元メガデスで、現在は同じく元メガデスのクリス・ブロデリックとともにアクト・オブ・ディファイアンス(Act of Defiance)として活動しているショーン・ドローヴァーがPodcast番組「Metal Brainiac」のインタビューでナップスター騒動や今の音楽ビジネスについて語っていました。そのなかでラーズ・ウルリッヒについても言及していたのでご紹介します。BLABBERMOUTH.NETさんの文字起こしを管理人拙訳にて。

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−ツアーに出るレベルに達する余裕のない若いバンドに起きていることについて

それは究極の質問じゃないの?結局のところ、どうすればまた買ってくれて、バンドをサポートしてくれる人を捕まえられるのか?6万4000ドルの質問だね。その答えは、現時点では誰も持っていないよ。自分のコンピュータに保存できずに最後に燃えちまう音楽を出す新しいフォーマットを思いつくかい?誰かが自分のコンピュータでファイル共有を始めるやり方がわかってから可能となった。

それで、90年代後半のナップスター騒動でラーズは特定の人たちの餌食になってしまった。彼らはラーズのことをどれも大げさだと考えていた。彼は間違いなく正しかった。100%正しかったんだ。誰もそれを主張することができない。でも結局、売上高の減少で証明された。毎年の売上げを見てごらん。1995年から今までの売上げ、1985年から今までの売上げをね。


−CDの売上げ減少は、現代のインターネット世代が無料で音楽を得ることに慣れたからか

子供の視点になってみよう。「ボクたちはいつもタダで手に入れられるよ。なんで払わなきゃならないの?」わかった。彼らのなかには本当に何をしているのかということをよく考えずにしている人がいる。他は悪質な方法でそんなことをやっているんだ。「あいつらなんてクソ食らえだ!俺は楽しいから、盗んでやるんだ」とか単に嫌なヤツになってね。でも音楽店でCDを盗みに行くヤツを見つけたって、いつだってそういう輩はいるんだ・・・。もはや盗むことの出来ないのはコンサートに行くこと、コンサートという体験を得ることだけだ。もちろんみんなそれを撮影してYouTubeにアップする。でも間違いなく同じじゃない。1981年のヴァン・ヘイレンの古いビデオを観ることは、YouTubeで観るにはクールなことだ。でも俺のように、そこにキミがいた場合を除いてだ。まったく違う体験なんだよ。見当もつかないだろうけど。

BLABBERMOUTH.NETより(2015-08-30)

インタビューの音源はこちらから。



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