1986年3月3日に発売された『Master Of Puppets』。そんな記念日に『Master Of Puppets』についての25個のトリビアがまとまった記事が掲載されていたので管理人拙訳にてご紹介。

MasterOf`Puppets

1.ジェイムズ・ヘットフィールドとラーズ・ウルリッヒは、1985年の中頃に批評家とファンの両方に印象深いアルバムを出すことを目標に曲を書き始めた。カリフォルニア州エルセリートのガレージで一緒に取り組み、リハーサルの段階でクリフ・バートンとカーク・ハメットを呼んだ。

2.バンドは曲を書き始めた頃には、アルバムが『Master Of Puppets』と呼ばれることになることが分かっていた。

3.ジェイムズとラーズは曲がこれだと思えるまで、ギターリフに取り組んで各曲を書き始めた。次に曲のタイトルと題材を考えて、その後ジェイムズが曲名に合った歌詞を考え出していた。

4.『Master Of Puppets』はデイヴ・ムステインが作曲面で貢献していない初のメタリカのアルバムだが、ムステインは「Leper Messiah」は共作曲だと主張している。バンドはそれを否定したが、彼のアイデアを取り入れた箇所があることを認めた。

5.バンドはこのアルバムをラーズの故郷デンマークで録音した。なぜなら彼らはそのスタジオがより良い音響を持っていると感じていたから。

6.ラッシュのシンガー、ゲディ・リーはこのアルバムのプロデュースを持ち掛けられたが、スケジュールが競合していたため叶わなかった。

7.カーク・ハメットはギタリストのジョー・サトリアーニにより効率的に録音する方法を学んでいた。

8.バンドはパーティー好きだったにもかかわらず、アルバムのレコーディング中は酒を飲まないままだった。

9.メタリカはマネージャーのピーター・メンチと共にアルバムカバーをデザインした。墓地に白い十字架、十字架には空から伸びる手によって操られた糸が付いていた。ドン・ブラウティガム(Don Brautigam)によって描かれたオリジナル・アートワークは2008年に2万8000ドル(約300万円)で売られた。

10.アルバムカバーには、ペアレンタル・アドバイザリー・ラベル(訳注:未成年者にふさわしくないと認定された音楽作品に全米レコード協会が添付するマーク)を嘲笑するステッカーが貼られていた。ステッカーにはこう書かれていた。「あなたがプレイしたくない唯一の曲はおそらく「Damage Inc.」でしょう。悪名高いFワードが複数回使われていますからね。それを除けば「shits」も「fucks」も「pisses」も「cunts」も「motherfuckers」も「cocksuckers」だって、このレコードのどこにもありません。」

Metallica_mop_sticker

11.ファンや専門家の間でオープニングトラックの「Battery」の意味について見解が分かれている。怒りについて歌った曲だと考える人もいれば、タイトルが「(法律用語としての)脅迫と暴行」を指しているという人もいれば、砲撃台についてだと考える人もいる。さらにメタリカが駆け出しのころにプレイしていたクラブがたくさんあるサンフランシスコのバッテリー・ストリートにちなんでいるという人もいる。

12.タイトルトラックは薬物について扱っている。ヘットフィールドは「ドラッグがどのように立場を変えてしまうか、自分の摂取するものを自分がコントロールする代わりに、ドラッグの方が自分をコントロールするようになる」ことについてだと説明している。本質的には、ドラッグがマスターであり、使用者がパペットなのだ。

13.「Master Of Puppets」の最後のソロを弾いている間、カークはフレットの一番上の弦を引っ張って、高い音を出している。

14.「Master Of Puppets」の最後でギターとメンバーのエコーのかかった笑い声が録音されているのが聴こえる。

15.「The Thing That Should Not Be」はH.P.ラブクラフトの小説『インスマスを覆う影』から触発された。

16.「Welcome Home (Sanitarium)」はケン・キージーの小説『カッコーの巣の上で』に基づいており、誤って隔離された精神保健機関の患者の考えを描いている。

17.「Welcome Home (Sanitarium)」のデモ版では、歌詞が異なる他、コーラスもなく、トラックの途中で曲が終わり、「Orion」のベースが始まっている。



18.タイトルが意味するように「Disposable Heroes」は英雄である軍隊が国から無視されていることに関するもので、反戦歌となっている。カークは「Disposable Heroes」が戦争映画で聴いた曲にように聴こえればと望んでいた。

19.「Disposable Heroes」という用語は(SF小説の)『華氏451』から取ってきている。

20.「Leper Messiah」は、自分たちのために人々を言いくるめてお金をもらい、テレビでキリスト教の説教を説く人に関する曲。「Master Of Puppets」同様、約束したものを提供せずに信奉者をコントロールするだけの宗教について解釈している。

21.デヴィッド・ボウイの1972年の曲「Ziggy Stardust」のなかで「Leper Messiah」という歌詞がある。

22.ジェイムズは左腕に「Orion」中盤にあるベースパートの音符のタトゥーを入れている。アルバムのプロモーション・ツアーの最中にツアーバスの事故で亡くなったクリフが最後に参加したアルバムであり、「Orion」はバートンの壮大な才能の一部を示している。



23.「Damage Inc.」は標的が不特定の無意味な暴力についての曲だ。

24.1986年にリリースされて間もなく、アルバムはビルボード200で72週間ランクインした。

25.『Master Of Puppets』はバンドに初のゴールドディスク認定をもたらした。非常に少ないエアプレイ、ミュージックビデオなしであったにもかかわらず、最初の3週間で30万枚を売り上げた。アルバムは600万枚を超える売り上げで6回のプラチナムを獲得している。

iHeartRadio(2018-03-03)

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