り」ってとこかな。ここでいう良き意思っていうのは、何かを教えるってことで、それが(教わる側には)望まれてないと俺は怒り出す!そう、まさに俺のことだよ。俺の親父は家の中で言うことを聞かせるための強力なツールとして怒りを使っていた。俺と同じだ。それが俺の受け継いだものだったんだ。俺はそのことを息子に伝え始めた。そして止めたんだ。かなり大きな出来事だったね。

    ステファン
    自分自身はそのような「受け継いだモノ」を理解することに近づいたと思う?自分は「受け継いだモノ」に近いと感じる?「鏡の中の狼」を見ることができるようになって、より自信を持つと感じるようになると思う?

    ジェイムズ
    うん。俺は家族にも許可をしたんだ。「父さん、落ち着いて」この言葉が俺を他のことへと誘発する。でも人間だからね、少なくとも俺のなかにある人間性の一部なんだ。俺の中で機能している。以前よりもずっとね。


    −「Murder One」

    ステファン
    レミーだね。

    ジェイムズ
    そう。「Murder One」だ。「Murder One」が何なのか知っている人はほとんどいない。俺は深く掘り下げて、間接的に、極端にダイレクトにならないように彼について話そうとしている。でも、そう、「Murder One」は彼のお気に入りのアンプの名前なんだよ。彼は他にも使っていたものがあるのは知っているけど、俺にとってはあれが際立ったものだった。レミーには敬意を払うよ。彼がいなかったら、メタリカは存在しなかったと思うし、おそらく他の多くのバンドにとってもそうだろう。彼はインスピレーションだった。彼は揺るぎない強さがあったけど、近寄りがたい人じゃないんだ。すごい地に足が着いていたし、本物だった。人生に素晴らしい哲学があった。彼は愛すべきキャラクターだった。彼は威嚇するような風貌だったにも関わらず愛すべき人なんだ。本当に寂しいよ。だから彼と彼の人生を俺たちの曲で讃えないなんてって思ったんだ。あれは俺にとって意味のあることだよ。


    −「Spit Out The Bone」

    ステファン
    そして、レコードの結びはまた別の猛烈なリフで、マシンとAIが取って代わるところまで飛びつく未来を示唆しているね。

    ジェイムズ
    あぁ。G.B.H.の「spit out the bone(骨を吐き出せ)」の歌詞に感謝だね(G.B.H.の「Passenger on the Menu」という曲に「spit out the bone」という歌詞が出てくる)。彼らの曲はちょっと(テーマが)違うことはわかってる。彼らのはドナー隊とカニバリズム(※)についての曲。こっちはちょっと違って、人間に何が起きているのかという戸惑いと恐怖なんだ。そんなに遠い未来に飛ばなくたって、ターミネーターの可能性とかそういったものについては知っての通り。俺たちはスマートな時計を身に着けているし、コトは俺たちのなかにもっともっと近づいている。なんで自分の頭の中に四六時中インターネットを持たないんだ?「感情」や何か全てのことを心配しなきゃならないんだ?恋に落ちて、失恋するか?それは誰にとっても良いことじゃない。心と血だって?それは効率的なやり方だろ!コンピューターが助けてくれるだけなら、俺たちはもっと効率的な人種になるかもしれない。俺たちを助けてくれるとして、そうなるのはどのくらいだ?そんな狂気だね。つまり「Spit Out The Bone」はオマエの骨など必要ないってことさ。ヤツらは(人類を)破壊する!

    ※アメリカ東部からカリフォルニアを目指した19世紀の開拓民グループ。旅程の遅れからシエラネバダ山脈での越冬を余儀なくされ、生存者は人肉食に走らざるえなかったという。

    Metallica.com(2016-11-19)
    「Am I Savage?」


    「Murder One」


    「Spit Out The Bone」


    G.B.H. 「Passenger on the Menu」


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    TVK(テレビ神奈川)の「伊藤政則のROCK CITY」2016年12月2日放送分からラーズ・ウルリッヒのインタビューの続きを。これまで同様、ラーズ・ウルリッヒの表情とともにご紹介。

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    −『Death Magnetic』の曲に比べるとニューアルバムの方がバンドのライヴ感、ライヴのグルーヴ感を強く感じるのはなぜだと思いますか?

    僕もそう思うね。(しばらく考えて)グレッグ・フィデルマンのおかげだ。ここでレコーディングしてその時のマイクもまだ立っているし、セッティングがほとんど変わっていない。もうずっとグレッグが僕らのライヴものをミックスしてきたから、どうしたらMETALLICAのサウンドがベストな状態に聴こえるのかわかっている。

    このアルバムのサウンドというのは・・・また言うけど僕はリック(・ルービン)が大好きで仲の良い友達だから、悪口みたいな事は一切言いたくないんだけど、リックはもう少しドライなサウンドにしたい人なんだ。もっと中音域が活きたサウンドというか、僕らはもっと広大なサウンドにしたかった。このマイクを見るとわかると思うけど、この部屋の音環境を上手く活かしている。僕らは自分達のサウンドをもう少しビッグな感じにしていきたい。『Death Magnetic』はミキシングでちょっと乾いた感じになってしまった。
    リックがそういうサウンドを求めていたからね。
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    グレッグにはもっとルーズな感じでと話をした。ラフなエッジが感じられて、全てがあまり完璧すぎないようにね。そういったサウンドがこのアルバムでは聴くことができる。エッジがルーズな感じになっているって多くの人から言われるね。

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    −まぁでもボクはハッキリ言いますけど、ここ10年、15年のなかのメタリカのベストアルバムだと思いますけどね。

    ありがとう。ありがとう、それは嬉しい。歳を取ってこんなものに誰かが注目してくれているということが素晴らしいことだ。アルバムを作って、やることをやって、世界中を飛び回って、クレイジーなことをやりまくって人生を謳歌して、こういうことについて考える暇なんてまったくないくらい突っ走ってきた。そして年齢がいってハッと気がつくと、まだ注目してくれているのが異常だと思うんだ。METALLICAは多くの人達と高いレベルで共鳴し合っていて、それには驚かされてる。歳を取るほどこれが非現実的だなと思うんだ。まだ注目してくれているということに驚いている。

    今年は大きなショーを2つやってきた。サンフランシスコのAT&Tでスーパーボウルのウィークエンドショーをやって、ミネアポリスのバイキング・スタジアムのオープニングでも演奏した。5万人の前で演奏することができて、5分とか10分で売り切れたんだ。クレイジーだよね。年齢層も若い人から年怜のいっている人まで、あらゆる人達が来ていてみんながまだ注目してくれているということが凄い。ミネアポリスは福岡や札幌ぐらいのアメリカでは中ぐらいの都市なんだけど、そこのプロモーターとコンサートが終わってから話していたら、50%のチケットはミネソタ州以外の人達が買っているようなんだ。
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    他の州から観に来てくれている。それってクレイジーだよ。わざわざライブを観に来る為に旅をするなんてさ。人々がそういったことをまだやっているということが凄い。
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    君のコメントにはとても感謝しているよ。どの曲かはあえて言わないけど、(マネージャーの)クリフ(・バーンスタイン)が言っていたよ。ニューアルバムには『Black Album』以来のベスト・ソングが入っているって。それがどの曲か皆で当てて欲しい(笑)


    自分も若い頃、さんざん外国でライヴ観に行ってたじゃないか!とツッコミ入れたくなりましたが、その状態を長く続けられていることに単純に驚いているようです。


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    オンライン版「So What!」で、ジェイムズ・ヘットフィールドが語る『Hardwired...To Self-Destruct』収録曲の歌詞。DISC 2の3曲についての「So What!」の編集長、ステファン・チラジとの会話の続きを管理人拙訳にてご紹介。

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    −「Confusion」

    ステファン・チラジ
    これはまさにPTSDになった時だと思い当たるんだけど・・・。

    ジェイムズ・ヘットフィールド
    その通り。一般的にはPTSDだ。軍隊での戦闘ストレス反応(シェルショック)や恐ろしい状況に放り込まれるのは明らかにPTSDの兆候だ。そんなところから家に戻る。家に帰ってきて、まだ生きていると、内に抱えて家に持ち帰ってしまったトラウマとして、ひどく影響を受けてしまったものを見る恐れがある。映画『アメリカン・スナイパー』はそういうものを本当によく描写していた。「同胞を守らなきゃ、俺が戻らないと彼らは死んでしまう」というところはコレだと思った。戦争中毒となり、家族を顧みない言い訳として、そのような「殉教者」というテーマをまた使っている。だから他の曲にも結びつくんだけど、PTSDというのはどこにでもあるだよね。子どもの頃だったり、スポーツ選手だったり、制服を着た誰かだったり、外に出向いて奉仕の人生を思い描く人だったり、そこには兵器や力を使って「現場に行って殺してやる。現場に出向いてやっつける。」って人もいる。PTSDには様々な形があるし、バンドにしたってそうだ。不平不満に聞こえるかもしれないけど、これは決して不平不満じゃなくて、ツアーに出るとはどういうことなのかを伝えているだけなんだけど、ツアーに出るだろ。これが訪問地リストです。これがあなた方のやることです。これがあなた方への取材です。これがああですこうですってね。全てが俺たちのために計画されている。ここがあなた方が食べる場所です。ここが寝る場所です。ではそのステージに立って良い時間をって具合に全てが計画されていて、素晴らしいショーだったとキミたちは褒めそやす。そこから家に帰るとふと、こう思うんだ。「俺自身の計画は何だ?俺は今日何をやっていたんだ?」ちょっと戸惑いつつ、家族と電話を繋ぐ。家族は「もしもし?どこにいるの?」ってね。万事対処済ってわけだ。なぜ俺は必要なんだ?俺なんか要らないじゃないか!こういうことは延々と話すことができるよ・・・

    −「ManUNkind」

    ステファン
    これはつくづく聖書の黙示録のように感じたね。つまり「ゼロにリセットする」ことに満ちていて、ディストピア的でかなり荒涼としている。ちょうどボクたちが好きなやつみたいにね!

    ジェイムズ
    そうだね・・・聖書でいうところのエデンの園だよ。「全て手にしているのにまだ何か望むのか?」全ての素晴らしいものを手にしていたのに引きはがされてしまった・・・それが聖書の物語・・・でも人間の善良さに立ち戻ろう。人間は罪深く、這い出て何とか取り繕おうとしなければならない。俺たちがいつも大いなる力の監視下にいて、日々何度も何度も自分たちが悪者でないと証明しなければならない。誰もが自分のことばかりのこの世界で、信念を持つこと。数々の物事のなかで否定的な面を見つけるけど・・・結局は人を信じることだ。人のせいにするんじゃなくてね。なかには思いやりのない(Unkind)人もいるけど、信念を持つことはそれを理解したり、そこから学んだり、問題ではなく何らかの形で解決策の一部になったりするんだ。

    ステファン
    ジェイムズは何年もの間、こういうこと全てにおいて一方的に判断するよりももっと観察的な態度になっていると思うんだけど、これは合ってるかな?

    ジェイムズ
    そうだね。自分でもそう言うよ。経験してきたことを通じて、戦っている相手にも思いやりを持ち、争いの結果を見るだけじゃない。「ヤツはあれを盗んだだけ」とか何とかみたいなことには一歩下がって判断を下す代わりに何が起きているのかを見る。何か共通となるものはないかを探すんだ。

    −「Here Comes Revenge」



    ステファン
    子どもが殺された悲しい物語についてたくさん読んだのかな?それにどうやって折り合いをつけることができたんだろう?

    ジェイムズ
    そうだね。モーガン・ハリントン(※)がいる。誰かを奪われた家族についてはたくさんのことがある。息子が死んだ友人もいるし、名前は挙げたくないけど、ずいぶん長い間ツアーに帯同してきているカップルがあの曲の助けになったし、俺にとってインスピレーションになったんだ。彼らの娘さんが酔っ払いの運転手にひき殺された。彼女はメタリカが大好きだったんだ。このご家族が娘さんと繋がったままでいる方法がメタリカのショーに来て彼女が楽しんでいたものを楽しむということだったんだ。そうやって繋がっているんだろう。あれには本当に驚かされた。とても強いよ。それは自分にも起きうる傷つく出来事だね。つまり人生をぶち壊し、ただ座って四六時中そのことについて考えては、何度も何度も思いを巡らすんだ。「どうしたら物事を変えられたんだろう?もしこうだったら?ああだったら?」どうしたら怒りを抑えられるだろう?どうしたら子どもの人生を奪った相手に怒らずにいられるだろうか?それは俺にとって本当の強さだと思う。俺がするであろう考え方を書いているからね。復讐が起きるのを祈って、それが答えだと考えるだろう。結局そんなことは起きないとはわかってるけどね。

    ※2009年にメタリカのライヴを観に行った後に行方不明となり、遺体となって発見されたヴァージニア工科大学の学生。事件究明のためにメタリカは有力な手がかりを申し出た者に賞金5万ドルを提供。ジェイムズは事件の手がかりを求める動画メッセージを公開した。後に別の殺人事件の容疑者が当該事件の容疑者として再逮捕され終身刑となった。

    Metallica.com(2016-11-19)

    「Confusion」


    「ManUNkind」


    「Here Comes Revenge」


    映画『アメリカン・スナイパー』予告編


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    オンライン版「So What!」で、ジェイムズ・ヘットフィールドが語る『Hardwired...To Self-Destruct』収録曲の歌詞。「So What!」の編集長、ステファン・チラジとの会話の続きを管理人拙訳にてご紹介。

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    −「Moth Into Flame」

    ステファン・チラジ
    名声vs空虚な衝動の誘惑、全ての人にある瞑想のように見えるんだけど。

    ジェイムズ・ヘットフィールド
    あぁ「Moth Into Flame」はかなり文字通りの歌詞だよ。最近じゃ誰もが・・・有名になること、人気者になることに夢中だと思う。Facebookのアカウントか何かで通りを歩いてたり、誰かが自分たちのセルフィーを撮っているのを見たりする。それで?なにをやってるんだ?自己陶酔に夢中になっているのか?でも次世代になっていくと物事を承知して、そういったものも受け入れるようになると思う。主なインスピレーションは、エイミー・ワインハウスの映画『AMY』なんだ。あの映画ではある意味、彼女は洗脳されていた。彼女は「信じること」から始めた。彼女がアパートを出るシーンは本当に心をかき乱されたよ。彼女が何かをしに出かけると、パパラッチがそこらじゅうにいて「やぁエイミー、今日はどうだい?お友だちは?」とベラベラ喋ってはカシャカシャカシャカシャ(カメラのシャッター音)だ。「俺たちはキミの友人だよ」なんて言いつつ「おっとカシャカシャカシャカシャ」だもんな。あれには参った。あぁあんな環境の変化に自分がいるのをどうやって知るんだ?何が本当で何がそうじゃないのかどうやったらわかるんだ?周りにいる人たちは「Yes, Yes, Yes」って言うだけ。彼女は自分を見失った。完全に迷子になった。彼女はそのYesを信じ始めた。名声こそが最高のものだと信じた。そしてリムジンが霊柩車に変わってしまったんだ・・・

    Amy_movie
    AMY


    ステファン
    かなり文字通りなものになってるね。いくつかは事実だし。

    ジェイムズ
    まぁオープニングの一節もそうだね。ギグの後、素晴らしいことをした会場で、全て(の観衆)に繋がった。それからみんなの前を通り過ぎてリムジンに乗り込んでドアを閉める。そのなかに必要なもの、飲みもの、友だち、何だってある。そうして狂気からさらに苦しい狂気へと向かっていくんだ。

    −「Dream No More」

    ステファン
    これは悪夢モノの「Enter Sandman」からの概念的な続きか何か?

    ジェイムズ
    面白いね。

    ステファン
    原始的なリフ、原始的な雰囲気がある。おそらくメタリカによってこれまで書かれた曲のなかで最もスローな曲のひとつだろうけど、とてもヘヴィだよ。

    ジェイムズ
    俺も大好きだよ。いいリフだし、特にあの「Turn To Stone」のコーラスがね。あの言葉を言った時は、メディアのようなものを想定していた。その場に座って、目を背けることができずに、恐怖を、現実に起きている恐ろしいことを見ている。目をそらさずにいると最後には全て麻痺してしまう。でも、俺にとっては基本的に「The Call Of Ktulu」の続きでもある。クトゥルフ神話の回答だよ。神話の中でヤツは起き上がり、もしヤツの姿をじっと見てしまったら、ヤツのおぞましさ、恐ろしさにこっちは石になってしまうんだ。

    −「Halo On Fire」

    ステファン
    これは何か心の中の闇とかうつ病と戦うために正面から向き合ってるものだと感じたよ。

    ジェイムズ
    本当にそういうものにも繋げることができる。「Halo On Fire」では明らかに俺たち全員の良い面、悪い面が並列して並んでいる。それがいつ出てくるのか、姿を現すのか?真の聖人として演じている人もいれば、闇を抱えているからこそ、余計に聖人として振る舞わなければならない人もいる。そうなると、本当に悪いものだと考えている全てのことを補うように真の「自分」から基本的には離れて行ってしまうんだ。

    こうも思うんだ・・・あれは何だったかな?『Fifty Shades of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)』だったかな?俺は観たことないんだけど、こういうハイライトは観たよ。「おぉ成功した男がいるなぁ」と。そしたら彼は自分の快楽のために拷問部屋を地下室に持っていて、みんなそこに堕ちていくことを望んでいた。結局最後は、両者とも血を流すことになった。誰にとっても良いことじゃなかったんだ。


    fiftyshadesofgrey
    フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ


    Metallica.com(2016-11-19)
    「Moth Into Flame」


    「Dream No More」


    「Halo On Fire」


    映画『AMY エイミー』予告編


    「The Call Of Ktulu」


    映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』予告編


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    Metallica.comで掲載される形となったファン会報誌「So What!」で、ジェイムズ・ヘットフィールドが『Hardwired...To Self-Destruct』収録曲の歌詞について1曲ずつ語っています。「So What!」の編集長、ステファン・チラジとの会話を管理人拙訳にてご紹介。

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    −「Hardwired」

    ジェイムズ・ヘットフィールド
    えぇっと、あれは最後に書かれた曲だね。俺たちが曲としてまとめた時、最初の数字は「2」でかなり際立っていたね。ラモーンズかミスフィッツの長さだって話していたんだ。

    ステファン・チラジ
    2分ってこと?

    ジェイムズ
    そう。

    ステファン
    なんてこった。

    ジェイムズ
    それからもう少し長くなったけど、4分未満っていうのは、どうあろうと最高だね。とてもシンプルだし。歌詞の書き方をどんなに考えようと、シェークスピアじゃないってことは確かだ。でもアルバム全体の概要になっている。あの曲でレコードのタイトルをどういう路線で行くのか、ちょっと方向性が見えたんだ。レコードの全てのパートをまとめてみよう。人類は本当に正しい行いをしているか?時間の歴史の中で俺たちはささいな存在だ。俺たちは死に行こうとしているのか?俺たちは電子機器に取って替わられるのか?電子機器になろうとしているのか?人間を人間たらしめるためのエゴやら何やらのために、自己破壊しようとしているのか?俺たちはロボットになるべきか?その方が良いのか?SF小説に熱中するとそういう類のことに夢中になるけど、人類が始まった時、そんな発想だったのだろうか?

    そういったこと全てを表す文章が、俺の友人から発せられた「Hardwired...To Self-Destruct」だった。彼は苦しんでいる中毒者としてその言葉を投げかけた。「それは何なんだ?それは俺たちのためになるものなのか?俺たちが想定していたよりも早く死んじまうのは初めから決まっていた事なのか?自分の命をぶち壊すような、俺たちは生まれついての自己破壊者なのか?(Are we "hardwired to self-destruct?")」その言葉が俺の耳を捉えたんだ。


    −「Atlas, Rise!」

    ステファン
    あれは殉教についての曲だと思ったよ。自分で創り出した殉教に対する順守かなとボクは感じたんだ。

    ジェイムズ
    そうだね。世界の重荷を背負うことを余儀なくされた、ただのアトラスの神話だよ。それが彼の遺産であり義務だった。そういうライフスタイルで生きることを信じている人たちがいる。話すことのできない人たちのため、あるいはこれのため、あれのため、これを残せ、あれを残すなと自分たちを殉教者だと思って生きている人たちだ。責任を少々負いすぎて、信じていなかったり支持しなかったりする人がいるとそんな他者をこき下ろす。どうしたらこれを支持せずにいられるんだ?と。殉教と罪悪感で、ある意味、自分が負っているよりも多くの責任を持っていると考える人たちの戦いみたいなもんだ。そして「大丈夫、そのクソを取り除くか、それを私に渡してくれれば」ってこうさ。あの曲は「Put the load right on me」っていうちょっとしたところから全てが始まった。基本的には「負荷を(全て)背負う必要はない。それを(少しは)私にくれ。人生は本当に困難かもしれないけど、私はキミを助けるつもりだ。」ってとこだね。でもそこから気付くんだ。「ちょっと待て、彼らは他の誰かやあれやこれやにそんな負荷を与えていたぞ。おぉっと、そうかわかった。そんな殉教者みたいなことで自分の悲痛なことを使うのはやめてくれ。」と。

    ※アトラス:ギリシャ神話に登場する神。ゼウス達との戦いに敗れて、両腕と頭で天の蒼穹を支える役目を負わされることとなった
    Titanen_Atlas,_Nordisk_familjebok

    −「Now That We're Dead」

    ステファン
    (この曲は)全て根源は同じ、自分たちの死における信仰や安らぎの問題だと思ったよ。

    ジェイムズ
    うん、最期っていうのは俺たちみんな同じだ。信じるものが何かあるなら、来世があるかもしれない。たぶん現代版ロミオとジュリエットが欲しいと思って始まったんだ。一緒になって、人生を通して助け合う。そして「Now That We're Dead」っていうのはたくさんのことを意味する可能性があるってことだ。実際、死んでいるんだよ。そうして次の人生にいる。あるいはカップルで何か恐ろしいことを体験して、今や向こう側へ行ってしまったとか。そうして別の人を信頼する。最期には自分の行い、何をやってきたとしても、それはただの行いに過ぎない。行いを改めることもできるし、補うこともできるし、一緒に綺麗な良心で行動もできる。「次のことはわからない、でもそうだ、試しにやってみよう」みたいな冒険心みたいな感覚もそこにはある。

    Metallica.com(2016-11-19)

    「Hardwired」


    「Atlas, Rise!」


    「Now That We're Dead」


    今回はここまで。また後日、3曲ずつ紹介予定です。

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    リツイートだけして、こちらでご紹介するのが遅くなってしまいましたが、、、

    ラウドロックのポータルサイト、激ロックにて『Hardwired...To Self-Destruct』発売を記念して特別サイトが開設。
    metallica_special

    ラーズ・ウルリッヒの最新インタビューが掲載。『Hardwired...To Self-Destruct』に迫る鋭い質問にラーズが答えています。

    激ロック メタリカ特設サイト
    http://gekirock.com/special/metallica/

    ラーズ・ウルリッヒの最新インタビューはこちらから。
    http://gekirock.com/interview/2016/11/metallica.php

    さらにラーズのサイン入りアルバム・アートワークのプレゼント企画を実施中とのこと。締め切りは2016年12月1日(木)まで。



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    『Hardwired...To Self-Destruct』発売を受けてメタリカ表紙のフリーペーパー配布中

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    ジェイムズ・ヘットフィールドとカーク・ハメットが表紙のGuitar World誌でのインタビューにて、カークが『Hardwired...To Self-Destruct』やツアーでのギターの向き合い方が変わったことを語っています。

    GW_Metallica_Hol_Cover

    BLABBERMOUTH.NETさんの文字起こしを管理人拙訳にて。

    −『Hardwired...To Self-Destruct』へのレコーディング準備について

    このアルバムは精神的な準備が他と違っていた。俺はこれまでスタジオ入りする前は自分自身に相当イラだっていたけど、自分の能力にもっと心地よく感じているんだ。スタジオ入りする前、俺は何もしなかった。ただ出向いてプレイしたんだ。瞬間をとらえて、自然発生的なものを持ち続け、新鮮なまま、どこに行こうとしているか掴みたいと思っていた。これまでは考えすぎて罪悪感があったからね。

    −自身のギターとの向き合い方について

    別のコーナーを曲がった感じがするよ。これまでなかったやり方で自分の楽器と繋がり直した。飲むのをやめたら変わった。夜にショーがあったら、ギグで演奏して、その後に出かけて酒を飲んで、自分の部屋に戻ってから数時間ギターを弾いていたんだ。今でもそうするけど、大きな違いはもう飲まないってことだね。プレイしたものを次の日にも保っていられる。最近じゃ、それが(超絶技巧を要する)パガニーニだろうがジャズのスタンダード曲だろうが本当にコレと思ったものは何だってプレイできると感じるよ。数週間かかるかもしれないけど、俺にはできる!ってね。

    BLABBERMOUTH.NET(2016-11-16)

    ちなみにこのGuitar Worldはここから購入可能のようです(当方いまだ到着待ちですが(^^;)。
    http://guitarworld.myshopify.com/collections/guitar-world/products/guitar-world-holiday-2016-metallica

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    TVK(テレビ神奈川)の「伊藤政則のROCK CITY」2016年11月18日放送分からラーズ・ウルリッヒのインタビューの続きを。前回同様、ラーズ・ウルリッヒの表情とともにご紹介。

    20161118_00

    −曲順を決めるのはすごい難しかったようですね。最後の最後で曲順を変えたのはどうしてですか?

    こういう風に言ったらわかるだろうか?歳を取っていくと全ての作業が大変になってくる。そういう事で歳を重ねるにつれてアルバムを作るのは大変になってくる。
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    曲順を決めていくのも全てね。前のMETALLICAのアルバムを考えると曲順は大体すぐ分かる。曲を書いたりスタジオに入る前から分かっていてスタジオで何か作業をやる前から曲順は決まっていた。「Enter Sandman」を書いた時、オープニング曲になるってすぐ分かったね。初日にもう分かっていたけど、このアルバムにどの曲を入れるか決めたのは7月でかなり遅れていた。最初に決めた曲順がどう聴こえるか分からなかったけど、実は元々俺が直感的に考えていた曲順があったんだ。
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    でもギリギリで変えたんだ。この2曲を入れ替えた。アナログ盤は素材を早く提出しなければならなかったので、直前に変えてアナログ盤はそれで出した。けどCDに関しては3〜4週間あった。デジタル・ダウンロードとかiTunesもそう。それで曲順を暫く考えた。何で俺は直感を信じなかったんだろうって。何で変えたんだろう?って思った。95%ぐらい出来上がっていたけどCDとかデジタル・ダウンロードはまだ時間があったから、マークに電話をして元の曲順に戻したいって言ったんだ。元々僕の直感で作った曲順がCDとかデジタル・ダウンロードで見る曲順でアナログ盤は違う曲順だから特別なものになっている。自分の直感、自分の気持、最初に考えていた事に従うべきなんだ。歳を取るとそれが正しいのか疑問に思う。20代、30代の時って疑問に思わない。ただ実行するだけ。あまり考えないでやるのに歳を取ると考え過ぎてもの事が難しくなる。


    −曲順を変えたことでどういう風に変わったと思いますか?

    そんな違いはないのかもしれない。最初から最後まで曲を聴く人にとってこれは一つの旅だ。良い質問だね。ここからスタートして次はここに行ってあそこに行って、その旅をどう進行していくかだ。もちろんそれは主観的ではある。曲をシャッフルするプレイヤーを持っていたら、それはそれでいい。僕はこういった事を考え過ぎる傾向にあるんだ。選択肢があるなかで最高のものにしたい。クリエイティヴな作業にあまりにも従事し過ぎたりすると、これはこうあるべきだとなり、小さな事がとても重要に思えてくる。
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    それをちょっと客観的に考えるべきなんだ。色々な問題がある中、アルバムの曲順をどうしようかなんて別にどうだっていい事だ。けどベストは尽くしてる。前後関係からすると重要な事ではないし、こういう問題はいい事かもしれないし、たまに気持ちが変わったりしてもいい。


    よく冗談でだんだん大変になってくると言っているけど、本当に大変になってくるんだ。52歳でバンドをやるというのは22歳でバンドをやるよりも大変だ。人の輪の中で仕事をしなければならない。歳を取ると色々な事を頑張らなければならないんだ。今はお互いに良い人間でいようとしている。お互いに仲良くし良い雰囲気にしていく事。50代で喧嘩なんてしたくないだろう?雰囲気の悪い中に誰もいたくない。10年〜20年前だったらお互いに文句を言い合っていたよ。ジェイムズと以前は常に衝突してたけど、いつ揉めてもいい様な状況でも、今は彼が良い状況じゃない時は離れるようにしている。分かるかな?上手く行かせる為に労力を費やしている。難しいというのかわからないけど、歳を取るにつれて選択肢が増えて行く。


    これも嬉しい悩みなんだけど、素材がいっぱいあって、カークが500くらいアイデアが詰まった電話を無くしたことがあったけど、アイデアは1000くらいあるから、この先20年くらい活動してもアイデアが不足する事はない。
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    それがいいものかは分からないけど。20〜30年前はアイデアが8くらいしかなくて、アルバムに8曲くらいしか収録されていなかったり、今は1500くらいのアイデアがある。喜ばしい事なんだけど、歳を取るにつれ楽にはならない。正しい事、最高な事はどういう事なのかというのを考えたりする。だからルー・リードと一緒に作る事が重要になってくる。直感的に考える事を教えてくれる。時間を掛けて作ってもいいけど、彼みたいに1テイクで作っていく事もできる。けどそれは集中してやらなければならない。やっていくうちに学び、常に広い視野で色々見ていくべきだ。この曲順とこの曲順がって重要じゃないんだけどベストは尽くしてる。


    −今回、CDは2枚組、アナログは4枚組ですけど、かつてラーズが買った2枚組LPで一番好きなものは何でしょうか?

    (ディープ・パープルの)『Made In Japan』、(UFOの)『Strangers In The Night』、(キッスの)『Kiss Alive』の一枚目。ブルー・オイスター・カルトの『On Your Feet Or On Your Knees』、彼らの初めてのライヴ・アルバム。
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    それらの2枚組アルバムが最初に浮かぶね。ツェッペリンの『Physical Graffiti』『The Song Remains The Same』、これらのレコードは好きだしリスペクトしているんだけど、『Made In Japan』『Strangers In The Night』やブルー・オイスター・カルトほどは聴いていないね。分からないや、あとなんだろう?教えて


    −私はピンクフロイドの『The Wall』が好きですね。

    そうかそうだよね。俺にとっては・・・レーナード・スキナードの1stライヴ・アルバム『One More From The Road』とか聴き始めるにあたって良いアルバムだよね。
    曲順については以下の通り、「Dream No More」と「Am I Savage?」の2曲の位置を変えています。

    ※CDの曲順
    Hardwired
    Atlas, Rise!
    Now That We’re Dead
    Moth Into Flame
    Dream No More
    Halo On Fire
    Confusion
    ManUNkind
    Here Comes Revenge
    Am I Savage?
    Murder One
    Spit Out The Bone
    ※アナログ盤の曲順
    Hardwired
    Atlas, Rise!
    Now That We’re Dead
    Moth Into Flame
    Am I Savage?
    Halo On Fire
    Confusion
    Dream No More
    ManUNkind
    Here Comes Revenge
    Murder One
    Spit Out the Bone

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