ジェイムズ・ヘットフィールド表紙の「Metal Hammer」2016年6月号にて、ラーズ・ウルリッヒとカーク・ハメットが『Kill 'Em All』レコーディング時を振り返るインタビューが掲載されていました。収録曲について語られているところを管理人の抜粋拙訳にてご紹介。

metalhammer201606

■Hit The Lights

ラーズ
この曲について議論するつもりはないよ。『Kill 'Em All』のヴァージョンは基本的に2つの曲の融合なんだ。ヘットフィールドが序奏部分とコーラス部分をレザー・チャーム(Leather Charm)っていうバンドで彼が以前やっていたものから持ってきたんだ。もう半分は俺が以前にやっていたものを持ってきた。3つのヴァースと3つのコーラスの後、新たなリフとファッキンなジャムのアウトロでもって別次元に持っていくんだ。

カーク
俺がメタリカで初めて演った曲だね。バンドに入ってまだ3週間しか経ってなかった。バンドのオーディションのために4月第2週に飛んで来た。月曜に着いて、金曜日に初めてのショーを演った。週に2、3回のショーを演ったから、俺は(バンドに加入する)準備万端さ。誰も俺に違うって言わないもんだから、俺はこのバンドにいなきゃいけないんだって悟ったんだ。

−典型的なメタリカの作曲風景はどんな感じですか?互いに座ってレノン&マッカートニーのようにイチから曲を作っていくのですか?それともみんなで違うパートを持ち寄って、うまいことくっつけていたのですか?

ラーズ
(笑)レノン&マッカートニーは外しておくべきだね。いやいや、間違いなく後者だよ。もっと断片的なものなんだ。ジェイムズがアイデアを持っていて、俺もアイデアを持っている。ついにはムステインもアイデアが浮かぶって具合だ。それから、そう、そういったアイデアを一緒にくっつけていき、ピッキングのアイデアを少々加えたり、ヘヴィにしたり、ファストにしたりして、エネルギーと若いパンクな熱情を注入して、このメタリカってやつが出来たんだ。

■The Four Horsemen

ラーズ
デイヴが以前のバンド、パニック(Panic)から持ってきた。ジャムだったり、大きな絵図だったり、そういうものをね。「The Four Horsemen」って曲は初期ヴァージョンは「Mechanix」と呼ばれていた。それは文字通りセックスについての曲だった。ガソリンスタンドでホースをガスタンクに突き刺すように見せかけた性交渉の歌詞だった。当時、俺にはとても意味があるようには思えなかった。でもそういったことは俺たちが距離を置きたがっていた当時のハードロックバンドで歌われていたセックスにまつわることだってことはわかっていた。ちょっと考えたら明らかだ。ウィッチファインド(Witchfynde)(訳注:NWOBHMのバンド)の1stアルバムにあんなものはないってね。

−あなた方の作っていた音楽は当時のアメリカン・ロック、メタルに起きていた他の全てのことに対する意識的な反応だったんですか?

ラーズ
当時のメタリカについて話す時、「逆」って言葉を使わなきゃならない。やる気のないものをやろうとすることはそう多くない。だいたい「俺たちはあんなこと絶対に好きじゃないから、これをやろう」って具合だ。これをやりたくない、あれをやりたくない、アメリカのバンドがやってるようなことはやりたくない、こんなやり方で曲を書くなんてしたくない。(そうして)俺たち自身の音をみつけたんだ。

−他の誰かのパートを弾いていると感じたことはありますか?

カーク
まぁ少しはね。演奏するには心強いと感じるに十分な楽曲が近くにあったわけだけど、他の誰かの音楽を弾いていると感じたことはある。以前弾かれていたものに張り合おうと努めていたよ。でもそう上手くはできていなかったけどね!(笑)

■Motorbreath

ラーズ
「Motorbreath」はヘットフィールドが(モーターヘッドではない)他の何かから持ってきたものだ。それを俺たちでヘヴィで速いものにしたんだ。「Motorbreath」にある「Motor」って言葉は、モーターヘッドの「Motor」とは関係していないと思う。純粋に偶然に起きたことだよ。

−もし『Kill 'Em All』のレコーディング半ばのスタジオに我々が踏み入れることができたらどんな臭いがしましたか?

ラーズ
勘弁してくれよ・・・たぶん安いビール、脂っこい食べ物、汗まみれの脇、キツい臭いのタバコだよ。俺たちの安全地帯、サンフランシスコのベイエリアとは遠く離れたニューヨーク北部のロチェスターにいた。バレット・アレイ(Barrett Alley)っていう家具倉庫みたいな場所に4、5週間滞在した。金もなくて、全てが困難だった。手に入る一番安くて酷いビールを飲み、最悪のファストフードを食べ、クリフと他の何人かがタバコを吸うわけだ。俺たちはただの二十歳の鼻タレ小僧で、ぶっ倒れるまでロックするぞってだけだった。

カーク
俺たちはどこかに滞在することになっていたんだけど、結局他のヤツの家にやっかいになることになった。そいつはスタジオで働いているゲイリー・ゼフティング(Gary Zefting)って名前の男だった。そこに2、3週間はいたよ。俺たちは彼の家をすっかりぶっ壊しちまった。

Metal Hammer 2016年6月号より

家を借りていたゲイリー・ゼフティングについては、『Kill 'Em All』のライナーノーツで謝罪を入れています(笑)

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続きはまた後日。

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