メタリカの3D映画、『Metallica Through The Never』の広報に忙しく動き回るラーズ・ウルリッヒのインタビュー記事をみっつ。ひとつめは映画監督もしたいと言い出したラーズのインタビュー。(管理人拙訳)

最大の敵は時間だよ。メタリカは、その32年間のなかでより忙しくなってきているし、検討中のプロジェクトも増えて、これまで以上に自分の時間を占めてきている。やるかもしれないよ。何かやりたいんだよ。脚本同様に監督とプロデュースの両方をやるオファーを実際に受けたしね。俺はいくつかの映画で演技もしているからね。できるよ。

メタリカは俺の人生における最も重要なことだ。それに背を向けるつもりはない。バンドとして、繰り返し、低迷、見当違いに対する本質的な恐れを抱いている。俺たちはこういう狂ったことにずっと専念するのがいいんだよ。ほとんどの場合、半分終わるまではそれについて決して考えないんだ。

このレベルで映画を制作することにはちょっと圧倒されたね。音楽の世界だと自分の環境をコントロールするのは慣れるものだけど、映画の世界ではコントロールなんてものはなかったね・・・完全にとんでもない輩の一団だったよ・・・そこにはとっぴな美しさもあるんだけどね。


BLOODY DISGUSITNG(2013-05-20)

やりたいことありすぎるラーズらしいコメント。(新譜制作のことも気に留めておいてくれぃ)
ふたつめはカンヌ映画祭でのインタビューから管理人拙訳にて。

lars_at_canne_up

−カンヌは初めてですね。どんな印象ですか?

ラーズ・ウルリッヒ
狂ってるね。キミも10000回は考えたことはあると思うよ。つまり壮大で圧倒されるってことさ。全てがちょっと早くて、全てが誇張されている。とにかく目まぐるしい。こういったことで唯一ガッカリさせられるのは、ひとつも映画を見ないまま、この2日でカンヌを発つってことに気付いてしまうことだね。映画ファンとして、映画に情熱を持っている者として、こういうことはちょっとガッカリさせられるよ。数日前のスケジュールでは、羽根を休めるつもりだったからね。「ノア・バウムバッハの新作映画(Frances Ha)を観よう、リン・シェルトンの新作映画(Touchy Feely)も観よう、この映画もいいな」って具合に。そしたら実際は、「ひぇー」って感じさ。ソフィア(・コッポラ)の映画(The Bling Ring)も昨晩観たかったんだけどね。実際にチケットは持っているんだ。

−何が起きたんですか?

ラーズ・ウルリッヒ
いつだって、(やるべき)何かがやってくるんだ。行かなきゃならないディナーとか、こなさなきゃならないインタビューとかね。カンヌ映画祭でこれまで理解できていなかったことのひとつは、ここは基本的に全てビジネスだってことなんだ。カンヌについて聞いてきたことといえば、映画のスターがレッドカーペットを歩いているってくらい。でもそれは本当のカンヌじゃない。カンヌはビジネスと資金調達と契約と配給なんだ。映画ビジネスの全てのインフラはここにある。俺は、なんで俺がここにいるのか、なんでここまで運ばれてきたのかってこと、その程度のこともわからなかったのさ(笑)

−あなたが配給するのかと思っていました。

ラーズ・ウルリッヒ
俺たちがやろうとしていることは、メジャーの領域への独立した配給なんだ。だからアメリカではPicturehouse、その他の地域ではExclulsive Mediaが代理を務める。彼らがやることは、各地域に行ってベストな契約を得て、みんなに俺たちの映画、そしてメタリカとは何者なのかを理解してもらうようにつないでいくことなんだ。各々の領域はそれぞれ異なる。俺たちは出来る限り、独立系でいられるよう激しく戦っているところさ。俺たちはこの映画に自分たち自身で出資している。少しのお金も受け取っていないし、誰かからの施しとかそういったものも借りちゃいない。この映画は、ここで歩き回るのと同じくらい自給自足で自主的なものなんだ。それは間違いなく素晴らしいことだね。でもそれが故に、ひとつの団体にまかせるよりも、むしろ多くのことを細かい点まで管理しなければならないんだ。

−あなたはそういったことをコントロールしていますか?

ラーズ・ウルリッヒ
俺たちはコントロールが大好きだ(笑)それは誇りであるとも言えるかもしれない。それは保護メカニズムなんだ。基本的に俺たちの2013年の状況というのは、俺たちがやってきたこと全て、俺たちが出してきたレコード、俺たちが作ってきた完成品全てを所有しているということなんだ。それについての全ての権利を保持しているんだよ。俺たちはやりたいことをそれによってすることができる。みんなはコントロールと強欲を混同しがちだけど、強欲やお金の類のことじゃないんだ。もしメタリカについて言うなら、(全ては)俺たちから出ることになるってことなんだ。単純な話さ。俺たちはファンの目をまっすぐ見て、進むことができるのさ。「俺たちはベストを尽くした。俺たちからキミたちへ直接どうぞ。」ってな具合にね。

−なぜ映画を作ったんでしょう?あなた方はすでに2004年の『Some Kind of Monster』でドキュメンタリー映画を撮っていますが。

ラーズ・ウルリッヒ
なおさらさ。メタリカは出来る限り安全地帯の外で行動することが好きなんだ。映画制作は間違いなく俺たちの安全地帯の外にある。でも映画は魅力的だよ。音楽は俺の人生だ。でも映画は俺の情熱だ。そして映画の世界には、俺が接してきた音楽の世界よりも、より多くの友だちがいるし、より多くの知人がいるし、より多くの時間を過ごしてきた。

−映画には個人的に指示を出した箇所はありますか?

ラーズ・ウルリッヒ
俺たちはニムロッド・アーントルを監督として連れて来た。俺たちがプロデュースをしているし、そこに主演している。ツアーに自分たちのものを組み入れたというよりは、むしろ(新たに)コンサートを創ったんだ。そこには映画を通じて駆け回るドラマチックな物語がある。そして今から5年後には世界最大の映画スターになるであろうデイン・デハーンを雇ったんだ。

−(笑)それはとても先見の明がありますね。

ラーズ・ウルリッヒ
ちょっと面白いことでも言ってみようかなと思ってね。でも彼は本当に素晴らしいよ。彼が出演していた多くの映画を俺は知らないんだ。『Chronicle』とか『Lawless』とか『Place Beyond the Pines』とかね。でも彼は人をひきつけるよ。彼から目が離せなくなるよ。そして2つのスパイダーマンの映画への(主人公の親友ハリー・オズボーン役としての)出演が決まった。素晴らしいね。

−この映画のなかでは何が起きますか?

ラーズ・ウルリッヒ
デインはトリップっていう名前のランナーを演じる。それが何なのかわかる?

−使い走りのようなものですか。

ラーズ・ウルリッヒ
その通り。彼はメタリカのライヴでランナーとして働き、この名もなき街への旅を通じて、結果としてたくさんの悪いことが彼に巻き起こる使い走りとして過ごしてきたんだ。それで俺たちは彼の夜を通じた旅の次に来るものだ。俺たちはメタリカのコンサートのシーンを短くしていった。(コンサートは)映画の最大の見どころではあるけれど、本当は彼の旅についての映画なんだ。コンサートの体験とは違うものをやろうとしているんだ。「中南米での最後のツアーを1週間やって、ステージを引き上げる前によりよい撮影をするんだ」ってな感じでね。それはこれまでと全く違うアプローチだよ。あのコンサートは映画のために創られたんだ。ツアーではない。2万人がいるコンサートでもない。お金を払った観衆というよりはむしろエキストラと考えた方がいいかもしれないね。

−どうやってエキストラを集めたんですか?チケットをオークションにかけましたか?

ラーズ・ウルリッヒ
チケットにまつわることはバンクーバーのフードバンクとチャリティーのためにやったんだ。だからコントロールされた環境だったんだよ。またこの言葉(コントロール)が出てきたよ!

−(広報がラーズを呼びに来る)カンヌのビーチを歩くチャンスはありますか?

ラーズ・ウルリッヒ
そう願いたいね。神様、マジでお願い。仕事、仕事、仕事ばっかりだ。

−リボン・カットの場で何が起きたんですか?国際的な事件にしたくないと言っていましたが。

ラーズ・ウルリッヒ
これは彼らが俺に話したことなんだけど、フランスではリボンを最後までカットしないんだって。フランスでは4分の3ぐらい切るんだと。それから上院議員がやってきて、なんで俺がリボンを最後までカットしていないんだと疑問に思って、最後まで切ったんだ。俺は言われたとおりにしたんだよ!

Vulture(2013-05-21)

映画の情報も小出しに出してきましたね。そして、リボン・カットの写真の裏でこんなことが起きていたとは(笑)最後は、同じくカンヌ映画祭でのインタビュー。日本向けのコメントも掲載されていました。一部抜粋してご紹介。

メタリカにとっては、国内外で高い評価を得た映画『メタリカ:真実の瞬間』から、およそ9年ぶりのドキュメンタリーとなる本作。製作決定までの経緯についてラーズは、「前回はちょっとお涙頂戴な要素が強かった気がするんだけど、この作品は一作目と全く違う映画になりそうだという確信があったからOKしたんだ。いまだにファンが俺たちの映画を観たがって、こういう映画を作りたいと言ってくれるのは、とても幸せなことだね」と語る。

本作ではプロデューサーも務めるラーズは、映画作りについて「クリエイティブなことをするのがすごく好きなんだ」とニッコリ。「音楽を作るのは仕事だし、とても楽しんでいる。でも、やっぱりたまには行き詰るよ。映画は俺にとっての逃げ場所みたいなもの。クリエイティブな作業というのは、生きる実感を感じさせてくれるからね」と明かした。

最近ではジャスティン・ビーバーやマイリー・サイラスなどのティーンアイドルのコンサート3D映画が数多く作られている。しかし、ラーズいわく「俺たちの3Dは、アイドルの3Dとはまったく別物になる!」とのこと。「舞台裏でハイファイブをしたり、楽屋ではしゃぎまわってる俺たちなんて、ファンは誰も見たがらないだろ?(笑)。これはただのコンサート映画じゃないんだ。フィクションとドキュメンタリーを織り交ぜたスタイルを取っているんだよ」と自信をのぞかせた。

「この映画では誰もしていないことに挑戦しているんだ」という本作の製作は、1年半をかけて行われた。「ただライブを撮影しただけではなく、映画のためにライブの場とオーディエンスを用意して撮影した。というのも、普通のライブ撮影ではカメラが入れないところもあるだろ? でもこれで普段なら撮影することができない視点からも撮影できたから、ライブを観に来たことのあるファンも楽しめる内容になっている」とラーズ。日本での公開はまだ未定ということだが、「ファンのためにも、必ず日本にこの映画を持っていくよ!」と笑顔を見せた。

woman.infoseek.co.jp(2013-05-25)

その意気でぜひ日本に!
しかし、ラーズの「すぐ行くよ」みたいな発言は当てにできないからなぁ(苦笑)

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