このニュースに触れるまで、アメリカにこんな制度があるとは知りませんでした。まずはMetallica.comのアナウンスを管理人拙訳にて。

Master_of_Puppets

メインストリームから取り残されて、さまよっていたバンドによって1986年に制作された『Master Of Puppets』が、アメリカ議会図書館による国家保存重要録音作品に追加されるという栄誉を与えられるなんてことをこれまで誰が考えたことだろう?そんなことが今日、実際に起きた。「文化的に、歴史的に、芸術的見地からみて重要」である作品として25の新たな登録録音作品のひとつに『Master Of Puppets』が選ばれたんだ。ひゃあ!こりゃあヘヴィだね!

2002年に始まったこの制度により、今年で全450の録音作品が選ばれている。ジョン・コルトレーン、マール・ハガード、サンタナ、ジョージ・カーリンといったアイコンとともに2015年のアメリカのレコードの殿堂として加わるのは誇りであり恐れ多いよ。『Master Of Puppets』は、俺たちの草創期における決定的な瞬間だと考えている楽曲コレクションで、今回このアルバムに授けられた栄誉は、スリリングを飛び越えている。

アメリカ議会図書館の国家保存重要録音作品についてはこっちを読んでくれ。

Metallica.com(2016-03-23)

今回、同時に国家保存重要録音作品に追加された作品は以下の通り。
"Let Me Call You Sweetheart"—Columbia Quartette (The Peerless Quartet) (1911)
"Wild Cat Blues"—Clarence Williams' Blue Five (1923)
"Statesboro Blues"—Blind Willie McTell (1928)
"Bonaparte's Retreat"—W.H. Stepp (1937)
"Vic and Sade"—Episode: "Decoration Day" (June 4, 1937)
Mahler Symphony No. 9—Vienna Philharmonic Orchestra, conducted by Bruno Walter (1938)
"Carousel of American Music"—George M. Cohan, Irving Berlin, Johnny Mercer, Arthur Freed, Shelton Brooks, Hoagy Carmichael, others (Sept. 24, 1940)
The "Marshall Plan" Speech—George C. Marshall (June 5, 1947)
"Destination Freedom"—Episodes "A Garage in Gainesville" and "Execution Awaited" (Sept. 25 and Oct. 2, 1949)
Original Soundtrack from "A Streetcar Named Desire"—Alex North, composer (1951)
"Cry Me A River"—Julie London. (1955)
"Mack the Knife" (singles)—Louis Armstrong (1956); Bobby Darin (1959)
Wilt Chamberlain's 100-Point Game, Fourth-Quarter Coverage (Philadelphia Warriors vs. New York Knicks)—Bill Campbell, announcer (March 2, 1962)
"A Love Supreme"—John Coltrane (1964)
"It's My Way"—Buffy Sainte-Marie (1964) (album)
"Where Did Our Love Go" (single)—The Supremes. (1964)
"People Get Ready" (single)—The Impressions. (1965)
"Mama Tried" (single)—Merle Haggard (1968)
"Abraxas"—Santana (1970)
"Class Clown"—George Carlin (1972)
"Robert and Clara Schumann Complete Piano Trios"—The Beaux Arts Trio (1972)
"Piano Man" (single)—Billy Joel (1973)
"Bogalusa Boogie"—Clifton Chenier (1976)
"I Will Survive" (single)—Gloria Gaynor (1978)
"Master of Puppets"—Metallica (1986)

Library Of Congress(2016-03-23)

リリースから30周年という節目を迎えたアルバムではありますが、このなかで『Master Of Puppets』が含まれているのはとっても異質な感じがします。(選んだ人の中にメタリカファンがいたりして(^^;)

追加登録された作品発表とともにその登録理由なども書かれていたので、最後に『Master Of Puppets』の部分をまた管理人翻訳にてご紹介。
メタリカによる3rdアルバムは、スラッシュメタルの歴史と評判から一歩進んで、新しいアイデアの探求を示している。1980年代初頭のポップメタルに対する反作用であったスラッシュメタルは、スピードと攻撃性を強調することによって、メタルを刷新することを目的としていた。例えばこのアルバムに収録されている「Battery」という曲は、リズムギタリストであるジェイムズ・ヘットフィールドの超速パワーコード、ラーズ・ウルリッヒのマシンガン・ドラム、そしてリードギタリストであるカーク・ハメットのまばゆいばかりの狂おしいリードを伴い、サブジャンルを喚起する最大の手本であり、その技術的な熟練度には驚くばかりだ。そうかと思えば、このレコードには正統なスラッシュから解き放たれた曲もある。「Orion」にみられるクリフ・バートンのクリーンなベースライン、ボリュームの膨らみ、丁寧なハーモニーは、スタンダードなメタルソングとは一線を画している。タイトル曲は、刻むようなパワーコードとキャッチーなリフで当然のごとく始まっているが、中盤になるとテンポが遅くなり、クリーンなアルペジオとチェロのようなトーンが同時に進行する。他のメタルギターテクニシャンのようなタッピングや超速ピッキングを避けたヘットフィールドのミドルテンポのリードを導入している。ブラック・サバスのベーシストであり、作詞家のギーザー・バトラーはメタリカの1980年代の作品について、音楽に「サバスの魂を取り戻した」とコメントし、さらに「俺たちがそれを始めて、メタリカが新たに再発明したんだ」と強調している。

Library Of Congress(2016-03-23)

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